お風呂で沸騰
先日、子どもとお風呂に入ってバイキンマンの水鉄砲で遊んでいる時に、面白いことに気が付きました。
その水鉄砲は注射器型で、ピストン部にはゴムのパッキンも付いていてなかなか良くできています。その水鉄砲を湯船に完全に沈め、力一杯ピストンを引くと、(水鉄砲ということは口が狭いので) 最初はとても抵抗を感じるのですが、あるところで急に抵抗がなくなる、という挙動を示すことが分かっていました。
これまではあんまり深く考えずに「ピストン側のパッキンの隙間から水が流れ込んじゃってるんだろーなー」くらいに思ってたんですけど、この間比較的浅いところでピストンを引いてみたら、その急に軽くなるタイミングでシリンダーの中に気体状のものが生じていることが分かりました。どこにも空気が入る余地はないはずなのに、急に現れる気体。しかもその気体は、ピストンを引ききってしばらくすると跡形もなく消えてしまいます。
つまりはこういうことのようです。ピストンを強く引くことでシリンダー内の圧力が急激に低下し、その時の温度があるところで沸点を下回り、そのために沸点が下がって周りの温度を下回ったところでシリンダー内の水が沸騰、水蒸気が発生、それがシリンダー内に現れる。狭い口から徐々に入ってくる水により圧力が元に戻ってくると、そうして生じた水蒸気も水に戻る。
お風呂の中で水を沸騰させることが出来るとは思いませんでした。しばらく子どもと一緒に何度も実験しちゃいましたよ(笑。
「不思議な数eの物語」

再読。なんですが、内容はほとんど忘れてました。でもベルヌーイ兄弟が仲が悪かった、というようなことは何となく覚えてたから、やっぱり読んだんだろうな。きっと。
e というのはいわゆる自然対数の底、e=2.718281828 のことです。πと並んで数学の中ではとっても重要な数の一つですが、πに比べると (まだ歴史が浅いせいか) 語られる物語も少なく、かといって面白いエピソードがまるでないわけではなく、そういう隙間を埋めるために本書は書かれたのだそうです。10 を底とする対数が「常用対数」で e を底とする対数が「自然対数」、というのは、対数を習ったばかりの頃は非常に納得できなかった記憶がありますけど (なんで e なんてよく分からない割り切れない数を底にした時が「自然」なんだっ!と・笑)、この本を読めばバッチリ納得できます。
e が生まれるきっかけとなった極限にまつわる話から、ニュートン、ライプニッツの微積分法の話、三角関数と双曲線関数など、文章だけでなくてちゃんと簡単な数式を用いて説明してくれています。数学ブランクのながーい僕でも何とかついていけるくらいの内容で、解析学の教科書というか副読本としてもとても良い本なような気がします。よくわからん公式を単に覚えさせられるのではなく、誰がどんなことを考えてそういう公式を考え出したのかが分かるときっともっと楽しいでしょう。
そうそう、オイラーさんといえば言わずと知れた数学界の超巨人ですが、彼がとんでもなく大量に考えた様々な定理や公式は、今の基準で見るといろいろ危なっかしいところや無茶なところがあったのだそうです。彼が残してくれた大量の結果を、後世の人が丁寧に整理、再検討してまとめた、というような記述を読んで、僕はなんだか「カンブリア爆発」のことを思い出してしまいました。生命だけでなく、数学的な知識も「爆発的な多様化→淘汰による洗練」というプロセスを繰り返しているのかもしれないなー、なんて思いました。
usb_storage とログ
ふだん使っている Linux マシンに、USB ストレージとして認識できるメモリーカードリーダーをつないだところ、大量のログが /var/log/syslog や kern.log に出続ける、という症状に悩まされていました。Google 先生に聞いてみても同じような現象に悩んでいる人はいないみたいだし、なんでだろう、とずっと思っていたんですよね。
今日、ハッ!!!と気が付いたことがありました。今まさに利用している俺 Kernel の .config を確認してみたら…単に USB モジュールの DEBUG 出力が「Y」になってたでけでした。ナンテコッタ…orz。