birdIntel Mac

Intel Mac

いまさらながら Intel Mac の話。世の中的には「さまざまなメディアやApple消息筋の予想に反する発表だったのではないか?」なんて書いてる人もいますが、僕的には至極まっとうな戦略に思えるんですよね。

ノート型について
そもそも Apple が IBM (PowerPC) に見切りをつけて Intel に転んだのって、いつまでたっても IBM が G5 をノート PC に載せられるレベルまで低消費電力化することが出来なかったから、だと思ってたんですが、だとすれば、最初の Intel Mac が PowerBook クラスであるのは当然であるように思います。そもそも Apple は、PowerBook、iBook の住み分けとして、かつての PowerBook G4、iBook G3 の時代のように CPU 的にも何らかの格差をつけたいと思っているはず。だとすれば Intel の新しいチップ、Intel Core Duo、Intel Core Solo は綺麗に彼らのラインにマッチします。それに、一世代前のシングルコア CPU であるところの PowerPC G4 と、Intel の最新デュアルコアチップ Intel Core Duo ならばその性能向上率は劇的で、よりインプレッシブです。
デスクトップ型について
デスクトップについても、「よりインプレッシブなのはどちらか」は結構重要な判断基準だったのではないかと思えます。現在のトップエンドの PowerMac G5 は DualCore G5 の Dual、つまり Quad Core ですから、Intel Core Duo を一つ載せたくらいでは目に見える性能向上は目指せません。PowerMac 用としては今の Yonah 世代ではなく、最近会社で SAK 氏が「メロン、メロン」とうるさい(笑、64bit 対応される次世代の Melom 世代から載ることになるのではないでしょうか。カスタムコードを利用する比率の高いプロフェッショナル用プラットフォームのユーザは、iMac のようなカジュアルユーザに比べてより保守的である、という分析もあるのかもしれません。Mac mini か iMac か、という点は微妙だけど、それにはあんまり意味が無い気がするなぁ。デスクトップ Mac の下側のメインストリームは今でも iMac で、Mac mini は所詮傍流、ということかしら(笑。

…てな理由から、僕は今回の Intel Mac の発表はとても順当なものなように思えました。しかし、こうやって後付でいろいろ理屈を考えるのって、あんまり意味が無いしちょっとズルいよね(笑。

コメント

まいき〜 (Wed, 18 Jan 2006 00:59:31)
15インチから出ちゃった…orz
現行PowerBookを持ってるおいらはヽ(`Д´)ノウワアアアン、です。ひどいよー。
KenG (Wed, 18 Jan 2006 08:26:15)
うん。読みとしては正しいんじゃないでしょーか。もう少し邪推すると、iBookよりもPowerBookを先に出してきたのは、アップルに焦りがあったから? 本来であれば既に大幅なスピードバンプを済ませてなければならないPowerBookを2年間、ほとんど進化させられなかったので、Intel製のチップセットをそのまま使って、その結果FireWire 800をオミットしたりしてまでも、PowerBookラインを新しくしたかったと。アプリ(特にApple Pro Apps)の対応を考えると、3月発表が妥当なはずなのにね。でもね、Intel Mac発表計画は結構前倒しされたのは事実です。思いの他、ソフトの対応が早く済んだみたい。
satoshiokita (Thu, 19 Jan 2006 02:21:16)
1/18が決算発表。2月が配当。4月が創立30周年って事を考えると
またいろんな予想ができますよ。OSX載せてDellが販売すれば、
売れる売れないは別として、それはそれで面白いとおもうw
Digitune (Thu, 19 Jan 2006 22:47:48)
そういえばこないだお会いした時にちょうど買ったばっかりでしたね>まいき〜
うーむ確かにあのタイミングだと災難かも。でも PowerPC の Mac はこれからレアものになりますよ!<ってぜんぜん慰めになってねー!

なるほど、やはり相当な焦りがありましたか>KenG さん
FireWire 800 がないとか、バッテリー持続時間について歯切れの悪いコメントしてるところなんかは、確かにそんな感じを抱かせますね。
ソフトの対応といえば、下記記事によると 1.83GHz の Intel Core Duo は、PowerPC 用のアプリケーションを Rosetta を使って 1.6GHz PowerPC G5 の7割のスピードで実行できるとか。CPU アーキテクチャを含むソフトウェアエミュレーションとしてはかなり良い性能ですね。今後 Universal Binary が出てきたらますます快適になるのだろうなぁ。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060117/112398/

30周年、僕もちょっと期待してます>satoshiokita さん
スパルタカスのような肩透かしじゃないといいけど…(笑。
KenG (Thu, 19 Jan 2006 23:03:38)
僕が触ったところでは、G5の7割っつーのは…まあそうかもしれないけど、体感的には違うなあ。簡単に言うと、起動は遅く、立ち上がっちゃえばマトモ。でもサクサク使おうとすると引っ掛かる…って感じ。フォトショはつらいけど、Excelとかなら平気。Universal Binary化されたネット関連ツールはムチャっ速〜。ええ、悔しくありませんとも :P