birdカルテット・クレマティス, 自宅メール環境の imap 化について

カルテット・クレマティス

今日久しぶりにカルテット・クレマティスの演奏会があったので、有葉と二人で聴きに行きました。ほんとはみんなで行くつもりが、家を出るのが遅くなってしまって、途中でお昼を食べたりしていたら時間がなくなってしまったので、図書館へ行く人と演奏会へ行く人で二手に分かれたのです。
そうそう、お昼を食べようと入ったマクドナルドでの出来事。いつものように注文を済ませ、トレイを持って5人でどやどや席に着こうと4人がけのテーブルであれこれしていたら、隣に座っていた外国人のおじいさんが、「こちらのテーブルも一つ使っていいよ」と (英語で) テーブルを一つ譲ってくれました。お父さんがあわてて「サ、サンキュー」なんて言っていたら、柊次は物怖じもせずに「ハロー!」なんて言っていて、おじいさんも楽しそうに「nice to see you!」なんて答えてくれたりして、なんだかとてもほのぼの。その後、おじいさんが帰られるときにも子供達みんなで「バイバーイ」なんて言って、おじいさんも「ビーグー!(Be good かな。「いい子になれよ」ってこと?)」と子供達全員にハイタッチしてくれて、なんだかとてもナイスなおじいさんでした。
さて、クレマティスの演奏会。今回はモーツァルトの弦楽四重奏曲第17番 (「狩」というタイトルがついているそうな) といつものベートーベンの弦楽四重奏曲第15番でした。
これまで僕は、モーツァルトってあんまり好きではなくてほとんど積極的に聴いたことがなかったのですが (積極的に聴こうとしなくてもモーツァルトクラスだといやでも聴く機会があるけれど)、今日久しぶりに聴いたモーツァルトはなんだかとても豊かな感じで良かった。
しかし、なんといってもベートーベンですよ。今日の演奏会の15番は、なんだかいつも以上ににクレマティスの方々の気合が入っているように感じたのだけれど、気のせいだったのかな。第三楽章のモルト・アダージョ、「病癒えたる者の神への聖なる感謝」と添え書きのあるパートが特に良かった。50分近くあるこの弦楽四重奏曲の中の、さらに 1/3 近くを占める楽章なんですが、なんだかあっという間に感じるような、そんな密度の高い楽曲、演奏でした。

自宅メール環境の imap 化について

ちょっと前に、自宅メール環境を imap 化して、外部からでもメールの送受信を統一的に扱えるようにしてみました。

Debian の場合 imap 化自体はぜんぜん大したことをする必要がありません。MTA はもともと Postfix が入っていたので、僕の場合、追加で courier-imap と fetchmail のパッケージをインストールしました。今調べてみたところ、courier 関係、fetchmail 関係は次のパッケージがインストールされました。

courier-authdaemon                              install  
courier-base                                    install  
courier-imap                                    install  
courier-imap-ssl                                install  
courier-ssl                                     install  
fetchmail                                       install  
fetchmailconf                                   install  

次に、Postfix の設定を変更して、ローカルメールスプールを Maildir 形式に変更しました。これも、/etc/postfix/main.cf に下記の変更をして、postfix を再起動するだけで完了です。あ、一応自分のホームディレクトリ直下で「maildirmake ./Maildir」として Maildir ディレクトリを作っておいた方が良いのかも (この辺の作業をしたのがもう一月以上前なので忘れかけている…)。

# 下記をコメントアウト  
#mailbox_command = procmail -a "$EXTENSION"  
home_mailbox = Maildir/  

続いて courier-imap の設定です。今回はただの IMAP ではなく IMAP over SSL にて利用しようと思っていたので、imap server 用の RSA プライベート鍵と証明書、あと DH Parameter をセットにした imapd.pem というファイルを作って (作り方は省略〜<ヲイ)、/etc/courier 以下に置きます1。また、認証用の userdb を下記手順で作成します。

# pw2userdb >/etc/courier/userdb  
# makeuserdb  

最後はプロバイダのメールサーバから POP を用いてメールを取り込んでくる fetchmail の設定です。これもホームディレクトリ直下に下記のような内容の .fetchmailrc ファイルを作って、一回「fetchmail」を実行するだけで完了です。下の例では 10 分毎にプロバイダからメールを取り込み、ホームディレクトリの Maildir に貯めていきます。

set daemon 600  
#set logfile /home/kazawa/tmp/fetchmail.log  
poll メールサーバ名 protocol pop3:  
        username "ユーザ名", with password "パスワード"  
        is "kazawa@localhost" here;  

以上で IMAP メールサーバとしてアクセスすることが出来、リモートからでも自宅メールが読めるようになると思います。あ、古い mbox 形式のメールスプール (Netscape/Mozilla 系のメーラを使っている人など) を Maildir 形式のそれへと変更する、といった場合は mb2md などのユーティリティを使ってください。

さて、受信に関しては以上で完了なのですが、問題は送信です。同じサーバ上で適切に設定された MTA を動作させて、MUA からはそこに対して送信してあげれば、とりあえず大多数のサイトへはメールが出せるようになると思います。しかし、これだけ spam のはびこる昨今、きちんと DNS に正引きも逆引きも登録されたサイトからでないとメールを受け付けないという設定を行っているメールサーバも多く、我が家のように Dynamic DNS でしか引けないようなサイトからは、そういうサイトへはメールが出せなくなってしまうのでした (有名どころでは AOL や au などがそのような設定なのだそうですね)。

そこで、自宅 MTA に各サイトへの直接配送をさせるのではなしに、自宅 MTA から So-net の MTA を経由してメールを配送することにしました。

ただもちろん、そのまま普通にたとえば自宅 MTA の relayhost として So-net の MTA を指定しても、ほとんどのメールは第三者 relay とみなされて蹴られてしまいます。こういった状況に対応するための技術として「POP before SMTP」や「SMTP Auth」などがありますが、MTA 同士という関係では POP before SMTP はうまく動作しない、という話も聞いたので、今回は SMTP Auth を使ってみることにしました。

Postfix に relayhost の設定を行い、そこへの接続時に SMTP Auth させる設定も Debian では簡単です。まず、標準の Postfix には SMTP Auth で利用する SASL モジュールが入っていないので、その機能を追加する「postfix-tls」パッケージをインストールします。

# apt-get install postfix-tls  

次に、So-net の MTA に接続するときに使う、ユーザ名 (So-net の場合メールアドレスとなります) とパスワード2を設定したファイルを /etc/postfix/sasl/saslpass として作成し、下記手順で DB も作成しておきます。

# vi /etc/postfix/sasl/saslpass  
(下記内容のファイルを作る。)
[SMTPサーバ名]    ユーザ名:パスワード  
# postmap /etc/postfix/sasl/saslpass  

最後に、/etc/postfix/main.cf に下記記述を追記した後、Postfix をリスタートします。なお、SMTP サーバ名は “[]” で囲う必要がありますので間違えないように。

#  
# smart relay host with SMTP-Auth  
#  
smtp_sasl_auth_enable = yes  
smtp_sasl_password_maps = hash:/etc/postfix/sasl/saslpass  
smtp_sasl_security_options = noplaintext, noanonymous  
relayhost = [SMTPサーバ名]  

以上で、自宅 MTA から So-net の MTA を経由してどこへでもメールを送信することができるようになりました。なお、自宅 MTA の設定がきちんとしていないと、世界中の spammer からメールを送信され放題になってしまうので (そして多分 So-net のアカウントを停止される)、くれぐれも自宅 MTA の設定には気をつけてください。たぶん、そもそも家庭内 LAN の外からの SMTP アクセスは許さないようルータを設定して、家庭内からの SMTP 接続のみ受け付けるように設定しておけばかなり安全でしょう (その場合でも無線 LAN などを使っている場合は要注意)。

bird有名な銀杏並木を上から, Firefox 1.5

有名な銀杏並木を上から

銀杏並木 ちょっと面白いかと思ったんだけど、京ぽんカメラだとそもそも何だかわからんしクレーンも邪魔だったなぁ。

Firefox 1.5

さっそく普段使いのブラウザを入れ替えてみました。目に見えてレンダリングスピードが上がっていますね。それに細かな部分もいろいろ改良されている感じ。

利用している機能拡張がまだ対応していない、などの理由がないのであれば、移行にあたってのネガティブ要素はほとんどない感じがするなぁ。お勧め。

birdトイレの虫たち

トイレの虫たち

今朝、鳥乃がクモがいるので怖くてトイレに入れない、というので一緒に見てみました。確かに結構大きなクモが壁に張り付いています。
鳥乃は、虫取り網で捕まえて外に出して!と言ったのですが1、家の中にクモがやってくるというのは良いことなのだと説得して、とりあえずそのままにしました。
ついこの間もすごくでっかいカマドウマがトイレにいたし、何年か前にはお風呂場でコオロギが鳴いていたこともありました。そのような大きな虫たちがいったいどこから入ってくるのかとずっと不思議だったんだけど、もしかして換気扇の穴から入ってくるのかなぁ?2
今までで一番ありそうな仮説だな。うん。

bird最近の車

最近の車

これまでも車は好きだったので結構いろいろ情報を仕入れていたつもりだったんですが、この間免許を取ってから、それまで以上に車についていろいろ調べてみたところ、最近の車はずいぶん進化しているのだなぁと関心してしまいました。
たとえば可変バルブタイミング&リフト機構。僕が知っているのは HONDA の VTEC、三菱の MIVEC くらいで、それも結構高級車、スポーツカー向けの技術なのだと思っていたら、さにあらず。最近はコンパクトカーに搭載されるような 1200cc くらいの小さいエンジンにも軒並み搭載されているのですね。ヴィッツにしたってマーチにしたってフィットにしたって、みんな搭載済み。最近の車の燃費がイイのにはこういうところにも理由があったとは。さらにビックリなのは、最近の車は 1200cc でも 90ps もあること。昔は 1800cc で 100ps、くらいの感じだったと思うんだけど、最近のは 1500cc もあればほぼ確実に 100ps を超えてる。驚きです。
たとえば CVT。僕が知っていた頃の CVT といえば、スバルの軽やせいぜい日産の小型車くらいにしか搭載されてなかったように思うんですが、最近はトヨタもホンダもコンパクトは CVT メイン。日産なんて 3.5 ℓのムラーノにもベルト式 CVT が選べたりします。昔はパワーのある車には積めない、とか言われてたのに…。逆に日産独自開発のトロイダル CVT は今では一車種にしか残ってなくて、絶滅寸前、という感じ。
他にも ABS はもう完全に標準的な装備だし (教習所では ABS 付の車はまだ例外扱いで教わったゾ)、エアバッグその他の安全装備もそう。そういえば、最近の車ってコラムシフトとかフットタイプのパーキングブレーキも多いですね (僕がレンタカーで借りた2車ともそうだった)。AT ならコラムシフトでも大して問題ない、ということなのか。フットパーキングブレーキは微妙に坂道発進しにくいと思うんだけど、それも慣れの問題なのかしら?
逆の意味で驚いたのは、最近の車が重いこと。フィットやヴィッツのようなコンパクトカーと呼ばれるセグメントの車でも1トン以上ある。1トン以下の車を探すほうが難しかったりして。安全性能を確保するためにはしょうがないのでしょうか。しかし、その車重で今まで以上の燃費を実現してるのだから、考えてみると結構すごいよね。
それにしても、ガソリン車を地道に進化させていくのもいいけど、そろそろ電気自動車にも本腰を入れて欲しいぞ>自動車メーカー。短期的にはハイブリットカーも面白いけど、最終的にはどうせ電気自動車になるのだろうし。今のうちに回生ブレーキだのバッテリーだのの技術を一所懸命磨いて、電車並みのエネルギー効率を誇る電気自動車をぜひ早めに実用化して欲しい。ゴムタイヤではツライかもしれないけどさ(笑。

bird「宇宙は自ら進化した」

「宇宙は自ら進化した」

宇宙は自ら進化した リー・スモーリン著。何かの本で作者の人の名前だけは見かけたことがあって、それで図書館で手に取ってみた本。宇宙全体を記述できる統一理論 (万物理論とも言われるアレですな) についていろいろ考察していて、ライプニッツの根拠律1や宇宙に存在するものは全てその関係性でのみ定義される、というような考え方を出発点として、そのような前提の元では統一理論はどのようなものになるのかが書かれています。

既存の統一理論に隠された「神」の存在とか、ライプニッツのお話 (リー・スモーリンさんはかなりのライプニッツファンみたい) はなかなか面白かったし、全体的には宇宙論に対する新しい視点が得られてとても良かったんだけど、何しろ翻訳がイマイチでとっても読みづらかった。何とももったいない。

bird「ワンダと巨像」クリア

ワンダと巨像」クリア

ワンダと巨像 先週の週末、ようやっと一週目クリアしました。ラストの巨像とは4時間くらい格闘して、それでも絶対ヒントは見ないぞっ!と意地になって考えて何とかクリア。いやはや疲れたけど、実によいゲームでした。

気になるワンダと女の子1の運命についてはあえて書きませんが、個人的にはこのストーリーはとてもよかったと思う。じんわりと胸に染み入るようなエンディングでした。そういえば実はこのゲームは「12 歳以上推奨」なゲームなんですが (我が家では子供達も一緒にやっていたけれど)、エンディングの描写は確かに子供には少しキツイかもしれません。もののけ姫とか千と千尋の神隠しが普通に見られる子供ならばぜんぜん問題ないかも。

ゲームとしては一周10時間ちょっとくらいと結構短め。とはいえ、たとえば一日一巨像、とか決めて、巨像に会いに行くまでの世界の美しさなんかを堪能しながら楽しめば、十分満足できる分量だと思いました。感覚的な印象としては「ICO」と同じくらいかな?謎解きの量も巨像の数も、そりゃ昔のロードランナー150面とかフラッピー200面と比べればぜんぜんちょっとしかないけれども (そう、僕がプレイしながら思い出したのは、実はそういう昔のアクションパズルゲームだったりしたのです)、現代的なゲームとしてはちょうどいいくらいなのではないでしょうか。あ、唯一気をつけるべきは、ちょっと 3D 酔いしやすいゲームなので、酔いやすい人は注意、かも。

クリアし終わってもまだ謎なところはあるし、いろいろとオマケも出現したので、もうしばらくは楽しむつもり。巨像や世界、風景のバリエーション、深さという意味では本当に豊かですので、どなたも一度はプレイされることをお勧めいたします。

birdMusical Baton

Musical Baton

いつもバトンを渡し損ねる男、Digitune です…なんて言ってるそばから、またしても aeterna さんたらこりずにバトンを送ってきてくれました。今度は昔ナツカシ Musical Baton です。まだ続いてたんだぁ…。というわけで、がんばって答えてみます。途中、音楽とはぜんぜん関係のない話題に脱線することも多々あるかと思いますが、暖かく見守っていただきたく(笑。

Total volume of music files on my computer (今パソコンに入っている音楽ファイルの容量)

5.3Gbytes。曲数にして 1,140 曲くらいみたい。僕は一人のアーティストなりのアルバムを全部集める、といった CD の買い方をしないほうなので、つまみ食い的に雑多なものがちょろちょろ、という感じ。かなり昔に、手持ちの CD を全て ogg vorbis 160Kbps(VBR) 形式でリッピングしてしまって以来、実はそれほど増えていません。そのとき勢いで全部 vorbis でリッピングしてしまったのがその後ずっと尾を引いて、携帯プレーヤ選びのボトルネックになりつづけています(笑。ちょっと前までの vorbis デコーダは、フリーとはいえ浮動小数点演算が必須で、携帯プレーヤのような組み込み系には見向きもされていなかったんですよね。本家から整数演算のみのデコーダがリリースされた後、ようやっとあちこちのプレーヤでサポートされるようになりました。僕はご存知の方はご存知の通り(?)、Linux Zaurus に MediaPlayer 用の ogg プラグインを入れて、携帯プレーヤとして利用しています。

Song playing right now (今聞いている曲)

瞳水晶 …って言われても、今は何も聞いてないよっ!と言ってしまうとつまらないので、一番最後にちゃんと聴いた曲、ということにしましょう。とするとたぶん、遊佐未森さんのアルバム、「瞳水晶」より「瞳水晶」です。確かこないだお掃除してた時にでっかい音で鳴らしてたはず。

遊佐さんのアルバムは「瞳水晶」と「空耳の丘1、それから「ハルモニオデオン」くらいしか聴いていないのですが (古っ!)、結構好き。前の前の会社に、寡黙で渋い、元銀行系のシステムベンダーに勤めていたとってもかっこいい先輩がいたんですが、彼が遊佐さんの大ファン、という話を偶然聞いてちょっと意外に思ったことを思い出しました。

The last CD I bought (最後に買ったCD)

サンクス・トゥ・ミュージック むむむ。最後に CD を買ったのももう何年も前だぁ…。はっきりいって覚えてないので、とりあえず谷本君のアルバムにしてみました。音楽 DVD も入れてよければ、多分間違いなく谷本君の「シャドウズ・アンド・ライツ」だろうし。

谷本君とは、偶然深夜の NHK に「耳汁」(とんでもない芸名だ・笑) という名前で出演しているところを見かけ、そのとき彼の弾いていた「渡り鳥」という曲がとても印象に残って、それからしばらくしてふと Google 先生に聞いてみたところ偶然彼のページを見つけ、それからメールをやり取りするようになって、東京に演奏に来てくれた時などに時々訪ねていくようになりました (彼は北海道の人なのです)。その後、いろいろなところで活動していたようなんですが2、少し前からぱったり情報が途絶えてしまって、今はもう演奏活動はしていないのかな。ジャンルとしては「ニューエイジ・ギター」と呼ばれるものなのだそうで、基本的にはギター一本のインストなんですけれども、なんだかいろいろ面白い弾き方をして、多彩な音を聞かせてくれるのです (同ジャンルでは最近ですと押尾コータローさんなどが有名ですね)。アルバム、DVD に収められた曲は全て谷本君が書かれたものなのだそうで、それらの曲のフィーリングが個人的にとても合った、というのが僕が谷本君に惹かれた一番の理由かもしれません。彼の最後(?)の DVD、「シャドウズ・アンド・ライツ」には奏法解説なんかも入っていて、山のてっぺんでギターをかき鳴らしていたり、幅広い年齢層のお客さんが集まるコンサートの模様から彼の演奏や人となりが分かって、なかなかお薦め。

人からもらった CD まで含めると結構最近にもいろいろあって、この間の誕生日には弟にラフマニノフのピアノコンチェルト1番&2番シンフォニー2番の CD をもらいましたし (なんでラフマニノフか、はこちらをご参照あれ)、元同じ職場の先輩である「お金持ちになりたい」さんにはSUPERCARのベストアルバム2枚セットでもらっちゃいました。ありがたや。

Five songs (tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me (よく聞く、または特別な思い入れのある5曲)

なんだか僕の音楽人生総ざらい、という感じになっちゃいそうな予感がするけど(笑、頑張って行ってみましょー!あ、そうだ、単位は「曲」じゃなくて「アルバム」で行きたいと思います。

ハンぷティ・ダンぷティ

  1. ザ・ナターシャー・セブン「ハンぷティ・ダンぷティ。マザーグース編」 フォークシンガー高石ともやとナターシャセブンが歌うマザーグースの唄。上記リンク先は復刻された CD「マザーグースの唄」の買い方を説明してくださっているページで、今回調べてみて初めて知ったんですけどなんと今でも 2000 円でアルバムが買えるみたい。これは買うしかっ!3

さて話を戻すと、僕がまだ小学生の頃、両親が買ってきたこのアルバムを僕ら兄弟はいたく気に入って、それこそすり切れるほどよく聞きました。子どもの頃にあんまりよく聞いたものだから、今でもアルバムの先頭から終わりまで通して歌えそうな勢いです。有名なマザーグースの曲、「猫とフィドル」「きらきら星」「黒ツグミ」「スカボロフェア」といった曲が全部で 42 曲も入っていて、一曲一曲の間にほとんど切れ間がなく、一つの物語のようにずっと続きます (ときどききちんと間が取られている箇所もある)。内容も基本的にはギター、マンドリンなどと男性ボーカルの構成ですが、アカペラがあったり、子どもの歌があったり、すごく個性的な女性ボーカルの曲があったり、曲によってはドラマ仕立ての音声の後ろを流れる BGM として流れていたりと、とても多彩です。

どの曲もかなり原曲のメロディに忠実に作られているようで、訳詞にしてもそうです。例えば、一般的には「きらきらひかる、おそらのほしよ」と歌われることの多い「きらきら星」も、このアルバムでは「きらり、きらりちいさなほしよ、あなたはとってもふしぎ」という歌詞になっています。谷川俊太郎さんや永六輔さんなんかも参加されていて、谷川さんの歌声が聞けたりします。

僕に、音楽の楽しさを教えてくれたのはこのアルバムかもしれません。僕にとってはそんなふうに特別に思い入れのあるアルバムだったので、先日の城田さんの事件を知った時は、さすがに少しショックでした。人間、長いこと生きていると、いろいろなことがあるのだな…と改めて思いました。

MOTHER

  1. ゲームサントラ「MOTHER
    さて気を取り直して2枚目。他の人の Musical Baton を読んでみると、この「思い入れのある5曲」にはほぼ必ずといっていいくらい「初めて買ったレコード (CD)」が入っていてちょっとおかしかったんですが、僕もその例に漏れず、これが初めて自分で買った CD でした (確か高校生の頃だから、「初めて CD を買う時期」としてはとっても遅いですね^^;)。「MOTHER」といえばご存知糸井重里さん製作のファミコン RPG。当時僕ら兄弟はこのゲームにすっかりハマってしまって、サントラから攻略本 (「MOTHER 百科 (Encyclopedia MOTHER)」というちょっと立派な本だった) まで買ったのでした。「MOTHER」の何がいいって、まず電車でしょ、スノーマンに最初にたどり着いた時の景色と音楽でしょ、マジカントの不思議さ、お城の音楽、そしてフライングマン、最後のイヴのメロディ。「歌」が重要なキーになっているせいか、全編を通して音楽は今でも素晴らしかったと思います。

「MOTHER」の音楽はムーンライダーズの鈴木慶一さんと任天堂の田中宏和さんの手によるものです4。それまでも僕は結構ゲームミュージックを聞いていたので (ゲーム雑誌についていたソノシートをテープにダビングして一所懸命聴いてた・笑。ダライアスとか、バブルシステム起動音とか…。「アウトラン」の曲なんかは自分でピアノで弾いていたっけなぁ)、この「MOTHER」のサントラもこれまでのそれらと同じようなものだと思っていたんですよね。が、全く違った。何しろピコピココンピュータサウンドを期待していたところ、一曲目からいきなりの女性ボーカルにすっかり度肝を抜かれました。でも、最初の驚きが去ってからじっくり聴いてみると、ゲームの音源を単に収録したような「ゲームのサントラ」というレベルでは全くない、とても素晴らしいアルバムなのだと気がつき、すっかりお気に入りになったのでした。

このアルバムがとても気に入った僕は、これらの曲を作った「鈴木慶一」という人にも興味を持つようになりました。彼はムーンライダーズというバンドの人らしい。というわけで、とりあえず当時すでに発売されていたベスト盤5をレンタルして聴いてみたところ、これがまたすごいカルチャーショック!「MOTHER」のサントラは一曲一曲非常に完成度が高くてある意味とても優等生的な音楽だったのに、ムーンライダーズの曲ときたら変な曲ばっかりで、歌もよく言えば荒削り、悪く言えば音を外しまくりだし、歌詞もエロくて変、最初は「なんなんだこれはっ?!」という印象でした。それでも、これも最初の驚きが去ってじっくり聴きなおしてみると、その非常にユニークで音楽性にあふれる曲にだんだん惹かれていきました。「青空のマリー」とか「僕は走って灰になる」とか超名曲だよね。最近のアルバムも実はイイ。最近あんまり CD 買ってないんだけど、彼らのアルバムならまた買ってみるか、という気にさせてくれます。単一のアーティストのアルバムとして、一番たくさん持っているのはたぶん彼らのアルバムだと思う。

ミュゼ

  1. EBI「ミュゼ
    ユニコーンのベーシスト、EBI くんのファースト・ソロ・アルバム。ユニコーンもすごく好きで、当時世・妹の知り合いの人 (全くの見ず知らずの人・笑) にアルバムをテープにダビングしてもらって、擦り切れるほど聴いていました。このアルバムもそうやってダビングしてもらったものの中に含まれていたのですが、最初は「聴くと必ず寝てしまうアルバム」ということであまり聴いていませんでした(笑。ユニコーンって思いっきりアッパーな音楽じゃないですか。このアルバムはどちらかというとダウナーな感じで (中には「プログレな恋人たち」のようにはじけた曲もあるんですけど)、当時はあんまり好きじゃなかった。ちなみに僕自身は後で知ったんですが、このアルバムのプロデュースも実は高橋幸宏、鈴木慶一、岡田徹、かしぶち哲朗、白井良明というムーンライダーズの面々 (+幸宏さん) なんですよね。

そんな感じで最初の頃はあまり聴いていなかったこのアルバムですけれども、20歳の頃にあった大きな転機(笑)の後、夜あまり眠れなくなってしまって、このアルバムを睡眠薬代わりにしてずーっと聴いていました。それこそほんとに、1年くらいずーっと。そんなわけで、このアルバムは僕の身体の一部のようになってしまって、今でも時々聴くとなんだか妙な気分になります。そういう意味で、「特別な思い入れのあるアルバム」です。

そういえば、前の前の会社に入ったばかりのころ、とんでもなく大変な仕事のためにオフィスに一人で徹夜仕事をしているときに、たまたまかけていたラジオの深夜プログラムでリクエストを募集していて、疲れてちょっと気分が変になっていた僕は、会社の FAX からこのアルバムの中の曲、「八月の漂流者」を確か恥ずかしいメッセージ付きでリクエストしたんですよね。その後もずっと仕事を続け、残念ながら僕のリクエストはかからなかったんですけれども (こんなマイナーソングじゃ当たり前だ>俺)、翌朝、出社してきた女性の先輩社員の方にそのリクエスト FAX を発見されてしまって、ひどく恥ずかしい思いをしたことを思い出しました。うーん、恥ずかしい思い出の数なら誰にも負けない自信があるなぁ(笑。

日本合唱曲全集「幼年連祷」新実徳英作品集(1)

  1. 新実徳英「日本合唱曲全集「幼年連祷」新実徳英作品集(1)
    上であげたレコードの影響なのか、僕は小さい頃から歌を歌うのが好きで、小学生時分にはよく授業中に歌を歌っては先生に怒られていました。歌好きな性分はその後もずっと変わらず、中学生の頃は合唱祭も大好きだったし、課内クラブでは男子生徒がほとんどいない「コーラスクラブ」を選んだりしていました。ちなみにこのコーラスクラブでは、男子は2人しかいなかったのに恐れ多くも「ハレルヤコーラス6」なんぞに挑戦して、発声法などもろくに知らないくせにガーガー声を張り上げてました(笑。そんなこんなで高校生になって、それまでとはレベルの違う高校コーラス部の大人な魅力(笑)にすっかり当てられた僕は、半ば必然のようにコーラス部に入部し、以降3年間歌いつづける学園生活を送ることになるわけです。

作曲家、新実徳英との出会いは、高校に入ってからです。高校に入って最初の年、当時2年生でメイン・コンダクターだった H 先輩が、年間を通して練習して仕上げる曲として新実さんの「幼年連祷」を選び、1年間みっちり練習したことが始まりでした。それまで本格的な「合唱曲」のことを何も知らなかったので、最初は「変な曲」くらいにしか思いませんでしたが (特に「熱」とか)、その年はメイン曲が「幼年連祷」だったために、ある種“新実徳英イヤー”のような感じとなって、文化祭その他でも新実さんの他の曲をいろいろ歌うことになりました (「やさしい魚」など)。今思うと、そうやって本格的な合唱との出会いが新実さんの曲との出会いであったことが、僕が新実さんの曲を好きな理由の一つなのかもしれません。

「祈りの虹」は、その新実徳英作曲の原爆を扱った曲です。高校生の頃に先輩の作ってくれたテープで初めて聴いて強烈な印象を受け (男声合唱版でした)、以来、僕の中で「いつか歌いたい曲」No.1 の地位をずっと占めています。ただ、なにぶん難しい曲なのでなかなか歌える機会は訪れずに、楽譜とこの CD だけは入手したものの未だ時分では一度も歌ったことがありません。ただ、いざきちんと歌う機会が訪れたとしても、ちゃんと歌える自信はあんまりないかも…。「祈りの虹」や小林秀雄作曲「落葉松」は僕にとってあまりにも思い入れが強すぎるので、途中で声が出なくなってしまうような気がする。

MIRACLE DIVING

  1. JUDY AND MARY「MIRACLE DIVING
    最後の一枚は何にしようか迷いましたが、ご存じ JUDY AND MARY 史上最強のアルバム、「MIRACLE DIVING」にしました。このアルバムに関しては、「思い入れがある」というよりも「好きな」アルバム、という感じかな。

JUDY AND MARY は、もともと僕というより弟が好きで、僕は彼の影響で聴き始めたようなところがあります。このアルバムが出た当時、僕はなぜかレコード店頭用マルチメディアキオスク向けコンテンツ作成の仕事をしていて、Sony Magazines の「WHAT’s IN?」編集部に月に一度入り浸って新譜の試聴盤をデジタルフォーマットにオーサリングする、という作業をしていました7。ハードスケジュールの中で多数のコンテンツをオーサリングしてまとめなければいけないという仕事上、一つのタイトルにかけられる時間はせいぜい1コーラス聴いてサビを探す程度だったんですが8、このアルバム発売後のツアーの様子を納めたライブビデオ (「MIRACLE NIGHT DIVING TOUR 1996」げげ、もう10年近く前だ…) には思いっきり引き込まれてしまって、最後まで通して見てしまった上、興奮して真夜中に弟に電話してがーがーしゃべりまくったりしました。今思うとさぞや迷惑だったに違いない(笑。

関係ないけど、ジュディマリの YUKI ちゃんとか TAKUYA って、ちょうど僕らと同年代なんですよね。彼らががんばっているのを見ると、僕らもがんばらにゃ、という気がしてきます。

ふぅ…。これでおしまい。長すぎですね。最後までめげずに読んでくれた方、ほんとにどうもありがとう。

さて、バトンを回す人5人ですが、ここは悩んでも仕方ないので、えいやっと書いちゃいます。自分の名前が書いてあってもあんまり気にせず、めんどくさければ華麗にスルーしていただけると助かります。

  • お一方目は、すでに誰かから回ってきて一度答えられている可能性大、な気もしますが、元同僚で尊敬する先輩、KenG さん。音楽、と言えば KenG さんですよ。はい。
  • お二人目はいつものかぴのすけ。なにかっちゅーと投げてスマン。
  • 三人目は高校時代の素敵な先輩、単二さん。単二さんと僕は結構音楽の趣味が近いんじゃないかと思っているんですが、いかがでしょう…?
  • 四人目は、やっぱり過去にとってもお世話になった、「φ’s」さん。ファイズさんは mixi 日記でよいですので…(弱気)。
  • 最後は、素敵な好青年、明るい未来の担い手、「おっ」くん。おっくんと一緒に仕事してたときはあんまり音楽の話はしませんでしたよね。どんな音楽を聴いているのか、ちょっと興味があります。

11/8 から書き始めて、全部書くのになんと約 10 日もかかってしまった。いやはや…。

bird山中湖の虹, 「カッコウはコンピュータに卵を産む」

山中湖の虹

山中湖の虹 なんだかえらい間が空いてしまいました。先々週の日曜、再び運転の練習のためにレンタカーを借りて、当初予定したとおり道志みちを通って山中湖〜河口湖コース 200km のドライブをしました。

当日は朝からどんより曇って時々ぱらぱらと雨の降るあいにくの天気でしたが、それでも道志みちの開けたところでタイミングよく日が差したり、紅葉にはまだ少し早かったけれども山伏トンネル前の不思議なスポットではそこだけ見事に紅葉している様を見られたりして、お父さん的にはそれなりに当初の目的は達成したつもり。

あいにくの天気も、山中湖ではそれが奏功して、とっても見事な虹を見ることが出来ました。写真はそのときのものです。山中湖の湖面にくっきりと虹がかかって、とても綺麗でした。あゆみさんも子供達もおおはしゃぎでした。

お父さん的には楽しかった道志みちですが、車にあまり強くないあゆみさん、有葉には実に評判悪かったです。思いっきり峠道、ワインディングロードをくねくね走ると、やっぱり酔うらしい。お父さん的には日光いろは坂の紅葉とかも見に行ってみたかったんですが、それを言うと「吐くよ」と脅されました(笑。ドライブに山道は今回でおしまい、な感じです。残念!

そうそう、前回は日産レンタカーでキューブキュービックを借りたので、今回はトヨタレンタカーの一番小さいクラスにしてみたところ、ほんとにトヨタで一番小さい車、銀の「パッソ」がやってきました。パッソは 1000cc ですが、これが結構元気に走るんですよね。ただ昨今のトヨタ車の特徴なのか、後方の視界がいまいちで、キューブに比べるとちょっと運転しずらかった。それになぜかアクセルペダルがガコガコしててスムーズに踏み込めないとか、パーキングブレーキをかけるとボディがギコギコ鳴る、といったところが、高々4万キロしか走っていない車にしては、ちょっとショボい感じでした (キューブは7万キロ走ってたけどそういう劣化はぜんぜん感じなかったので…。メンテの問題なのかしら?)。

初の高速道路もとても大変でした。「疲れた」と思ってもアクセルを離せない、車を止められないことがあんなにツライとは。左端の車線で時々 70km くらいまで速度が落ちちゃったりしつつ、どうにかこうにか今回は走りきりましたが、「まだ大丈夫」と思っても、PA や SA にはこまめに止まるべきなのですね。いやはや勉強になりました。そういや、八王子第二インターで出たいと思って最初の八王子の出口をやり過ごしたら、そのまま八王子料金所となってしまってその次の国立・府中インターまでいく羽目になってしまった。なんでも、第二出口があるのは下りだけで、上りの出口は一箇所しかないのだそうな。先に言ってよ!<マヌケ。

「カッコウはコンピュータに卵を産む」

カッコウはコンピュータに卵を産む クリフォード・ストール著。コンピュータ利用料の 75 セントの誤差から、FBI、CIA や NSA、果ては KGB までを巻き込むハッカー大追跡劇が始まった、というお話。前に読んだ本の中で、セアラが「面白い」と書いていたことに触発されて、いまさらながら読んでみました。

この本が書かれたのは 1980 年代で、一応すでにインターネットは存在していましたが、まだ ARPANET と呼ばれていた時代からそれほど間もなく、ネットワークの主役はどちらかというと電話網、データ通信専用網で、出てくる OS も VMS やバークレー UNIX などの古き良き時代。軍のコンピュータに telnet で接続できちゃうのどかな世界です。この中で紹介されているコンピュータの弱点は今ではかなり対策が進んでいてそのまま利用可能なものはほとんどありませんが、「容易に推測可能なパスワード」や「システムマネージャの設定不良」が発端となってシステムに侵入される、という基本的なシナリオそのものは、今でもしっかり有効です。とはいえ、この本は技術情報を得るための本、というよりも、侵入発覚からクリフが侵入者を追い詰めていくまでのサスペンスドラマばりの展開を楽しむ本ですね。クリフのノリのよい文体もとてもリズミカルで楽しいし、なによりクリフと協力して侵入者を追い詰める3文字略語の政府機関 (FBI、CIA に NSA) の担当者がとても面白い。CIA の T.J (なぜかイニシャルしか明かさない) とか類まれなるキャラクターですよ。クリフの恋人、マーサとのやり取りも最高。クリフが終生電子レンジ利用禁止を言い渡される原因となった事件の話とか、本筋とはぜんぜん関係ないところで実に面白いエピソードでした。

bird祝!「ワンダと巨像」発売!, 「16歳のセアラが挑んだ世界最強の暗号」, 最近の読書

祝!「ワンダと巨像」発売!

ワンダs 今朝、会社でデスクに向かい仕事をしていると、いつも通り遅めな出社の SAK 氏が僕の後ろの席に着くなり言いました。

SAK 氏「ワンダ買ってきたよ」

そういえば今日は、僕がずっと楽しみにしていた ICO チームの新作、「ワンダと巨像」の発売日じゃないですか。

僕「おおっ!見せて見せて〜」

SAK 氏 (ゴソゴソ…)「ホレ」

と彼が取り出したのが、右の写真の缶コーヒー。おいおい、そりゃワンダ違いだろうて…(;´Д`)1。もちろん、ちゃんとソフトも買ってきてたんですけどね。

仕事を終えて家に帰ると、我が家にもちゃんとソフト+Special NICO DVD が届いていました。加えて非売品の「ワンダと巨像」ストラップまで!なんだかちょっと得した気分。

早速見てみたいのはやまやまながら、ゲーム本編は我慢して2、Special NICO DVD の方をあゆみさんと二人で鑑賞しました。Web や E3、東京ゲームショウなどで公開された映像や企画会議用のパイロットムービー、スペシャルギャラリーなどの映像コンテンツが収録されています。どれもとても綺麗で、ゲームを始めるのが今からとても楽しみになってきました。

中でも面白かったのは、前作 ICO のシークレット・ムービー。幻の PlayStation 版の映像3や PS2 でのテクノロジープレビューなど、ゲームとして市販された最終形に至るまでの ICO の変遷が伺える映像が収録されています。ヨルダの方に角が生えていたり、ショートカットにショートパンツなヨルダなど、これまでの ICO のイメージとはちょっと違う面白映像満載。これで僕の ICO コレクションがまた一つ充実したゾ。

「16歳のセアラが挑んだ世界最強の暗号」

16歳のセアラが挑んだ世界最強の暗号 すっごく面白かった!この本を書いた時点でまだ十代のセアラ・フラナリーは、数学者の父を持つ5人姉弟の長女で、父に勧められて参加したコンテストのためのプロジェクトが大変な騒動を巻き起こして…という青春実体験話。書名の「挑んだ」とか「世界最強」という部分は何というかあんまりピンときませんが4、セアラの貴重な体験、充実した日々の様子がとても臨場感たっぷりに描かれていて、一気に読み終えてしまいました。

この本は、前半が数学のすばらしさ、整数論のおもしろさや暗号学の基礎などを楽しいパズルなどを交えつつとてもわかりやすく説明してくれているパートで、後半がセアラがコンテストに参加してからの波乱の日々のドキュメンタリーとなっています。どちらのパートもとても内容が濃く読み応えがあります。後半の、コンテストの後セアラのところへあのロン・リヴェスト (RSA の「R」の人) から電話があるくだりでは、思わず電車の中なのに「わぉ!」と声を上げてしまいました。

そういえば、この本の中でセアラもサイモン・シンの「暗号解読」や「フェルマーの最終定理」にたびたび触れ、「とても良い本。読んでいないならぜひ読むべき!」と薦めているのを見て、彼の本が大好きな僕もなんだか嬉しくなっちゃいました。そうそう、良い本なんですよ。未読ならばぜひお薦め!そう言えばこの間アメリカへ行ったときに、本屋で彼の新刊を見つけたんですよね。そのときは「あっ…」と思いつつ、英語の本であることに躊躇して買わずに帰ってきてしまったんですが、今思えば買って帰ってくるんだった。失敗したなぁ。

最近の読書

本の感想を書くのは久しぶりな感じがするけど、その間本を読んでいなかったわけではなくて、読んだけれども改めて感想を書くまでもないかなぁ、って感じの微妙な本ばかりだったんですよね。
一冊目はグレッグ・ベアの「斜線都市」という SF。ナノテクを用いたアイディアがベースとなっている作品だったんですが、SF 的、というよりはミステリーやパニック小説風のお話で、お話の構成も妙に凝ってて僕にはちょっと読みにくく、その辺がイマイチだったかも。一口に SF と言ってもクラークや最近だとイーガンのようなめちゃくちゃ理系っぽい SF ではない叙事詩的なお話もアシモフを始めとしていろいろありますけれども、この話もどちらかというとそっち系の話って感じで、最近、アシモフのファウンデーションシリーズの続編を彼 (グレッグ・ベア氏) が書いていたりしますが、そう言えばちょっと作風に似たところがあるかもしれないなぁ、と思いました。
二冊目はアイザック・アシモフ著「アシモフの科学者伝」。科学の世界で偉大なブレークスルーを成し遂げた30人の偉人を紹介する、伝記の総集編、って感じの本。そんなに厚くない本で30人分も紹介するため一人一人に関する記述はあまり多くなく、主な業績や基本的な人となりにさらりと触れる程度で、ほとんどの人のことはすでに知っていたこともあって、僕にとってはそれほど目新しさのない本でありました。偶然化学染料を発見したパーキンや、鋼鉄の効率的な生産方法を開発したベッセマーなどの話は面白かった。

birdTortoiseSVN の謎な挙動

TortoiseSVN の謎な挙動

サーバサイドは subversion 1.1.4 を apache 経由で利用している環境で、TortoiseSVN 1.2.4 or 1.2.5 を利用したユーザから、「更新されたはずのファイルが出てこない」というレポートを受けました。
手元で再現させるべくいろいろやってみると、確かにときどき、リポジトリ内には確かに新しいファイルが存在するのに (Debian の svn コマンド (version は 1.1.4) では正常に update できる)、TortoiseSVN では出てこない、というパターンがあるようでした。
apache のログなどをいろいろ見てみて、怪しげなものがないことはなかったんですけれども1明確な原因は分からず、「ひょっとして 1.1.4 のサーバと 1.2.4 のクライアントの組み合わせが悪いのか?」と考えて、サーバ側を 1.2.3 へバージョンアップしてみたところ、上記現象は起こらなくなりました。
どうも 1.1.4 のサーバと 1.2.4 or 1.2.5 の TortoiseSVN の組み合わせは良くないことがあるらしいゾ!要注意だ!

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