birdサーカス, 仮面ライダー響鬼のオープニングテーマ, pgpool を HA 目的で使うためのコツ, PSX 録画失敗

サーカス

この間の日曜に、僕の両親と家族みんなで、今味の素スタジアムで開催されている「木下大サーカス」を見に行きました。朝早くいったおかげでいい席に座れたし、天気も良かったし、子どもたちも楽しかった様子。染井吉野はもう終わってしまっていますが、代わりに梨の花や八重桜がとても綺麗でした。

仮面ライダー響鬼のオープニングテーマ

相変わらず面白い仮面ライダー響鬼。響鬼さんの幼なじみ、というみどりさんもとてもすてきな方で、ますます見るのが楽しみになってきました。
ところで、仮面ライダー響鬼のオープニングテーマにはいくつかバージョンがあるんですよね。これまで気が付いたのは、普通バージョン (ストリングスと太鼓?)、ラッパバージョン (息吹鬼さんメインの回でかかる)、普通とラッパの組み合わせ、女性ボーカルバージョン (みどりさんメインの回?) がありました。すごく凝ってるなぁ。響鬼は音やリズムにとても気を遣って作られている印象がありますね。

pgpool を HA 目的で使うためのコツ

PostgreSQL 用のコネクションプーリング・レプリケーションサーバである pgpool にはご存じの通りレプリケーション機能があるのですが、負荷分散やコネクションプーリングではなく HA を目的として pgpool を利用する場合、いくつか気をつけなければいけないポイントがあるようです。

まず、pgpool.conf は次のように設定します。

replication_mode = true  
replication_strict = true  
load_balance_mode = false  
replication_stop_on_mismatch = true  

気をつけるべきは load_balance_mode の設定で、性能向上を目指してこのパラメータを true としてしまうと、その下の replication_stop_on_mismatch が効かなくなってしまいます。HA 目的で使う場合はある程度性能を犠牲にして上記のように設定する必要があるようです。

次にアプリケーション側で注意する点として、

  1. 単純 SELECT も明示的な transaction ブロックへ入れる。SELECT の前に明示的に LOCK TABLE 〜 IN ACCESS SHARE MODE を実行する。
  2. 更新時はテーブルに対して ACCESS EXCLUSIVE ロックをかける。

ことが必要となります。こういったケアを行わないと、タイミングによっては deadlock したり、master、secondary から返答される ResultSet の結果行数不一致が起こり、pgpool が縮退してしまいます。更新時にテーブルを ACCESS EXCLUSIVE でロックする、となると、性能的にはかなりスポイルされてしまうのですが、ここでもやはり安全性と性能のトレードオフが存在する、ということになります。

なお、更新時だけでなく SELECT 時もロック待ちの可能性がある、となると、dead lock の可能性が飛躍的に高まります。lock の確保順序には十分気を遣ってコーディングする必要があります (複数のテーブルを join しているような SELECT 文を発行する前には、明示的に LOCK TABLE してあげる必要があります)。

毎度のことながら pgsql-jp メーリングリストの皆さんには大変お世話になりました (こちらから始まるスレッドです)。どうもありがとうございました。

PSX 録画失敗

そういえば日曜日、PSX が完全にフリーズして、初めて予約録画にも失敗してしまいました。操作中にフリーズしてしまうことは比較的よくあって、そんなときはいつも電源長押しで復帰していたんですが、今回はそもそも電源ボタンを押しても電源が入ってこない状態。長押ししてもうんともすんともいいません。スリープ中を示す赤い LED は点灯していたんですが…。結局、コンセントを抜いてしばらく置き、その後再度電源を入れてみたところ復帰しました。前の日にゲームをやってから電源を落とす時のシーケンスでどこか秘孔を突いてしまったのかな。
大変お手数をおかけしました&お世話になりました>ちゅ〜さん。

bird実行中の JavaVM に Thread Dump をはき出させる方法

実行中の JavaVM に Thread Dump をはき出させる方法

これもキソ中のキソなんですが、いつも「SIGINT だっけ?SIGHUP だっけ?なんだっけ?」と忘れてしまうのでここにメモ。
正解は SIGQUIT でした。JavaVM プロセスに対して SIGQUIT を当てると標準出力 (標準エラー?どっちだっけ?) にどばーっとその時点の Thread Dump が出力されます。便利。

birdSkyley in EXPO 2005 AICHI, あるポートを開いているプロセスを知る方法

Skyley in EXPO 2005 AICHI

おおっ!スカイリーネットワークスの「DECENTRA」が愛知万博のローカル携帯「愛・MATE」に採用されていたんだ (「愛・MATE」の開発は KDDI とのこと)。スゴイなぁ。
センサー展の招待状、せっかく送ってもらったんですけれども、お仕事が立て込んでていけそうもないです…。すみません。

あるポートを開いているプロセスを知る方法

lsof コマンドの使い方のキソなんですが、いつも忘れてしまうのでこちらにメモ。

kazawa@tpx20:~$ su -  
Password:  
tpx20:~# lsof -i:7741  
COMMAND  PID USER   FD   TYPE DEVICE SIZE NODE NAME  
lisa    1701 root    4u  IPv4   2970       TCP *:7741 (LISTEN)
lisa    1701 root    5u  IPv4   3326       UDP *:7741  

root で実行しなきゃいけないらしいところは要注意かも。

birdお花見, 「二重らせん」, 「偶然の祝福」, 「TRICK」, pgpool と LargeObject

お花見

昨日の天気予報では今日は曇りでしたが、朝からお日様が出ているのを見て子供達といっしょに近所の都立大1や公園へお花見に行きました。いつの間にか有葉も柊次も自転車にばっちり乗れるようになっていたので (結局僕はあんまり役に立ちませんでした…)、有葉と柊次は自分の自転車、あゆみさんは僕の Bianchi、僕は鳥乃をかごに乗せたママチャリで、家族そろってサイクリングです。ちょっと風が強くてほこりっぽかったけど、桜はどこもとても綺麗でした。

鳥乃のすべり台写真はおとといのものです。これも近所の公園で2

「二重らせん」

二重らせん DNA の構造を解明してノーベル賞を受賞した、J.D.ワトソン博士の書いたドキュメンタリーです。前書きでワトソン博士の師でもあったブラッグ卿が「この本は歴史的な事実というよりも、個人的な印象を示したもの」と書かれているように、いわゆるサイエンスライターが緻密な取材を元に書いたドキュメンタリーと比較するとかなり主観的な部分もあるように思いますが、それはそれとして読めば非常に面白い本でした。

ワトソンさんとクリックさん (作中では「フランシス」とファーストネームで呼ばれています) が DNA の問題に取り組んでいたのが非常に若い時期だったせいか、とてもエネルギッシュに、スピーディに毎日が過ぎていきます。研究の話と同じくらい女の子の話が出てくるのが面白かった。この本を読むと、研究者にとってのコミュニケーション能力の大事さ、というものをとても強く感じます。自ら立てた仮説をより詳しいと思われる人のところへすぐに持っていって叩いてもらう。時にはけちょんけちょんにされてしまうこともあるけれども (というかそういうことの方が圧倒的に多い)、そんなことは一切気にしていない。すごくクリアであこがれますね。

「偶然の祝福」

偶然の祝福 小川洋子さんの本。全7編からなる連作小説です。あとがきで川上弘美さんが「しかし、何かが違うのだ」と書いている「キリコさんの失敗」と、「涙腺水晶結石症」が良かった。前者は確かに小川さんの話としてはちょっと異質かもしれない。「キリコさん〜」を読んで僕は何となく池澤夏樹さんの「南の島のティオ」を思い出しました。後者の、雨のふる日にまだ歩くことの出来ない乳児を抱え、自分では持ち上げることも出来ない病気の犬を病院へ連れていかなければならない、という状況の絶望的な感じには結構共感してしまった。日常の中でふとこういう絶望的な状況に陥ることって、確かにそうそうあることではないけれども確実にあって、そういう時にこそ家族や友人のありがたさを感じたりするもので、僕がそのように感じていることが原因なのか、頼るもののない状況の不安感には息が苦しくなるようでした。あ、ちなみに「涙腺〜」はとてもハッピーエンドなお話です。ネタばれかな?

「TRICK」

TRICK ご存じ仲間由紀恵さんの出世作、TV 朝日のドラマ「TRICK」のノベライズ本です。かぴのすけがこないだ「けっこ面白かった」と言っていたので僕も読んでみました。

ドラマのノベライズ、って初めて読んだんですが、全くドラマと一緒なんですね〜。小説ならではの心理描写などもこの本に関してはほとんどなくて、原作ドラマの軽妙なノリを再現することを一番の目的としているように感じました。ドラマの「TRICK」については本放送時から結構熱心に見ていたこともあって、だいたいの筋やトリックは覚えていたのでそういう意味では目新しさはありませんでしたが、文章を見ているとドラマの場面が思い浮かんで、そういう「追体験」のためのツールとしてはなかなか良いかもしれない、と思いました。正直小説としてはそれほど面白いとは思わなかった、ってことなんですけどね(^^;。

pgpool と LargeObject

PostgreSQL 用のコネクションプール・レプリケーションサーバである「pgpool」では、普通の使い方では OID のレプリケーションが出来ない故に LargeObject も使うことが出来ないのですが、ちょっとした工夫によって LargeObject も使うことが出来るようになる、というお話。いつも本当にありがとうございます>石井さん他、pgsql-jp メーリングリストの皆さま。

bird「海辺のカフカ」, CANON EOS Kiss デジタル N

「海辺のカフカ」

海辺のカフカ(上) 海辺のカフカ(下) ご存じ村上春樹さんの本。15歳の少年、「田村カフカ」くんの家出ストーリーです。これまで読んだ村上さんの本の中では、(ノンフィクションの「アンダーグラウンド」は除くとすると) 一番面白かったかも。

主人公の田村少年は、まぁとても15歳とは思えないくらい老成した人で、「そんな15歳いるかーっ!」とツッコミを入れたくなる箇所多数だったりもするんですが1、この物語の中のもう一つの流れ、ナカタさんのパートがとても良かった。カーネル・サンダースさんが最高!(笑。

猫の残酷描写が出てくるので猫好きな人は要注意。保坂さんとかが読んだら本気で怒り出しそうな話だな、これ…。

CANON EOS Kiss デジタル N

Canon EOS KISS デジタル N ブラック ボディ これまで E-300 が欲しい、欲しい言ってきた僕ですが、レンズのラインナップとか何だとかかんだとかいろいろ調べはじめてみると、結局新しいキスデジに惹かれまくり(笑。

こうやっていろいろ悩んでいる時が一番楽しいんですよね…。

bird「特捜戦隊デカレンジャーvsアバレンジャー」, 「特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション」, え、マジレンジャーはどうかって?

「特捜戦隊デカレンジャーvsアバレンジャー」

特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー なんと戦隊モノとしては第11作目にあたるらしい東映 V シネマの、DVD オリジナルなデカンレジャーのエピソードです。タイトルにもあるとおり、「街中で怪しい三人組がアバレている」との通報を受け、現場に向かったデカレンジャー達の見たものは…というストーリー。

久しぶりに見たアバレンジャーの面々も非常に懐かしくて1、もちろんデカレンジャーのそれぞれもいつもの通りで、とても楽しめました。TV 本編や映画と比べるとやっぱりいろいろとユルいところがあったりもするんですが、アバレンジャーファン、デカレンジャーファンならば見ていてとても楽しくなれる作品だと思います。まぁ思いっきり女性陣のコスプレとかも出てきたりして、そういうちょっと内輪受けっぽいところというか、マニアックなところが鼻につく人はいるかも。そもそも「デカレンジャーvsアバレンジャー」ということで同窓会的ノリは外せないわけだし、僕はこれはこれでばっちり正解だと思いますけどね。

映画の DVD にも入っていなかったメイキングシーンが結構しっかり入っているのもお得です。最近 CM などでも結構見かけるようになってきているアバレンジャー樹らんる役のいとうあいこさんが結構たくさん出ているので、そちらのファンの方にもお薦めかも<ってなんだそれ。エンディングでのカレーパーティーはアバレンジャーの伝統なんだなぁ2

「特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション」

特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション ご存じ映画版のデカレンジャーです。劇場にも見に行ったのですが懲りずに DVD も買ってしまいました。映画はやっぱり画質が良いですね。普段見慣れたデカベースの風景もみんなの格好もなんだかくっきりはっきりしていて目が覚めるような印象でした。

特典映像に含まれていた制作発表や舞台挨拶などの様子が、みな初々しくて良かった。しかし何であんなにみんな緊張してたんだろ…?ホージーこと林剛史さんが、戦隊ものに出たくて出たくて、アバレキラーのオーディションの最終選考まで行って落ちて、だけどデカブルーに出られてとてもうれしかった、というお話は知りませんでした。インタビューや挨拶などのシーンでは、意外なことに (?) ホージーが結構盛り上げ役になっていました。

しかし映画、オリジナル DVD ともどちらもとても面白かったけど、やっぱり TV シリーズ本編が一番面白いなぁ。というか TV シリーズあっての映画、DVD というか。当たり前か…。去年1年はほんとに幸せだったのだな。

え、マジレンジャーはどうかって?

ふつうに面白いです。少なくとも子どもたちのウケはとても良いです。マンドラぼうやかわいいし。最近のヒットは、エンディングで麗ちゃんが一人みんなとズレまくっていることを発見したこと3。ターンのところじゃ、一人だけ回りきれずにおとと、という感じになっている(笑。オープニングでも微妙に表情堅いし、役の設定上麗ちゃん自身がそういうキャラでもあるけど、きっとご本人もそういう人なんだろうなぁ、と思いました。
去年は個人的には仮面ライダー剣より断然デカレンジャー、という感じだったけど、今年は仮面ライダー響鬼がとても楽しみになっています。ただ、子どもたちにはちょっと難しいかなぁ。

bird素敵な車(2), 鳥乃の絵

素敵な車(2)

4月7日に発表になるらしい、HONDA の「AIRWAVE」。詳しい情報はまだ発表されていませんが、以前書いた Opel の Astra GTC と同じようにフロントガラスが前席から後席まで延びているタイプの車のようです。実に素敵。前から上にかけてシームレスな視界が確保されてる、というと、何となく飛行機のキャノピーを連想しますね。やっぱり僕は車内の明るい車が好きなのだなぁ。

鳥乃の絵

夕方、鳥乃がテーブルに向かって熱心に何かやっていると思ったら、こんな絵をプレゼントしてくれました。今日お母さんと一緒に行ったお出かけでのワンシーンらしい。左側がお母さんで、右側が鳥乃だそうで、鳥乃は花柄の服を着て、アイスクリームを持っています。鳥乃の服には肩のところにボタンが付いていたりして、何げにすごく芸が細かい。手の指も5本あるし。

あゆみさんに聞くところによると有葉や柊次が4歳の時にはここまでしっかりした絵は描いていなかったらしい1。やっぱりお兄ちゃんお姉ちゃんがいると違うのかな。

bird桜のつぼみがふくらんで, JSF の罠, 「オーケストラの職人たち」

桜のつぼみがふくらんで

近所の都立大 (もうすぐ首大) の前の桜の木の (「の」の連続・笑) つぼみがふくらんできました1。もう春ですね。三月も終わりなのだから当然か。小学校の時の校長先生が、「二月逃げてく、三月さっさと行く」という話をしてくれたことがあったのですが、本当だなぁと思います。「三月さっさと行く」はちょっと微妙な感じもしますが…(笑・親父ギャグ?)。

今年は柊次も小学生。早いものです。

JSF の罠

Sun の JSF Reference Implementation 1.1_01 を利用して JSF アプリケーションを作っていると、ときどきなぜかAction Method が呼ばれないという現象に遭遇することがありました。JSP 側コードも Managed Bean 側にも特に問題がないのになぜか Action Method がコールされない。catalina.out などのログにも何のメッセージも表示されません。
何でだろう…と思っていろいろ調べてみたところ、原因はどうも Managed Bean のプロパティと JSP 側の型の不一致であることが多いようでした。つまり、例えば Managed Bean のプロパティが int 型であるのに、JSP 側で何の converter も指定せずに h:inputText タグなどを利用している場合、どうも setter の実行に失敗していることが原因で Action Method が呼ばれないみたい。
あ、今思ったけど、もしかしてこれって単に validation error の一種なのかな?該当 field の message を見れば一発で分かったりして?明日確認してみよう。

「オーケストラの職人たち」

オーケストラの職人たち オーケストラを支える「裏方」の方々に関するお話をまとめたエッセイ集です。指揮者の岩城宏之さんの本。「裏方」として登場するのは事務の人、楽器運搬屋さん、写譜屋さん、お医者さん、調律師さん、チラシ配りさんなどです。ピアノの運搬が専門家の仕事、というのはまさにその通りだと思ったんですが、実はハープも非常に運搬が難しい楽器だ、というお話にちょっとびっくりして冷や汗をかいてしまいました。というのも、以前僕が所属していた合唱団の演奏会へハーピストの方が参加してくれたことがあり、その時は僕や他の団員で彼女の家へ伺い、普通のバンに毛布でくるんだハープをえいやと乗せ、えっさかほいさと運んでしまったのですね。実はとても乱暴なことをしていたのだなぁ。

ほかは写譜屋さんのお仕事、調律師さんのお仕事の話がなかなか面白かった。岩城さんって実はよく知らなかったんですけれども (指揮者として大変有名な方というのはもちろん知っていますが)、もう結構なお年なはずなのに、非常にフットワークの良い、元気な方なのですね2。楽器運搬の仕事を知りたいと思い立つと、すぐアルバイトとしていっしょに働きにいってしまう。もちろん実際にはプロの作業をじゃましないよう、あくまでも取材者としての立場で参加されることになるのですけれども、それでも思い立ったらすぐ動いてみる、という行動力はスゴイです。文章の印象からもなんだかとても大らかな雰囲気が伝わってきて3、ゆるめなエッセイとして、なかなか面白かったです。

bird「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」, 「おおきく振りかぶって」, 更新間隔が空いてしまったのは…

「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ハリー・ポッターシリーズの5作目です。言わずと知れた J.K.ローリング著。いつものように妹に借りて読んでいます。僕が通勤電車の中で読むペースよりも、有葉が読むペースの方が早くて、僕がまだ下巻を読んでいる最中に彼女はもう上巻を読み終わって、「まだ〜」とせっつかれていたので、休みの夜に一気に読んでしまいました。

前作「炎のゴブレット」で大きく動き出した物語が、じっくりとエネルギーをためるかのような巻。全編を通して緊張感がすごくて、それは思春期を迎えたハリーの「鋭さ」も一因ではあるのですが、「例のあの人」の動向、魔法省の動向が絡み合い、先の読めない不安感を醸し出しています。前作の感想でハーマイオニーの SPEW の扱いをさして、「伏線を徹底的に拾うローリングらしくない」と書いたんですが、そのあたりも今作でしっかりフォローされていて、1巻や2巻の頃のようにほとんど全ての伏線を巻の中で拾いきるスタイルではなく、「ハリー・ポッター」という物語全体を通していろいろな要素が有機的に繋がってきている感じがします。1巻や2巻の頃もちゃんと読んで見るといろいろ伏線てんこ盛りだったりするんですけどね (1巻の一番最初でハグリッドが乗っているオートバイを貸したのはシリウス、というのも有葉に指摘されるまで全然気が付きませんでした)。6巻、そして最後の7巻が今からとても楽しみです。

それにしても、ハリーは 15 歳の少年としては女の子の気持ちが分からなすぎなんじゃなかろーか。ハーマイオニーにもっといろいろ教わるべし(笑。

「おおきく振りかぶって」

おおきく振りかぶって(1) おおきく振りかぶって(2) おおきく振りかぶって(3) アフタヌーンで連載しているらしい、ひぐちアサさんの純粋野球漫画。前作の「ヤサシイワタシ」や「家族のそれから」と比べると、野球漫画、という部分でひぐちさん独特の私小説風の「痛さ」はだいぶん中和されていて、しかし単なる野球漫画にもスペック勝負の魔球漫画にもならずに非常にエモーショナルな作品となっているのは、ひぐちさんの長所が存分に出ている、ということなのでしょうね。僕らぐらいの年代の人は高校野球を見ると胸が熱くなったりするそうですけれども(笑、まさにそういう、高校生らしい「痛み」や「喜び」といったことがとても魅力的な、超面白い漫画です。お勧め。

あゆみさんもとても気に入っていて、彼女曰く、「ちょっと『しゃに Go!』に感じが近いかも」とのこと。田島くんがちょっとイデっちに似てると思ったそうな。田島カッチョイー!(笑。また、僕らはひぐちさんの作品を刊行順に読んだのですが、その順序で読んで正解だったかも、とも言っていました。この本を最初に読んでから「ヤサシイ〜」や「家族の〜」を読んでいたら、さすがにちょっと辛かったかもしれない。

更新間隔が空いてしまったのは…

久しぶりに仕事が忙しくて、休日も何かと予定が立て込んでいてなかなか更新する時間が取れなかったのでした。
仕事では JSF などを使ってみていますが、なかなか面白いですね。何となく後ろに EJB がいる環境でのフロントエンドとして利用するととても便利に使えそうな予感。
三連休は、花粉がひどかったこと、あゆみさんがお出かけだったこともあって僕は家に閉じこもっていたのですが、おかげさまでやっとドラクエ8をコンプリート出来ました。裏ダンジョンもクリアして、いわゆる「真のエンディング」も拝めました。しかしあの裏ダンジョン&エンディングは別に本当のエンディングとして最初から用意されていても全然問題ないと思ったんですが、どうして一度バッド・エンド (と言ってしまおう) を迎えないといけないようにしたんですかね。別に裏面がなくたっていいと思うんですけれども…。
そういや F1 マレーシア GP、琢磨は高熱で欠場だしエンジンは2周で2機ともブローしちゃうしホンダ的にはさんざんでしたねぇ。逆にトヨタは初表彰台 (それも2位) でイケイケな感じ。うちの子供達にはトヨタのトゥルーリが大人気で、「つるさん、つるさん」とみんなで応援しています。レース後お祈りする姿が新鮮でした。

birdMicrosoft、Groove を買収, 「第四間氷期」

Microsoft、Groove を買収

結構びっくり。Groove といえば Lotus Notes を作ったレイ・オジーの会社で、P2P 型のグループウェアをメインにしていたところ。つまり、これで MS はプロダクトレベルの P2P 技術を手に入れたことになります。
GDC でも Xbox 向け P2P 型のネットワークサービスについて語っていたようだし、MS が推進する P2P な世界の今後に興味津々です。

「第四間氷期」

第四間氷期 安部公房さんの SF 小説。解説では「実験小説」と書かれているけど…。大量のデータを元にあらゆることの論理的帰結を導き出すことの出来る「予言機」が発明されたことから巻き起こる様々な騒動を描いた作品です。

単に「予言機があったらどうするか?」というレベルの話ではなく、あとがきで作者自身が書かれている通り「未来と現在の関わり」に関する強いテーマ性がある点が、単なる SF 小説ではなく「実験小説」と言われている理由なのかなぁ。お話的にはサスペンスタッチの SF で、どことなくこないだ読んだハックスリーなどを思わせるような雰囲気です。このお話も 1950 年代に書かれたものですが、ハックスリーにしてもこの本にしてもヴォネガットにしても、未来社会が極めて論理的であると想像している点が、今の僕から見るととても面白い。まだその時代には「複雑系」や「カオス」といった概念は知られていなかったのだなぁと思いました。

そういう意味じゃテクノロジー予測、という面からこの小説を見るのは正しくない、というかあまり面白い読み方とは言えなくて、やっぱり上でも書いた「未来と現在の関わり/関係性」の部分を読むべきなのでしょう。ある意味衝撃的な問いかけなのですが、不思議と納得出来る感じ。結構面白かった。

そうそう、現代の小説と安部公房さんの小説を比べると、比喩の使い方やその感覚が微妙に違っていてなんだか新鮮でした。「砂の女」を読んだ時はそれほど感じなかったのにな。

First | Prev | 416 | 417 | 418 | 419 | 420 | Next | Last