birdPixelJunk Monsters, なんと

PixelJunk Monsters

先週末に PLAYSTATION(R)Store でリリースされた、PS3 用アクションパズルゲーム、PixelJunk Monsters を買いました。900円ナリ。

ゲームの内容は、次々責めてくるモンスター達を、それぞれいろいろな特徴のある各種タワーを建造することで撃退していく、という、いわゆる「タワーディフェンス系」というジャンルのゲームです。このタワーディフェンス系というジャンルのゲーム、僕は初めて知ったんですが、結構ちまたでは知る人ぞ知る人気ゲームらしく、Flash で作られたフリーのものなどいろいろ遊べるようです (興味のある方はググってみてください)。

この「Monsters」はキャラクターもかわいいですし、難易度、システムも良くできていて、週末、子供達と一緒にえんえん遊んでしまいました。二人で協力プレイできるのもいいですね。全部で22ステージあるそうですが、各ステージをパーフェクトを目指して進んでいけば、相当遊びごたえがありそう。これでこれまでのダウンロードタイトルと同じ900円1だとすると、今までで一番コストパフォーマンスの良いゲームかもしれません2

ただ惜しむらくは、あんまり売れてなさそうなトコロ。昨日の日曜の夜、ひとしきり遊び終えて最後に一番最初のステージ、Easy 1 のランキングを確認してみたら、全部で数十人しかまだ登録していませんでした。今なら Top10 も夢じゃない…じゃなくて、なかなかの良ゲーなので、今後盛り上がってくれることを期待したいです3

なんと

もう2ヶ月近くも何も書いてなかったのカー。書くことが無かったわけではないんですが、最近、書く「タイミング」を見つけるのが難しいですね。というわけで、今日は会社の昼休みに書いてみました。

bird「踊る大捜査線」があんまり古くて驚いた

「踊る大捜査線」があんまり古くて驚いた

「え、この人 (というのは主人公の織田裕二のこと)、歩きタバコしてるの?!」
「ああ、当時はまだ、歩きタバコ禁止条例が無かったのかもしれないね…1
先週末テレビで放映された、「踊る大捜査線2」を見始めて、あゆみさんの第一声がこれでした。僕はもともとこのシリーズあまり好きじゃないですが、それにしても久々に見直してみると、その内容の陳腐化ぶりにちょっと驚いてしまった。いまどきあの内容はないよな〜。PC (ぽりてぃかる・これくとねす、ですな) 的にもありえんでしょう (<なんて書くとまた「鼻持ちならんヤツ」と思われるのかしら?・笑)。
あっという間に陳腐化する作品とそうでない作品の境界線って、どこにあるんでしょうね?

birdN コン全国大会

N コン全国大会

昨日今日と、いわゆる「N コン1」の全国大会の様子が放送されました。とりあえず高等学校の部だけ一通り見たので感想をば。
一昔前は三善晃の曲ばっかりだったイメージがあるのですが、今年は鈴木輝昭の曲ばっかり。こうも自由曲の選曲が偏ってしまうのは、やっぱり合唱界にも流行り廃りというものがあるから、なの?それとも何か変な力が働いている?
しかしそれ以上に驚いたのは2、その鈴木輝昭の曲を選択した学校が全て、賞に漏れてしまったこと。まず「鈴木輝昭以外」を選別してから選んだんじゃないかと思えるような、ちょっと驚きの結果でした。コーラスの完成度という意味では賞を取った学校よりも上と思える学校もあったように思うんですが…。審査員の清水さんも講評でちょっと触れていましたが、あまりにも特定の曲に偏ってしまう今の選曲傾向自体が嫌われた、ということなんですかね。
とはいえ、今年の結果を受けて、杉並学園のようなユニークで思い切ったことを各参加校がし始めるのだとしたら、そういう方向を意図した受賞だとすれば、僕としては歓迎すべき方向性だと思います。金賞受賞校の自由曲が今年の課題曲の作曲者で審査員の一人である松下耕の曲、というのも、「松下センセーそりゃーあまりにもえげつないでしょ」というわけでは決してなくて結果的にそうなっただけだと思いたい(笑。
今年の課題曲はいろいろ言われていましたけれど、結果的に、全国大会であれほど表現に幅があった課題曲にはお目にかかったことが無い、という意味で、僕は非常に楽しめました。みんないろいろ悩んだんだなぁ、というのが素直に伝わってきた。ちなみに僕が一番好きだった演奏は田辺高のモノです。
まぁ後になってみたら、「2007年は松下耕大暴れの年でした」と、あっさりアノマリー扱いされちゃうのかもしれないけどさ(笑。僕はこういう方向性、嫌いじゃない、ということだけは意見表明したいと思いました。

bird出張映画評

出張映画評

今回の出張で見たのは、「オーシャンズ サーティーン」、「スウィングガールズ」、「ファンタスティック・フォー2」、「ネクスト」です。
「オーシャンズ〜」は、見始めてすぐ、吹替え音声が例の飛行機用テキトー版なことに気が付いたため、往路だったこともあって英語で見ることにしました。そのせいで内容も 20% くらいしか分からず。まぁこの映画の場合それでも楽しめました。
「スウィングガールズ」はもう何回も見たことあったんですがまた見てしまった。やっぱ面白いなー。
「ファンタスティック・フォー2」は、この間「1」を見たところだったのでちょうどよいと思って見ました。まぁ可もなく不可もなく、という感じかなぁ。主人公の苦悩やらアンチ・ヒーローやらいろいろめんどくさいことを考えずにアメコミ漫画チックな話を楽しみたいなら、このシリーズはなかなか良いと思う。
「ネクスト」は、ニコラズケイジ主演の SF サスペンス。以前の出張で見た「デジャブ」もそうだけど、ハリウッドの人達って意外に SF っぽい設定が好きよね。尻切れトンボっぽい映画だったけど、ヒロインがそれなりに可愛かったのでヨシ。ただ吹替えはまたしてもテキトー版でした。

birdVOCALOID2 キャラクター・ボーカル・シリーズ01『初音ミク』, 実は, む、

VOCALOID2 キャラクター・ボーカル・シリーズ01『初音ミク』

初音ミク HATSUNE MIKU すでに旧聞の類に入りますが、ずっと何か書きたいと思っていたのでいまさらながら書いてみます。「VOCALOID2 キャラクター・ボーカル・シリーズ01『初音ミク』」(クソ長いので以下、初音ミクと略) とは、音楽用音声合成ソフト (つまり歌のシンセサイザー) のことなのですが、発売されるやその自然な歌声が多くの人を驚愕させ、驚いた人たちが次々と主にニコニコ動画1方面へサンプル動画をアップロードしたことに伴って更なるムーブメントを巻き起こした (巻き起こしている?) ソフトです。個人的に音声合成ソフトといえば、古くは NEC PC-6001mk2 に標準搭載されていたそれで遊んでいた小学生時代が非常に懐かしいわけですけれども (<古過ぎだっつーの)、その後の遭遇といえば確か Mac に搭載されていたスピーチ機能が英語に関してはかなりナチュラルにしゃべることに感心したりとか、その程度だったように思います。「歌」というと、特にコーラスをやっていた僕のような人間にとっては、その「人」としての部分が如実に反映される表現方法だと感じますから、やっぱり合成された歌声にはある種の空白感というか虚無感というか違和感があった、というのがこれまでの感覚でした。

しかし初音ミクの歌うサンプルソングを聞いて、いや〜「技術の進歩」というのはあるのだな、と素直に感心してしまいました。ここは四の五の言う前に、サンプルを聞いてもらいながらの方が話が早いでしょう。幸いなことに、初音ミクの歌は、震源地とも言えるニコニコ動画のみならず、YouTube 等でもたくさん聞くことが出来ます。その中から、個人的に面白かったものをいくつかピックアップしてみました。

[『アンインストール』 をVOCALOID2初音ミクが歌ってくれた。 x722](http://jp.youtube.com/watch?v=lvM44DytTyE" target="_blank)

先日最終回を迎えたアニメ、「ぼくらの」2のテーマ曲だった石川智晶「アンインストール」を、初音ミクに歌わせているムービーです。この曲は冒頭や間奏時のヴォーカリーズが目立つ曲で、歌、とは言ってももともとちょっとシンセチックなところがありますから、初音ミクとの相性は非常によさそうです。結果として、速いパッセージでの言葉の歌い方に違和感を感じる部分を残しつつも、びっくりするくらいちゃんと「聞ける」歌になっています。特に驚いたのは、僕が「歌」を聞いていて「人間」を感じる部分を、初音ミクもちゃんと持っているように感じたところです。微妙な言葉回しとかフレーズの最後での息の置き方、母音の発音の言葉による違いなど、確かに人間の歌手に比べればすべて淡白ではあるのですが、確かに「人」の存在を感じ、ちょっと背筋がゾクッとしました。かつての、宇宙人のようなまるで実在感のない合成音声とは大違いです。この曲に関して言うと、初音ミクの声とオリジナルの石川智晶の声が少し似ている、というのもハマり具合に好印象をもたらしているような気がします。

[初音ミクに「プラチナ」を歌わせてみた。実写版。](http://jp.youtube.com/watch?v=IwWPbY8eFNQ" target="_blank)

「カードキャプターさくら」の主題歌で、坂本真綾の歌う「プラチナ」を初音ミクに歌わせているムービー。坂本さんの歌う実写ムービーに初音ミクの歌を重ねてます。上の「アンインストール」よりもたぶんより調整が行われていて、ある程度速いフレーズもほとんど違和感を感じさせない出来。ただ逆にそれが、単に「別人が歌った歌」というような印象となってしまって、むしろ本家である坂本真綾の歌の魅力を思い出させてくれるようなモノになっています (たとえば声のキャラクターとしては僕は坂本真綾の方が好き)。

ちょっと面白かったのは、初音ミクはシンセですから、フツー絶対に音を外したりしないわけです。でも歌というのはいろいろ複雑なもので、単に正確な音を出せばよい、というものでもないのですよね。声の質やメロディなどによって、微妙にピッチや響きを調整しないとなかなか魅力的な「歌」にはなりません。人の耳 (というか感覚) はとても敏感なんだな。この曲のサビは、坂本真綾版ではスコンと上に抜けたとても気持ちのよい開放感を感じさせる部分なのですが、初音ミク版では声の響きのせいか、微妙にピッチが低いような、少し暗い印象になってしまっています。とはいえ、そんな「響きの明るさ」みたいな微妙な話を合成音声相手に出来る日がこんなにすぐ来るとは夢にも思いませんでしたよ(笑。

[「大地讃頌」- 初音ミクVer.](http://jp.youtube.com/watch?v=4Vym5gt29fg" target="_blank)

みんなが知ってる超有名合唱曲、佐藤眞作曲の「大地讃頌」を初音ミクに歌わせているもの。初音ミクの声自体が現実の声優さんの声をサンプリングして作られているものですから、混声四部合唱のこの曲の全パートを一人で歌う、というのはどうしても無理があり、特に低いほうのパートの声はほとんど聞こえません。発声法もコーラスのそれとはまったく異なるため、コーラス、というよりは「オサレなボーカルグループが歌った『大地讃頌』」みたいな風情になっています。ところでこの曲の後半、いったん落ち着いてからフィナーレへ向けてクレッシェンドしていく部分は確かにフレーズを長く取るべき部分ではあるのですが、さすが初音ミク、まったくブレスしてないよ(笑。実際に何度も歌ったことのある人間にとっては、最後の山をノーブレスで歌いきる初音ミクの歌を聴いていると、想像妊娠ならぬ、想像酸欠になってきて頭がクラクラします(笑。なるほど、ちゃんと人間が歌っていることを感じさせるにはブレスのこともちゃんと考えないといけないのね。

[【ミクカバー】初音ミクでBeautiful World/宇多田ヒカルを歌ってみた x9,441](http://jp.youtube.com/watch?v=wp_r8rhIIXI" target="_blank)

宇多田ヒカルの「Beautiful World」を歌わせている例。この例で面白かったのは、宇多田ちゃんが明らかに日本語歌詞の部分と英語歌詞の部分で発音を変化させているのに対して、初音ミクはすべてカタカナ発音になっちゃっているところです。これを聴くと、今の VOCALIST2 のエンジンは極めて日本語の歌に特化されたチューニングがされているに違いないと想像できます。

さてさて。それにしてもアップされている動画が異常にアニソンに偏っているのは、初音ミクに興味を持っているのが主にそっち方面の人だからしょうがないのかな。あと、もののけ姫とかいかにもハマりそうな曲だと逆につまらないような気がするんですけどね。とかなんとかいいつつ「[ふたりのもじぴったん](http://jp.youtube.com/watch?v=Q32IX6_xAmQ" target="_blank)」はやっぱり名曲ですよねぇ!(笑。

実は

今、アメリカ出張中だったりします(笑。こちらは夜中の3時過ぎ。草木も眠る異郷の丑三つ時に、↑みたいな濃いぃエントリ書いてる僕はやはりアホですな…。
おまけ。[コレ](http://jp.youtube.com/watch?v=E2-TzN-CaK4" target="_blank)とか[コレ](http://jp.youtube.com/watch?v=IGObhuGNul8" target="_blank)もかわいい&笑える。

む、

上のエントリを書いていてずっと、「初音ミクに歌わせる」という表現に微妙に違和感を感じてたんですが、これはあれですか、初音ミクのような仮想人格 (<?) に対して無自覚に上から目線で語ってしまう自分のバイアスに対して、無意識が警告をあげてくれていた、ってことですか?<(^^;。
人格に仮想も現実もないですよねぇ。人格は人格だ。うん。

birdおいでよロコロコ!! BuuBuu Cocoreccho!, カワセミ

おいでよロコロコ!! BuuBuu Cocoreccho!

ファンブックの特典画像から引用 先週 PLAYSTATION(R)Store で発売になった、LocoRoco の PS3 用新作「おいでよロコロコ!! BuuBuu Cocoreccho!」を買いました。実は我が家は一家そろって LocoRoco (以下ロコロコ) の大ファンで、みんな大好きです。ファンブックまで買って、そこに乗っていた各種の「ロコロコの歌」を、子ども達はそらで歌えるくらいです。

そんなロコロコファンの我が家の面々にも、今回の新しいロコロコは大好評でした。PSP の最初のロコロコは、惑星さん (地面) を操作し傾ける事でロコロコ達を誘導しましたが、今回は「Cocoreccho (ココレッチョ)」という蝶を操作して、BuuBuu という鳴き声 (蝶の鳴き声とはこりゃいかに?) でロコロコ達を誘導します。

PS3 版の「ココレッチョ」を遊んでいて強く思ったのは、「マリオ」や「ソニック」と違うロコロコの面白さは、ロコロコ達を直接操作するわけではなく、PSP 版なら惑星さん、PS3 版ならココレッチョによって、おのおの勝手な意思を持っている (ように見える) ロコロコ達を「誘導する」というところにあるのだ、ということです。それでも PSP 版の時は、ほとんどの時間、ロコロコ達を一塊にしておくことが多かったでしょうし、「地面」という、ロコロコ達に直接触れる部分でその行く手をコントロールできましたから、そういう「誘導する」という感覚は希薄だったかもしれません。しかし本作の場合、最大 200 体にもなるロコロコ達が勝手気ままに遊びまわっている中で、ココレッチョの声と「頑張れアピール (○ボタン連打でロコロコ達がいろいろ頑張ってくれます)」、モーションセンサーと直結した「ムイムイ」ギミックだけで誘導していかなければなりません。前作と比較すると、「ロコロコ達を自由に動かせる」という感覚はほとんどなくなり、その代わりに広大なステージで自由に遊ぶロコロコ達の自発的な「動き」を強く意識させるようになりました。ココレッチョとしてフィールドを飛び回っている中で見つけた面白そうな場所へ「BuuBuu!」とロコロコ達を誘導し、時には「頑張れ」アピールでもって隠し部屋へといざなってみる。結果として新しいロコロコが沢山仲間になってくれたり、新たな遊び場へのゲートが開いたりと、次々楽しいことが広がっていきます。

初代のロコロコは、ほとんど「横スクロールステージクリア型アクション」であり、マリオやソニックと同じジャンルのゲームでした。しかしこの「ココレッチョ」は、ロコロコとしての大事な部分は失わずに、全く違うジャンルのゲームとして進化しているように感じました。

この内容で 800 円という価格はとても良心的かと。お薦め。

カワセミ

衝撃のカワセミ画像…だが、小さすぎて全く見えない(笑 今日は小雨が降ったりやんだりのお天気でしたが、子供達と一緒にまた、都立大 (おっと、首大でしたね) 探検に行きました。

子供達の当初の目的は、理工学棟の裏の池にいる大きな鯉へ餌をあげること。一人一枚食パンを持って、餌を求めてバシャバシャ水を叩く大きな鯉に、キャーキャー言いながら餌をあげていました。

餌も大体あげ終わって人も魚も人心地ついたところで、池の上を小さな鳥が一羽飛んできました。最初、スズメか何かかと思ったんですが、見るととても綺麗な青い羽をしています。すわっ、と思い枝に止まったその姿によく目を凝らしてみると、なんとカワセミでした。

こんな家の近所 (数百メートルしか離れてません) にカワセミがいるとは思っていなかったのでちょっとビックリしました。とても嬉しい遭遇でした。

bird残暑、でも, 英語の勉強

残暑、でも

最近、週末ごとに鳥乃の一輪車練習に付き合っているような気がします。
鳥乃に一輪車を買ってあげたのはついこの間だと思っていたのに、もうすっかり乗りこなしていて、子どもは上達が早いなぁ、と感心してしまいます。
ところで、残暑の厳しかったこの週末、いつものように鳥乃と外で遊んでいて、ちょっとした違和感に気がつきました。まるで夏のように暑いのに、セミが全く鳴いてないんです。ちょっと前に鳥乃と近所のヨシヒロ君と遊んだ時はまだうるさいくらい鳴いていたのに。
夜のコオロギはにぎやかです。もうすっかり秋なのですね。

英語の勉強

同僚 O 氏に借りた「速聴の英語―聴けなければ話せない」なんて本にインスパイヤされて、通勤時間にちょっと英語の勉強をしてみようか、と思い立ちました1
といっても教材を使って…というようなマジメなものじゃなくて、僕の場合「自然な英語を聞く」という機会が圧倒的に少ないのが問題な気がするので (このあたりが上の本の影響です・笑)、行き帰りの電車の中で、PSP を使って英語音声、英語字幕で映画を見る、という方法を試してみることに。
とりあえず「ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]」とか見てみよう、と思っていたら、O 氏から「ワーとかギャーばっかりで勉強にならないんじゃない?」というご指摘が。うーん、ごもっとも(^^;。
とはいえ、なんだかんだいって結構勉強になりましたよ。仕事上のメールのやり取りでは最近はずいぶん読めるようになってきたけど、やっぱり日常的なスピードで交わされる生の英語だとまだまるでダメ。まぁこの映画は絵を見ているだけでストーリーが分かる、てなもんだから楽しめたけど、言っている事は 10% くらいしか理解できなかった感じがするなぁ。精進精進。

bird「サブカルチャー神話解体」, 「ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉」, 「ウンコな議論」, ずいぶんながいこと

「サブカルチャー神話解体」

サブカルチャー神話解体―少女・音楽・マンガ・性の30年とコミュニケーションの現在 宮台真司・大塚明子・石原英樹著。60 年代から 90 年代にかけてのサブカルチャー1、中でも少女漫画、音楽、少年漫画、性風俗について、言いたい放題語っている本(笑。会社の同僚、O 氏に借りて読みました。

いや、いちおうこの本が書かれたのは 90 年代で、結構ちゃんとしたフィールドワークに基づいた分析とかも行ってて、当時結構話題になってたような気がするんですけど、今読んでみるとほんと、自分らの経験、つまり若い頃なら結構誰でも経験のある、興味のある事柄について仲間内で喧々囂々やりあった議論に基づいているとしか思えない、ひどく独善的ながら納得性のある議論が目くるめく展開されていて(笑、まったくもってチョー面白い本でした。使われている言葉なんかは結構難しくて、そのあたりも「議論好きの文化部 (運動部に対する意味の) 出身者」という香りがプンプンして、ちょっと懐かしい感じがしたり。僕も筋金入りの文化部ヤローだったので…。「諧謔趣味の議論好き」のかもし出す、鼻持ちならん居心地の悪い世界、というのにもとっても身に覚えがあるなぁ(笑。イヤマッタク、進学高の文化部なんて今もきっとそんなやつらのスクツ (←なぜか変換できない) ですよ。

あんまり面白い本だったので、増補版となっているらしい文庫を僕も買ってみようかと思いました。ところで作者は僕らより一回り年上なので、僕らと同世代の人がこんな感じの本を書いたら、どんな事を書くのかとても興味があります。誰か書いてないのかなぁ?

「ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉」

ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 飛浩隆著。先日読んだ「グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉」の続編で、前作でも印象的に語られていたジュリーとジョゼ、そして硝視体 (グラス・アイ) の出会いが語られる「夏の硝視体」、『数値海岸』の誕生の物語であり表題作の「ラギッド・ガール」、やはりリアルワールドと数値海岸のもう一つのかかわりを記した「クローゼット」、『大途絶』の真相の物語「魔述師」、そして前作のラスボスであったランゴーニの物語「蜘蛛 (ちちゅう) の王」の5編からなる中短篇集。

前作で残された謎に対する、いわゆる「種明かし編」となる2作目ですが、そのかなりの部分が明らかになるとはいえ、まだいくつか大きな謎が残されています。それらの解説は第三部のお楽しみ、ということなのでしょう。今作で次々明かされる謎も、それほど意外と感じるものはなく、丁寧に物語の密度を増していっている、という印象。前作では封印されていたという SF 的背景説明についてもそんなに斬新なところはなくて、そんなところも「ハイペリオン」シリーズとの類似を感じさせる部分かもしれません。

結論としては、面白かったです。三作目が出たらまたちゃんと読もう、という気になりました。

「ウンコな議論」

ウンコな議論 ハリー・G・フランクファート著、山形浩生訳。57ページの本編に、47ページの訳者解説がついている、という変な本。これも O 氏に借りたんですが、O 氏的には「訳者解説の方が面白い」とか。

「ウンコな議論」とはすなわち、おためごかし、屁理屈、その場を取り繕うためだけに繰り出される、どうでもいい議論のこと。山形氏が解説で上げている例としては、当時の民主党岡田代表の質問に対して小泉首相が返した言葉、「人生いろいろ」などはウンコな議論の最たるものなのだとか2。フランクファート氏曰く、嘘はまだ真実に対する視点を持つだけマシで、ウンコな議論は「真実だろうが嘘だろうが関係ない」とそもそも物事の真理性への意識を放棄している時点で、より有害なのだそう。そう言われるとそんな気もする。山形氏が上げている他の例、東南アジアのとある国の大臣のお言葉 (これがまた激しくウンコなんだ) が超面白かった。

ずいぶんながいこと

書いてませんでした。僕の日常は相変わらずで、最近変わったことといえば会社パソコン (Windows XP マシン) のテーマを変更したくらいでしょうか。今は無き (なんて書くと怒られそう・笑) Zune のテーマを拾ってきて入れてみました。これ、なかなか Good ですヨ。

bird「暴走するインターネット」

「暴走するインターネット」

暴走するインターネット―ネット社会に何が起きているか 鈴木謙介著。「ビジネス論より文化論が好き」という同僚 O 氏に借りて読みました。

インターネットとはなんなのか?ということを、文系の人が一所懸命考えた、という趣の本です。著者の専門は社会学やら政治やららしいので、テクニカルな面への言及が非常にイイカゲンなのはまぁ目をつぶるとして1、本業なはずの社会学やら哲学やらなにやらからの引用も非常に浅薄なイメージなところはマイナスかなぁ。「〜というのは要するに」とか「〜というのはつまり」というような、一言で言えば、的論説が多いので読みやすいことは読みやすいのかもしれないけれど、テーマがあちこちに散逸して、本書を通して主張したい一貫したテーマ、が見えないので、読み終わった後あまり何も残らない。

O 氏曰く、「この本そのものを楽しむというよりも、この本はネタとして使って、この本で多々言及されている原典にあたるが吉」とのことなんで、まぁそういう本なんでしょうね。紋切り型の議論に落ちこまないよう、しきりに気を遣っているあたりにはちょっと好感が持てましたけれど。

bird「グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉」, マスコミの世論誘導?

「グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉」

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 飛浩隆著。まつたけさん曰く、「廃園の天使〈2〉のラギッド・ガールもあわせて、ハイペリオン並みの面白さ」とのことだったので、読んでみました。「数値海岸 (コスタ・デル・ヌメロ)」と呼ばれる仮想リゾート (「セカンドライフ」みたいなモン) の一つ、「夏の区界」を舞台に繰り広げられる戦争の話。セカンドライフと違うのは、人間ももちろんいる (正確には「いた」かな?) のだけれど、主役が AI (つまり NPC) である点。今のネトゲの NPC はそれこそ決まりきったせりふしかしゃべらない人形だけれど、この本の AI 達は人間と同じように考え、感じる存在として描かれています。

読む人によって、「美しい話」と感じる人もいれば「醜悪な話」と感じる人もいそうな、そういうちょっととんがった話です。戦争の話なのでいろいろと悲惨なエピソードがあるのですが、登場人物が全て AI であることから、それらがヒトの場合とは異なる感触となって、ちょっと不思議な感じです。生々しくない、という意味ではないですよ。描写自体はちょっと気持ち悪くなるくらい生々しいんですが、それらがあくまでも「仮想」である、という設定からくる距離感が微妙。一番近いと感じたのは、「MATRIX」シリーズにおける現実と MATRIX 内の質感の違い、かな。ちなみに僕は、MATRIX からの影響をラスト含め随所に感じました。また、すこし「AI 相手なら何をやっても許される」という感じがするところが個人的には気になりました。作者はそんな風には思っていないのかもしれないけれど…。

とはいえ、とても面白い小説でした。この本ではまだ、いろいろな謎が解決されないままに終了してしまうのですが、僕はそれでも十分面白いと思いました。そのあたりは確かにちょっと「ハイペリオン」っぽいかも。2巻では、この本で謎だったかなりの部分が語られているそうなので、文庫化が今から楽しみです<単行本で買えよ(笑。

マスコミの世論誘導?

ネットでいろいろな人のブログを読んでいると、しばしば「マスコミの陰謀」とか「世論誘導」とか「洗脳」といったコメントを目にします。僕自身はあまりその手の印象を持った事がなかったので1、なんでだろう?と思っていたんですが、先日、少し分かったような気がしました。
たぶん思うに、マスコミから発せられる感情、意見、嗜好等が自分のそれとマッチせず、違和感を感じたときに、(何しろマスコミは強力な影響力を持つものといわれていますから) それを強制されていると感じ、「陰謀」と感じているのかもしれません。僕の感覚では、マスコミの発する感情や嗜好は単なる多数の人の最大公約数的なそれに過ぎないように感じていますから2、あんまり気にすることないと思うんですが (政治家のように、そういう多数意見が重要な人は別として)、まぁ気になる人には気になるのでしょうね。
そういう意味じゃ確かに、多数派の感情、つまり「一般的な」感情である点に重きを置いて、自分が一般人だと信じている人が、違和感を感じた際に「陰謀 (またはバイアス)」を感じる、というロジックは理解可能です。ただそういうときも、そもそもその「一般人」という概念自体があいまいなものだし、自分に対してもマスコミに対してもそういうものを期待する方が不毛な気がするんですけどね。
「一般人」「常識人」たらんとするよりも、「偉人」になった方がいいじゃん。なんちて。

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