bird図書館

図書館

僕はこれまで、本やマンガに関しては躊躇なく買ってしまっていたんですけど、さすがにずーっとそうしていると置き場所にも困るし本代で破産しかねないので、近所の図書館に行ってみました。
むかーし八王子市といえば、あれだけ広いにもかかわらず図書館が一館しかないことで有名でしたが (ウソ)、今では市内に数館はあるらしい。そのうちの一つが近所の南大沢駅のそばにもあります。それほど大きな図書館ではないのですが、新しい図書館らしく小綺麗な感じの気持ちの良い図書館です。
僕にとって図書館に入るのなんてもう何年ぶりだろう…というくらい久しぶりでした。子どもたちがワイワイ騒がないように目を光らせつつ1、書棚を一通り見て回って、だんだんその感覚を思い出してきました。
かつて本屋でアルバイトをしていた僕が図書館で強く感じるのは、街の本屋とのラインナップの違いです。街の本屋 (といっても雑誌や実用書ばかりを扱っているようなところだけでなく、コダワリ親父のやっているような本屋も含む) と比べると、図書館は売れそうもない本ばかりが並んでいて、旬な本、定番の良書などはほとんど見かけません。そうやって見ているうちにハタと気が付いたんですが、図書館ではそういう、街の本屋でよく売れる本はたいていの場合すでに「貸し出し中」になってしまっているのですね。限られた冊数の本を地域の住民みんなでシェアする、という形態上、人気のある本、旬な本はたいていすでに貸し出し中、残っているのは旬を外れた本や知る人ぞ知る不人気本ばかり、という構図なのではないかと思いました。
試しに図書館内にたくさん設置されている検索端末を使って、最近大人気の「ダヴィンチ・コード」を検索してみたら、23冊もあるはずの蔵書全てが貸し出し中で、かつ予約数が 472!!一人2週間ずつ借りていくとすると今の予約がはけるだけでも1年近くかかる計算です。スゲー(笑。
とはいえ、僕がよく読むような科学書方面はそもそもの読者層が狭いせいか、人気書であるはずの「エレガントな宇宙」も「利己的な遺伝子」も「ワンダフル・ライフ」も「貸し出し可」でしたよ。バンザーイ(笑。
ところで上で書いた「検索端末」、激しく処理が遅くて、1件の検索に30秒から1分くらいかかります。タッチパネルとマウス&キーボードの両方で操作できたり、市内全ての図書館の蔵書が検索出来たり、検索結果を印刷したり、そこから直接予約できたりと機能的にはなかなか充実しているんですが (そして基本的な部分の処理速度はなかなか快適)、検索だけはとにかく遅い。全文検索が必要そうな「キーワード検索」だけでなく、単純な書名検索や著者名検索でも激遅です。試しに検索してみた「池澤夏樹」の結果に、「池沢夏樹 (って誰?・笑)」もヒットしていることから名寄せ処理等も入っているようで、その辺が原因なのかな?なんだかとてものどかな気分になってきます。図書館のイメージには合ってるかもしれない。わはは。

birdお風呂で沸騰, 「不思議な数eの物語」, usb_storage とログ

お風呂で沸騰

先日、子どもとお風呂に入ってバイキンマンの水鉄砲で遊んでいる時に、面白いことに気が付きました。
その水鉄砲は注射器型で、ピストン部にはゴムのパッキンも付いていてなかなか良くできています。その水鉄砲を湯船に完全に沈め、力一杯ピストンを引くと、(水鉄砲ということは口が狭いので) 最初はとても抵抗を感じるのですが、あるところで急に抵抗がなくなる、という挙動を示すことが分かっていました。
これまではあんまり深く考えずに「ピストン側のパッキンの隙間から水が流れ込んじゃってるんだろーなー」くらいに思ってたんですけど、この間比較的浅いところでピストンを引いてみたら、その急に軽くなるタイミングでシリンダーの中に気体状のものが生じていることが分かりました。どこにも空気が入る余地はないはずなのに、急に現れる気体。しかもその気体は、ピストンを引ききってしばらくすると跡形もなく消えてしまいます。
つまりはこういうことのようです。ピストンを強く引くことでシリンダー内の圧力が急激に低下し、その時の温度があるところで沸点を下回り、そのために沸点が下がって周りの温度を下回ったところでシリンダー内の水が沸騰、水蒸気が発生、それがシリンダー内に現れる。狭い口から徐々に入ってくる水により圧力が元に戻ってくると、そうして生じた水蒸気も水に戻る。
お風呂の中で水を沸騰させることが出来るとは思いませんでした。しばらく子どもと一緒に何度も実験しちゃいましたよ(笑。

「不思議な数eの物語」

不思議な数eの物語 再読。なんですが、内容はほとんど忘れてました。でもベルヌーイ兄弟が仲が悪かった、というようなことは何となく覚えてたから、やっぱり読んだんだろうな。きっと。

e というのはいわゆる自然対数の底、e=2.7182818281 のことです。πと並んで数学の中ではとっても重要な数の一つですが、πに比べると (まだ歴史が浅いせいか) 語られる物語も少なく、かといって面白いエピソードがまるでないわけではなく、そういう隙間を埋めるために本書は書かれたのだそうです。10 を底とする対数が「常用対数」で e を底とする対数が「自然対数」、というのは、対数を習ったばかりの頃は非常に納得できなかった記憶がありますけど (なんで e なんてよく分からない割り切れない数を底にした時が「自然」なんだっ!と・笑)、この本を読めばバッチリ納得できます。

e が生まれるきっかけとなった極限にまつわる話から、ニュートン、ライプニッツの微積分法の話、三角関数と双曲線関数など、文章だけでなくてちゃんと簡単な数式を用いて説明してくれています。数学ブランクのながーい僕でも何とかついていけるくらいの内容で、解析学の教科書というか副読本としてもとても良い本なような気がします。よくわからん公式を単に覚えさせられるのではなく、誰がどんなことを考えてそういう公式を考え出したのかが分かるときっともっと楽しいでしょう。

そうそう、オイラーさんといえば言わずと知れた数学界の超巨人ですが、彼がとんでもなく大量に考えた様々な定理や公式は、今の基準で見るといろいろ危なっかしいところや無茶なところがあったのだそうです。彼が残してくれた大量の結果を、後世の人が丁寧に整理、再検討してまとめた、というような記述を読んで、僕はなんだか「カンブリア爆発2」のことを思い出してしまいました。生命だけでなく、数学的な知識も「爆発的な多様化→淘汰による洗練」というプロセスを繰り返しているのかもしれないなー、なんて思いました。

usb_storage とログ

ふだん使っている Linux マシンに、USB ストレージとして認識できるメモリーカードリーダーをつないだところ、大量のログが /var/log/syslog や kern.log に出続ける、という症状に悩まされていました。Google 先生に聞いてみても同じような現象に悩んでいる人はいないみたいだし、なんでだろう、とずっと思っていたんですよね。
今日、ハッ!!!と気が付いたことがありました。今まさに利用している俺 Kernel の .config を確認してみたら…単に USB モジュールの DEBUG 出力が「Y」になってたでけでした。ナンテコッタ…orz。

bird自転車, 佐藤さとるさんの「コロボックル」シリーズ

自転車

最近、柊次と有葉がちゃんと自転車に乗れるようになったので、家族でサイクリングと称して自転車で出かけることが多くなりました。
そんなときのフォーメーションは、有葉と柊次は自分の自転車、あゆみさんが僕の Bianchi MILANO CD で、僕はあゆみさんの「ふらっかーずもどき」に鳥乃を乗せて、という感じ。というわけで最近僕の自転車によく乗るようになったあゆみさん、その乗り心地がいたくお気に入りらしい。「この自転車ならずっと乗ってても疲れないっ!」って、さすがに坂道とか遠出とかすると疲れると思うけど…(笑。
小径・高圧タイヤで車重が 11kg しかない自転車と、子供乗っけた頑強なママチャリとではすでに別種の乗り物だよね。

佐藤さとるさんの「コロボックル」シリーズ

この間最初の巻を読んでから、一気に残り6冊も読んでしまいました。順に、「豆つぶほどの小さないぬ」「星からおちた小さな人」「ふしぎな目をした男の子」「小さな国のつづきの話」「コロボックル童話集」「小さな人のむかしの話」です。
いや、すごく面白かったです。まめいぬ探しのミステリー、みつばちぼうや事件のスリル、オチャメさんやオチャ公、ツムジのじいさまの心温まるコミュニケーション。本当にコロボックルたちがいるような気がして、知らずに日々の生活が豊かになるような、そんなすてきなファンタジーでした。
そういやこのコロボックルシリーズもある種の「メタ・フィクション」の形態を取っていて、コロボックルシリーズの本自体がシリーズ中かなり重要な位置を占めているんですよね。実はなかなか凝った構成です。

bird何なんだ F1 アメリカ GP, flashplayer のこと, SUPERCAR

何なんだ F1 アメリカ GP

早朝 2:50 に早起きして見たのに〜!!!
個人的には、各チームの対応はプロフェッショナルらしいまともなものだったように感じるけど、興行主としての FIA の対応はあまりにもお粗末。訴訟好きなアメリカの人たちのこと(<ちょっと偏見)、下手すると入場料返還だけじゃなく精神的苦痛に対する損害賠償とか言われちゃうかもよ。
そもそもの元凶、ミシュランへの制裁は別の問題として、「アメリカ GP」という興業は成功させる必要があったんじゃないかなぁ。そのための対応策もいろいろ提示されていたわけだし…1
しっかし今年 BAR はとことんツイてないね。これでチームとしてノーポイントなのはとうとう BAR だけになっちゃった。何か悪いものでも憑いてるのかな?

flashplayer のこと

僕が普段使っている Linux 環境 (Debian sarge) 上の mozilla/firefox では、Macromedia 本家から配布されている flashplayer 7.0r25 が利用できます。だいたいのところはちゃんと動くんですけど、ときたま、特定の flash が貼られたページ2(http://www.bandai.co.jp/bandai.html)なんかがダメでした。]にいくと firefox がメモリを食いつぶして死ぬ、という症状が出ることがありました。
今日、その件をちょっと追求してみました。まず、もりもりメモリを食べ始めた firefox に対して root ユーザで strace -p プロセス番号してみたところ、フォントファイル3を open して mmap2、というシステムコールをずーっと繰り返し発行していることがわかりました。
そこで、もしかして sazanami-gothic.ttf と相性がよくないのか?と思い、sazanami-gothic.ttf の実体がある /usr/share/fonts/truetype/sazanami 以下の ttf フォントファイルを他のフォントと置き換えてみました4。すると、先ほどまでまともにみられなかったページもみられるようになりました。
ttf ファイルを置き換えちゃう、というのはあまりに強引なので、もっとまともな方法がないかといろいろ調べてみたんですけど、今のところうまいこと flashplayer に別のフォントを見つけさせることができないでいます。いまいち設定とその結果の動作がつながらないんですよね。

SUPERCAR

日曜日、いつものように録画した交響詩編エウレカセブンをみていたら、なんだか妙に聞き覚えのある挿入歌が。もしや、と思ってエンドロールをみてみると、おおっ、やっぱり SUPERCAR だったのか。懐かしいなぁ。
…って、チョー久しぶりに彼らのページみたら、「2005.2.26、約10年に渡る活動に終止符を打ったSUPERCAR。」とか書かれてるじゃないですか。なんといつの間にか活動停止してたのか。残念。

birdとりあえず復旧, そういや

とりあえず復旧

昨日から風邪をひいて熱を出したりしつつも、何とか修理のあがってきた HDD を元に戻しました。

当初のもくろみ通りメールやコンテンツの大半は救出できましたが、一部予想外の事態もありました。

  • あゆみさん PC 上に残っていた最終バックアップは 5/31 のものだったので、その日から HDD が壊れた 6/4 までの約4日分のデータは消えてしまいました。あゆみさん PC は常時起動しているわけではないので、バックアップ時間にあゆみさん PC の電源が入ってないと処理がスキップされちゃうんですよね。一日のうち一番電源が入っている可能性の高い時間帯にセットしてはあるんだけど…。ぼんやり覚えている限りではそれほど大事なデータはなかったはずなので、まぁいいか、と思っています。
  • tDiary の画像データ (tdiary/images ディレクトリ) をバックアップし忘れていたので、ここに貼ってあった画像データのうち今年1月以降のものが失われてしまいました。デジカメの写真がソースの場合はもう一度貼ればよいんですけど、ケータイから送った画像はケータイからも消去してしまっているため完全にロスト1。むむむ。あわててバックアップスクリプトに追加しておきました。

とにもかくにも、まるまる2週間ぶりに自分の PC を使えるようになりました。よかったよかった。

そういや

リナザウ君は DHCP で運用してたので、昨日ついうっかり電源落としちゃった時に IP アドレスが変わってしまって、臨時サイトもアクセスできなくなってました。どーもすみません。
今の今までリースしてた端末に違う IP アドレス降らせる、ってのは DHCP サーバの挙動としてどうなのよ、と思いますけど、安ルータに組み込まれているようなサーバだと結構こんなもんなんですよね…。

birdHDD 修理完了

HDD 修理完了

昨日、HDD の修理 (というか実際には交換ですけど) をお願いしていた九十九電機から、「修理完了しました。土曜日着で発送します」という連絡がきました。
もしかしたら明日の夜には復活するかも?

birdRHEL4 の Software RAID, 熱い, 「あゆみさん」

RHEL4 の Software RAID

ちょっと前までの Red Hat Enterprise Linux 4 (以下、RHEL4) の Software RAID (md) にはバグがあって、ずっと使っているとメモリリークし物理メモリを食い尽くしてしまう、という障害がありました。
/proc/meminfo を見ると Slab が肥大化しており、slabtop でさらに詳細を確認すると bio、biovec-1 が数百万オブジェクトも確保されっぱなしになっている、という症状です。Slab はどうも swap out されない領域なようで、物理メモリ量程度まで肥大化してしまうと、ユーザのプロセスが次々に OOM-Killer に殺されていく、というひどい状況になってしまいます。
先日リリースされた Update1 では解消されています。というわけで、RHEL4 で md を利用しているユーザはさっさと up2date -uf しましょう、というお話。

熱い

さいきん、自分の PC が壊れているのであゆみさんの PC をよく使わせてもらっています。先日のネットワーク構成変更にともない、あゆみさん PC は NIC をそれまで使っていた BUFFALO WLI-PCM-L11 から 3COM 3c589B という超古い 10Base-T カードに切り替えました1。ところが、どうもこのカード、結構発熱が大きいみたい。PC カードスロットのある右のパームレストがとても熱くなって、ちょっと不快に感じるくらいです。
VAIO のボディが元々金属 (マグネシウム) で熱を伝えやすい、ってことも原因なのだとは思うんだけど…。発熱の少ない PC カード NIC、我が家にあったかな?

「あゆみさん」

昨日あゆみさんに、「直接面と向かっては『あゆみさん』なんて読んだことないのに、どうしてここだと『あゆみさん』なの?」と聞かれた。
うーん、深い意味はないのだけれど、ツマとかニョウボとかカミサンとかオクサンってなんとなく言いにくいんだよね。

birdディスククラッシュ事件(1), ディスククラッシュ事件(2), ディスククラッシュ事件(3)

ディスククラッシュ事件(1)

いちおう、トップページからたどれる what’s new のページには第一報を載せてたり、その後 mixi ではちょぼちょぼと情報を公開したりしてたのですが、こちらにも情報を載せておきます。
ことのおこりは、6/4 (土曜日)、PC を使っていたところ、いきなりフリーズに近い状態になったことから始まります。当初、クソ重いバックグラウンドプロセス (memo の記事を連続取得するクライアントの存在など) が動き出したのかと思ったのですが、いつまでたっても状態が回復せず、そのうちよーく耳を澄ましてみると「じー…かっこん、じー…かっこん」というイヤーな繰り返し音が HDD から聞こえてきました1
フリーズに近い状態、といっても、非常に遅いですが何とか操作出来る状態ではあったので、システムログなどを確認してみると、HDD がクラッシュしたことを表す「Uncorrectable error」が大量に出ています。
ここで、HDD 上の読めない部分がデータ領域の一部だけなのか、それともヤバい部分なのか、はまさに時の運で、僕がこれまで経験した2回のクラッシュ (やっぱり HGST の 40Gbytes HDD と 60Gbytes HDD) では幸いデータの一部が読み取れなかっただけですみました。今回もそうであることを願って、いったんシステムをリブートしてみることにしました2
しかし今回は×。MBR の読み込みには成功しているようながら、その後のブートプロセスの途中で固まってしまいます。
その後、今年の1月にハーフクラッシュ (データ領域で Uncorrectable error 発生) して予防交換していた 60Gbytes の HDD に交換し起動、外付け HDD ボックスにこれまで使っていた 80Gbytes HDD を入れて中身を確認してみようとしましたが、やはり全く内容を読むことは出来ませんでした。なんてこった!
…とはいえ、今年1月までメインで使っていた 60Gbytes HDD は中身そのままで残っており、その後更新されたデータの中でも重要な、メール、デジカメの写真、memo の記事などは daily であゆみさん PC 側にバックアップを取っていましたので、データロスト被害自体は大したことないのでした。バックアップ大切!
さて、今の HDD は今年の1月に交換したばかりです。ふと、もしかするとまだ保証期間内かもしれない、と思い、書類を引っかき回してみると、ちゃんと1年間有効な保証書が出てきました。ちゃんと日付の入った店舗印も押されています。やった!
ちなみに、保証期間内ということで修理に出すと、確かに費用は全くかからず良いのですが、修理から戻ってくるまでとても時間がかかります。以前やっぱり HDD の初期不良に当たった時に修理を依頼したことがあるのですが、その時も2〜3週間くらいはかかりました。その点、代替品を買ってくればすぐに復旧作業にかかれます。ちょっと悩んだんですけど、我が家の苦しい家計のことを考えて、今回は修理に出すことにしました。2〜3週間 PC が使えなくてもまぁなんとかなるだろう、と考えたのですね。
その後週明けの 6/6 (月曜日)、会社帰りに壊れた HDD と保証書を持って HDD を購入した九十九電機へ修理に出してきました。

ディスククラッシュ事件(2)

さて、HDD が修理から上がってくるまでの間、Web やメールはあゆみさんマシンを借りて見れば良いとして、www.digitune.org のリダイレクトやここ memo.digitune.org のサービスはどうしよう、と思っていたところ、はたと Linux Zaurus の存在を思い出しました。
リナザウ、ちょっと前まではシリコンオーディオプレーヤー代わりに毎日音楽を入れて持ち歩いてたんですけど、いろいろめんどくさくなってきたのと、電池が弱まってきたことで最近は引き出しにしまいっぱなしになっていました。そういえば以前触っていた時に、「想像以上に普通の Linux マシンだなぁ」と感じたことを思い出して、もしかしたらコイツの上で apache 動かせるかも…と思い、少し調べ始めました。
最近全然使っていなかったので、まず何よりネットにつながるのだろうか…と、リナザウ用に以前買った IODATA の WN-B11/CF を取り出し、おもむろに接続を試みます。昔は確かごく普通につながったはず…なんですが、妙に通信が安定しません。
そうこうしながら2〜3日経つうちに、とうとうリナザウから全く通信が出来なくなったのみならず、あゆみさんマシンからもどこにもつながらなくなってしまいました。
我が家の家庭内 LAN は無線 (802.11b) がメインで、アクセスポイントとして Corega の APL-11 という安い AP を使っていました。この AP は安いだけあって、高負荷時にたびたびハングアップしたりして、そのたびに電源を入れ直したりしなければなりませんでした。
今回も AP がハングしたのだろうと思い、何度も電源を入れ直してみますが、全くつながりません。完全にお手上げ状態です。
昼休みが終わってしまったので続きはまた後ほど。

ディスククラッシュ事件(3)

とはいえ、その時の段階ではまだアクセスポイント (APL-11) が原因とは言い切れませんでした。というのも…と、説明をはじめる前に、今回のことが起こる前の我が家のネットワーク構成は次の通りでした。

  +---+  +------+  
  |PSX|==|APL-11|  
  +---+  +------+  
  
+----+ +-----------+ +---+  
|VAIO| |ThinkPadX20| |DEC|==Internet  
+----+ +-----------+ +---+  

アクセスポイント APL-11 の下に有線で PSX がぶら下がり、あゆみさん PC であるところの VAIO、memo.digitune.org をサーブしているマシンでもあり僕の日常 PC でもある今回 HDD が壊れた ThinkPad (以下 tpx20)、Internet への出口となっている router 兼 firewall 兼 DHCP server 兼 cache DNS サーバの DEC HiNote Ultra 4133CS (以下、hytra) が無線 LAN クライアントとして存在する、という構成です。

もともとは APL-11、PSX と同じ場所に Internet との接続口があったのでもっと素直な構成だったんですけど、接続口が移動してしまったために hytra のみ移動せざるをえなくなって、VAIO や tpx20 から Internet へアクセスするのに無線 LAN 区間を2回も通らなければならない構成になってしまいました。ちなみにリナザウも VAIO や tpx20 と同じく無線 LAN クライアントとして存在することになります。

さて、以上を踏まえ改めて今回 VAIO やリナザウからの通信が出来なくなった原因を考えると、もちろん APL-11 が壊れた、という可能性もありますが、hytra が壊れた (または狂った) という可能性も考えられるわけです。さらに、無線 LAN ということから故障ではなく単なる混信、という可能性も考えられます。なお、その先の Internet 回線がおかしい可能性に関しては、外から hytra までは問題なくアクセス可能な点、通信の出来ない VAIO ではそもそも DHCP がうまくいってないこと、などから早い段階で否定されていました。

というようなわけで、もう少し原因について調査してから対処を考えようか、それともすぐ APL-11 の代替品を購入してしまうか、と悩んでいたんですけれども、あゆみさんに相談してみると、PC が二日間も使えないと生協の注文が出来ず非常に困る、という意見が出ました。そこで、原因究明的には今ひとつ中途半端でしたが、とりあえず APL-11 の代替となる AP を会社帰りに買って帰ることにしました。

さて、どうせ新しい AP を買うのであれば、ネットワーク構成をそのままで AP だけ交換しても面白くありません。そもそも Internet に出て行くのに2回無線 LAN を通過する構成を何とかしたいし、10年選手の hytra もいつ壊れてもふしぎはありません。そこで、これを機会にネットワーク構成を下記のとおり変更することにしました。

  +---+  +--------+  
  |PSX|==|WN-G54/A|  
  +---+  +--------+  
  
+----+  +-----------+  +--------+  
|VAIO|==|ThinkPadX20|==|BLW-54PM|==Internet  
+----+  +-----------+  +--------+  

WN-G54/A は iodata のメディアコンバータにもなる 802.11g 対応のアクセスポイント、BLW-54PM は planex の 802.11g 対応無線 LAN ブロードバンドルータです。新しい構成は、BLW-54PM を router 兼 AP として動作させ、WN-G54/A はメディアコンバータとして動作、無線 LAN クライアントとしては WN-G54/A (とその下にある PSX) とリナザウのみを含むようにしようと考えました (PC 達は全て有線接続にしてしまう)。

そして先週の金曜、会社帰りに新宿のヨドバシカメラに立ち寄り、WN-G54/A と BLW-54PM を購入しました。その後家に帰ってすぐ、とりあえず緊急度の高い BLW-54PM の設定を済ませてしまおうといじり始めました。

最初、有線で無事 Internet につながることを確認した後、無線 LAN の設定に取り掛かりました。SSID の設定、利用チャンネルの設定、WEP キーの設定などを行い、疎通を確認してみますが、一向につながりません。リナザウからもダメ、あゆみさん PC にインストールされた BUFFALO WLI-PCM-L11 とクライアントマネージャの組み合わせでもダメです。クライアントマネージャの動作をよく見ていると、AP は普通に発見でき、コネクションも確立しているように見えるのだが、その後の DHCP 解決が出来ない、という症状です。チャンネルを変えてみたり、WEP キーを使わないようにしてみたりしましたがどうしてもダメです。とりあえずあゆみさんの生協の注文は有線で接続して行ってもらう事にしました。

その後もしばらくいろいろ試していたのですがいかんともしがたく、最初 planex の Web サポートフォームから質問を送ってみることにしました。ところが、Web フォームに詳細な障害内容を記述してさぁいよいよ submit、と送信ボタンを押したとたんに「Internal Server Error」。何度か挑戦してみましたが一度も成功せず、planex の Web サポートフォームはまともに動いていない、ということがよくわかりました。

planex の BLW-54PM という製品に関しては、今回僕が陥った症状と似たような症状で交換している人もいるようで、また普通に通信できると思っていた有線による接続も何故か Hotmail や楽天のクジが使えない、とあゆみさんにも報告をもらい3、どうもあまりよい製品ではなかったようです。planex の電話によるサポートは平日の 9:00〜17:00 しか受け付けていないため、それを待っていたら遅くなってしまいます (それにメーカー修理となるとセンドバックだったり時間がかかったりといろいろ面倒です)。しょうがないので、ダメもとで今回 BLW-54PM を購入したヨドバシカメラに相談してみることにしました。

ヨドバシカメラの代表番号から担当売り場へ電話を回してもらい、今回の症状をざっと説明した後、たぶん不良品だと思われるので代替品と交換したいこと、また出来れば今回の件で planex の製品には懲りたので別の会社の製品と交換できないか、と相談したところ、いともあっさり「よいですよ」というお返事。レシートと製品を持っていけばそちらを返品して別製品を買うことも問題ない、とのことでした。店員さんの対応もとてもスムーズ、紳士的で、ヨドバシ、なかなか社員教育が行き届いているじゃないの、ととても感心してしまいました。

というわけで早速先週の土曜日、ちゃんと動かなかった planex の router とレシートをもって再度ヨドバシカメラへ行ってきました。電話での応対通りスムーズに返品処理を完了した後、店員さんとちょっと相談して、結局代替品としては NEC の Aterm WR6600H という製品を選びました。planex のものと比べると多少高くなってしまうのですが、スループットが良かったり 802.11a にも対応していたりと、無線 LAN ブロードバンドルータ的には一ランク上の製品です。帰宅後、早速セットアップ。何の問題もありませんでした4。というわけで、我が家の新ネットワーク構成は下記のとおりとなりました。

  +---+  +--------+  
  |PSX|==|WN-G54/A|  
  +---+  +--------+  
  
+----+  +-----------+  +-------+  
|VAIO|==|ThinkPadX20|==|WR6600H|==Internet  
+----+  +-----------+  +-------+  

その後、今回買った WR6600H という製品についてもいろいろ調べてみましたが、値段の割にスループットもよいし、機能的にも充実していて、そこそこ評判はよいようです。すでにわかっている難点は、1) NAT エントリが 2048 個しかなく枯渇した場合もサイクリックに強制再利用してくれるわけではないため、沢山セッションを作るようなアプリケーションを使っているとつながらなくなる事があるらしいこと、2) LAN 内サーバを外部に公開するためにポートフォワード設定をしても、LAN 内のマシンからはアクセスできない、という点がありますが、前者は今のところその手のアプリケーションを使う予定はないので問題なし、後者も hytra を router として使っていたころも同様の動作だったので気になりませんでした5

ここ1週間くらいの間に行った作業はだいたい以上です。いやークタビレタ。

birdLinux Zaurus サーバ化手順, Linux Zaurus の設定

Linux Zaurus サーバ化手順

Linux Zaurus (SL-B500。以下リナザウ) を tDiary サーバに仕立て上げる手順を記録しておきます。

telnet、ftp 有効化
リナザウは標準で telnetd、ftpd がインストールされていますが、さすがにデフォルトでは無効化されています。それらを使わなくても、全てリナザウのキーボードで作業すればサーバ化自体は可能なんですが、それではあまりにツライので、最初に有効化することにします。有効化の手順は、/etc/inetd.conf を編集してそれらのサーバを有効とする、というものです。その際、あらかじめ「tcpd を使うバージョン」と「tcpd を使わないバージョン」2つの設定行が用意されていますので、お好みの方のコメントを外します。僕は今回は tcpd を使うバージョンを有効としました。その場合、標準では /etc/hosts.deny、/etc/hosts.allow ファイルが存在しませんので、それぞれ適当に作成する必要があります1
Special Kernel 導入
これもサーバ化に必須な作業ではありませんが、微妙に処理が早くなったりといろいろメリットがあるようなので、今回初めて Special Kernel を入れてみました。こちらのページにある、SL-B500 用の special kernel (v14d) です。手順もそのページを参照してください。
ruby インストール
まず、tdiary の動作には欠かせない ruby をインストールします。リナザウ版の ruby は sourceforge の zaurus-ja プロジェクトにより配布されています。こちらのページから ruby の ipk ファイルを取得し「アプリケーションの追加と削除 (だったっけ?)」からインストールしてください。
libcrypt のインストール
tdiary の動作には上記 ruby の他にも libcrypt が必要なようですから、こちらのページから「SSL 関連ライブラリ」の libcrypt をダウンロード、インストールします (ついでにこの同じページにある apache 設定ファイル修正用パッケージもダウンロードしておくと後で楽です)。
apache インストール
続いて apache をインストールします。web サーバは別に apache じゃなくても良いのですが、僕は apache が一番なれているのでコレにしました。apache の導入に関しては先ほどの libcrypt と同じ、こちらのページに書いてある通りで大丈夫です。
apache の設定
自サイトの設定に合わせて、/home/www/conf/httpd.conf を編集します。僕が変更したのは、SpareServers 関連 (リナザウはメモリが少ないので常時起動しているサーバ数を少なめに設定する)、VirtualHost 関連 (memo 以外のサイトの設定など) などです。
tdiary インストール
tDiary 公式サイトから、tDiary 基本セット、プラグイン集をダウンロードし、目的のディレクトリに展開し (プラグイン集は misc/plugin 以下に展開します)、.htaccess の設定や tdiary.conf の修正をしておきます。
rbuconv インストール
tDiary でのトラックバックやリンク元の文字化けを防ぐためには uconv ライブラリが必要なのですが、通常の uconv には .so ファイルが必要で、リナザウ用のものは見つけられませんでした。そこで今回は pure ruby で書かれた uconv 互換ライブラリ、rbuconv を利用しました。こちらのページから tar.gz ファイルをダウンロードし、中に含まれるファイル、ディレクトリを tDiary を展開したディレクトリに置きます。

だいたい以上のような設定で tDiary が動くようになると思います (何か忘れてるかな?)。最初想像していたよりもレスポンスは悪くなくて、リナザウなかなかやるな、という感じです2

Linux Zaurus の設定

上記サーバ化以外に、ちょっと気になって変更した設定を記録。

オートパワーオフを無効化
リナザウ標準の電源管理では、AC アダプタ接続時でもオートパワーオフを完全に無効化することは出来ず、最長でも 12 時間後には電源が落ちてしまいます。この動作を変更するには、「ライト/省電力設定」で「12時間」を選択後、/home/zaurus/Settings/qpe.conf のInterval_AC_09 の値3を 0 に書き換えます。
TimeZone の設定
さっきまでこの apache も GMT で動作していましたが、こちらのページから「ln -s /usr/share/zoneinfo/Japan /etc/localtime」とすることでとりあえず JST になったように見えます。ただ、もしかすると何か副作用があるかも。
SD カードを noatime でマウント
SD カード上に swapfile をとったりいろんなファイルを置いたりするのに都合が良いので、僕は SD カードを ext2 でフォーマットしています。ただ、Unix のファイルシステムは伝統的に atime (アクセス時刻) を記録するため、そのままではファイルにアクセスするだけで情報の書き換えが起こり、ただでさえ寿命の短いフラッシュメモリを傷めることになります。そこで、SD カードをマウントする際に「noatime (atime を記録しない)」オプションを追加するように修正しました。実際にはこちらのページを参考に /etc/sdcontrol を修正する、という手順となります。

以上です。これでもう忘れてる事はないかな?

birdとりあえず

とりあえず

クラッシュした HDD はまだ修理からあがってきませんが、緊急避難として Linux Zaurus 上に tDiary の環境を作ってみました。PC が直るまではここでお茶を濁そう…。

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