birdWindows XP の謎挙動

Windows XP の謎挙動

先日遭遇したとある出来事。外付け USB HDD に Windows XP の My Documents の中の、My Music と My Pictures (それぞれカタカナで「マイミュージック」「マイピクチャ」と見える) をバックアップ1しました。

その USB HDD は主に PS3 に接続して使う予定だったので、PS3 上で使いやすいかな、と思い、それぞれのディレクトリ名を「MUSIC」「PHOTO2」に rename しました。PS3 は USB HDD やメモリースティック等の外部記憶メディア上で音楽データ、画像データを保持するディレクトリ名が決められているのですね (詳しくはこちらを)。

さて、その USB HDD を PS3 に繋ぎ、PS3 の内蔵 HDD に保存してあった音楽データ等をバックアップしようと「コピー」しようとしたところ、「80030514」というエラーがでてコピーできません。なぜだ。

いろいろ調べてみたところ、面白いことが分かりました。

  • コピーできなかった原因は、USB HDD 上の「MUSIC」フォルダに、なぜか「読み取り専用」属性が付いていたことだった。
  • Windows XP で「マイピクチャ」や「マイミュージック」フォルダを外部メディアにコピーすると、なぜかそれらコピーされたフォルダに「読み取り専用」属性が付いてしまう (ただし、Windows 上では普通に書き込めるらしい)。
  • 他のフォルダをコピーしたときや、直接 USB HDD 上にフォルダを作成した時は問題がない。

というわけで、Windows 上のデータを PS3 で使うときや、他のポータブルプレイヤー等で使う際に、意味不明なエラーが出て困っている場合は、「読み取り専用」属性に気をつけてみると良いかもしれません。

しっかし謎な挙動だよな…。

birdあけましておめでとうございます。, Firefox と Gmail

あけましておめでとうございます。

新年 6 日になって書くことじゃないかもしれませんが、あらためまして、あけましておめでとうございます。
2007 年は、前年から引き続いて、なんだかバタバタやってるうちに終わってしまったような一年でした。一昨年のような一大イベントが無く、代わりに小粒のイベントが数カ月おきにやってきていたのがそんな印象の原因でしょうか。
さて個人的な面での 2007 年のトピックはやっぱり、プラズマテレビ購入に伴う、我が家の映像ソースの本格的なハイビジョン世代への移行1でしょう。「放送」という、一般的な家庭における最大の映像ソースがデジタル化され、これがとても快適。これまでのようにアンテナに乗るノイズ源を探して右往左往2、というような苦労を一切しなくて良くなったのはとてもありがたいです。DVD の登場以降、テレビで放送される映画を見ることもずいぶん減っていたんですが (見たい映画は DVD で見るスタイルが定着)、今回テレビだけがハイビジョン化されたことで、あえてテレビで見よう、と思う事も増えました (前に書いたように、放送された映画をスクイーズで録画できるようになったのも嬉しい点)。少なくとも、これで当面 (2011 年以降も) あわてて機材を買い換える必要がなくなったのも良かった。
我が家のプラズマはフルハイビジョンで無いせいか、はたまた PS3 のアプコンの恩恵に与っているからか、これまでの SD ソースもそれほどの違和感なく視聴可能だったのも良かった点。DVD や PS2 のゲームも相変わらず現役です3
なんだか自分の仕事と趣味の事ばかり書いていて、悪い父親ですね>俺。子供たちは最近とても丈夫になって、ほとんど風邪もひきません (親の方がしょっちゅう調子悪くしてる感じがする)。最近は食事の量が劇的に増えてきて、ちょっと今から先行き不安になります(笑。我が家のエンゲル係数は急上昇中です。
2008 年はどんな年になるのでしょうね。総選挙、北京オリンピック、アメリカ大統領選挙あたりが最大のトピックなんでしょうか。仕事方面では引き続き粛々と某マシンのネット環境を充実させることに注力していくことになるのでしょう。個人的にはあまり無駄な散財をしないよう、お財布の紐を引き締めていきたい(^^;。
とにもかくにも、今年もよろしくお願いします!

Firefox と Gmail

最近はすっかり全ての私用メールを Gmail で処理するようになっちゃっていますが (バックアップ目的で念のため自宅サーバへも転送してますが、そっちではほとんど見ていません)、この間から、Firefox で Gmail を見ているときに、「連絡先」が開けなくて困っていました。開こうとするとしばらく「読み込み中」が表示されるのですが、その後何も起こらずに終了してしまいます4
それが今日になって、「設定」画面も開けなくなり、あれよあれよと思っている間にとうとう、受信トレイを始めとするベース画面も開けなくなってしまいました。開こうとすると読み込み中の画面のまま通信が止まってしまいます。ブラウザを立ち上げなおしてみたりしてもダメです。
最初、Shift+Reload のスーパーリロードを試してみたりするも直らず、困ったなぁ、と思っていたんですが、ふと全キャッシュのクリアを試してみたところ、見事全ての機能が復活しました。
Gmail はかつていろいろなところで書かれていたように、いわゆる Ajax 的な手法をふんだんに用いて作成された Web アプリケーションです。そのようなアプリの場合、キャッシュのコンディションによっては今回のようなことが起こりうること、またその場合スーパーリロードも効かず明示的にキャッシュクリアしなければならないことがありうること、ってことですね。
一つ勉強になりました。

bird外付け USB HDD を spin down する

外付け USB HDD を spin down する

今回、Linux box に接続されているバックアップ領域用外付け USB HDD を交換1したんですが、もともとの HDD が一定期間アクセスがないと自動的に spin down (HDD の回転を停止) してくれる省エネタイプのものだったのに対して、今度のものは放っておくとずっと回り続けているタイプのようでした。本体には一定時間アイドルが続くと spin down するユーティリティが添付されているのですが、なぜか Windows 専用。

そこでちょっとググって見たところ、こちらのページなどで、外付け USB HDD でも sdparm というコマンドを使うことで spin down 出来ることが書かれていました。sdparm はすでに debianize されているようでしたので、早速 apt-get で入れてみて、手始めに

# sdparm --command=stop /dev/sda  

としてみると、おお、ちゃんと止まる。止まっている状態でその HDD 上のパーティションにアクセスしてみると、自動的に spin up してくれるみたい。なかなかいい感じ。

さらにちょっと調べて、同じ方のこちらのページからそのものズバリなページに飛び、そのページに書かれた「Shell-only scsi-idle without kernel patch」な shell script を sdparm を利用するように少し書き換えて root ユーザで実行することで、idle 監視、自動 spin down させることにしました。

#!/bin/sh  
  
if [ $# -lt 2 ]; then  
        echo "$0: $0 [DISK] [INTERVAL]"  
        echo "ex: $0 sda 900"  
        exit 0  
fi  
  
disk=$1  
interval=$2  
  
state=`grep " $disk " /proc/diskstats`  
count=$interval  
up=1  
  
while [ true ]; do  
        sleep 10  
        count=$(($count-10))
        newstate=`grep " $disk " /proc/diskstats`  
        if [ "$state" = "$newstate" ]; then  
                if [ $count -lt 0 ]; then  
                        count=$interval  
                        if [ $up = 1 ]; then  
                                echo -e "spin-down: /dev/$disk"  
                                sync  
                                state=`grep " $disk " /proc/diskstats`  
                                sdparm --command=stop /dev/$disk  
                                up=0  
                        fi  
                fi  
        else  
                echo -e "drive is up: /dev/$disk"  
                count=$interval  
                state="$newstate"  
                up=1  
        fi  
done  

実際には上記スクリプトを下記のようにして実行しています。

# bin/usbhdd_spindown sda 900 2>&1 | logger -t usbhdd_spindown &  

いつものように完全に無保証ですのでお気をつけください。HDD はずっと回転させておくほうが長持ちする、という話もありますし…。

birdpdumpfs のアーカイブ領域を移動する

pdumpfs のアーカイブ領域を移動する

僕は現在、この web サーバ等をサービスしている Debign GNU/Linux サーバを、pdumpfs を使って日々バックアップしています1。pdumpfs は、毎日バックアップ対象として指定したディレクトリツリーの完全なコピーをバックアップしつつ、前日から変化のないファイルについてはハードリンクを使うことでバックアップ先ディスクの容量を節約できることが特徴のツールです。pdumpfs のバックアップ先は対象ディレクトリツリーの daily snapshot のような形になっていて、そのまま自由にアクセスできるので、誤って消してしまったようなファイルも後日簡単に取り出すことができます。

ただ、僕のように「メイン HDD のほぼ全域を毎日バックアップ」というような使い方をしている場合、絶対的なディスク領域は確かに節約できるのですが、ディレクトリエントリの数 (見た目のファイル数) がべらぼうな数になります。そのべらぼうな数のファイル (ハードリンクされたファイル) が、いざ pdumpfs のアーカイブ領域 (pdumpfs のバックアップ先) を移動しようと思った時に、やっかいな障害になります。

今回、アーカイブ先として使っていた外付け USB HDD を交換したいと思い、別のやっぱり外付け USB HDD にアーカイブ全体をコピーしようとしました。

最初、何も考えずに tar を使って次のように実行してみました2

# (cd /mnt0 && tar cf - *) | (cd /mnt1 && tar xvfp -)

一番最初にトライしたときは、2つの USB HDD を USB 1.1 のホストに接続していたため (ThinkPad X20 の本体 USB 端子はなんと USB 2.0 未対応なのです)、df で確認した転送スループットを元に軽く計算してみたバックアップ完了までの時間がとんでもないことになりそうだったので、早々に止めて、急遽 CardBus の USB 2.0 インターフェイスカードを 3,000 円くらいで買ってきて繋ぎなおしました。

さて二度目のトライ。最初のうちこそ順調に処理されているように見えたのですが、大量のハードリンクを含む pdumpfs 領域を処理し始めると、tar のプロセスサイズがみるみるふくらみ、CPU 利用率も 100% に張り付き、最後にはマシンがダウンしてしまいました (昨日このサイトにアクセスできなかったのはそのダウンが原因です)3。何か別の手を考えなければなりません。

僕が pdumpfs でバックアップを取り始めたのは去年の 8 月くらいのようですが、そもそも、去年の8月からのすべての daily backup を保存しているのはちょっと無駄です。元々その外付け HDD の容量が逼迫してきたら、一定期間よりも古いバックアップは順次消していこう、と考えていましたが、軽くググってみたところやっぱり似たように思っていた人はいて、pdumpfs-clean というツールが作られていました。僕は単純に「一定期間よりも古いものは全削除、それ以降は全保存」としか考えていませんでしたが、このツールは「古くなるに従ってだんだん密度が薄くなっていくような残し方」ができるようになっています。つまり、直近 30 日はすべて残すけれども、それより古いものは週次、月次、年次でのみ残す、という指定が可能になっています。

早速このツールをダウンロードし、以下のように実行してアーカイブを掃除しました。

# ./pdumpfs-clean -k 99Y99M99W99D -v /mnt0/time_machine  

pdumpfs-clean のおかけでかなりアーカイブ先のファイルも減り、うまくすれば今度は tar でもうまくいくかもしれなかったんですが、どうせなら、と思い、pdumpfs のアーカイブを移動する方法をググってみました。すると、鵜飼さんの次のような記事を見つけました。

pdumpfsした領域をコピーする時は、rsyncしてpdumpfs -d 日付 でがんばるよりも、昨日のぶんをcp –link -aしてきてその上にrsync -a –deleteかけるほうが早いような気がするがどうだろうか。

鵜飼さんの示されたサンプルコードは下記の通りです。

today=2002/06/04  
end=2003/12/31  
mkdir -p /archive/${today}  
while test "$today" != "$end"  
do  
 cd /archive/${today}  
 rsync -a --delete hikaru.fsij.org::archive/${today}/ .  
 tomorrow=$(date -d "next day ${today}" +'%Y/%m/%d')
 mkdir -p /archive/$tomorrow  
 cp --link -a . /archive/$tomorrow  
 today=${tomorrow}  
done  

そこで、上記鵜飼さんのスクリプトを若干修正して4、以下のようなスクリプトでコピーしてみることにしました。

#!/bin/bash  
  
if [ $# -lt 4 ]; then  
        echo "$0: $0 [START_DATE] [END_DATE] [SRC_DIR] [DST_DIR]"  
        exit 0  
fi  
  
start_date=$1  
end_date=$2  
src_dir=$3  
dst_dir=$4  
next_date=""  
before_date="x"  
  
copySnapshot() {  
        echo -n "Copying ${start_date} "  
        mkdir -p ${dst_dir}/${start_date}  
        echo -n "."  
        cd ${dst_dir}/${start_date}  
        echo -n "."  
        if [ -d "${dst_dir}/${before_date}" ]; then  
                cp --link -a ${dst_dir}/${before_date}/. .  
        fi  
        echo -n "."  
        rsync -a --delete ${src_dir}/${start_date}/ .  
        echo " done."  
}  
  
while [ "$start_date" != "$end_date" ]  
do  
        copySnapshot  
        next_date=$(date -d "next day ${start_date}" +'%Y/%m/%d')
        until test -d "${src_dir}/${next_date}"  
        do  
                next_date=$(date -d "next day ${next_date}" +'%Y/%m/%d')
        done  
        before_date=${start_date}  
        start_date=${next_date}  
done  
copySnapshot  

今のところそれなりにうまく動いている感じですが、完全に無保証ですので利用される際は注意してください。

birdATOK X3 for Linux (2)

ATOK X3 for Linux (2)

先日購入した ATOK X3 for Linux (以下、atokx3 と略)、便利に使っていますが、いくつかあった難点とその対処について記録しておきます。

以前の記事でも書いたとおり、デフォルトの「GTK_IM_MODULE=iiim」状態で使っていると、ubuntu 標準のパッケージ管理ツール synaptic が動かなくなってしまうだけでなく、他にも eclipse が動かなかったり、システムアップデータが途中でハングしたりと、ちょっといろいろ調子悪くなってしまうことが分かりました。

そこで、/etc/X11/xinit/xinput.d/ja_JP を $HOME/.xinput.d/ja_JP としてコピーした後、下記のように変更して、GTK 利用時も xim 経由で ATOK を使うようにしてみました。

XIM=iiimx  
XIM_PROGRAM=/usr/bin/iiimx  
XIM_ARGS=-iiimd  
#GTK_IM_MODULE=iiim  
GTK_IM_MODULE=xim  
QT_IM_MODULE=xim  
  
#if [ "$lang_region" = "ja_JP" ] ; then  
        export HTT_DISABLE_STATUS_WINDOW=t  
        export HTT_GENERATES_KANAKEY=t  
        export HTT_USES_LINUX_XKEYSYM=t  
        export HTT_IGNORES_LOCK_MASK=t  
        export JS_FEEDBACK_CONVERT=t  
#fi  

なお、これも以前書いた通り、xim で ATOK を使っていると、当初「半角/全角キーで ATOK を on にはできるのだが、off にすることができない (キー入力ではどうやっても off にできない)」という問題があり、off にしたいときにはいちいち ATOK パレット上のボタンをマウスでクリックせねばならず、ちょっと面倒な思いを味わっていました (GTK/QT 双方とも)。

自分でいろいろ試した範囲ではどうしても直すことができず、結局 JustSystem のサポートページから問い合わせてみることにしちゃったのですが、ubuntu は正規サポート環境ではないにもかかわらず比較的すぐとても丁寧なお返事をいただき、上の設定ファイルを見れば分かる通り、ファイル後半の環境変数をセットしている部分前後の if 文 (とそれの対となる fi 文) をコメントアウトすればよい、とのことで、実際に修正して再ログインしてみると、一発で直ってしまいました。

お返事のメール中では他にも、GTK アプリ全体を xim 経由にするのではなく、調子の悪い synaptic や eclipse のみを xim 経由で使うようにする方法などもとても細かく説明してくださっていて (各プログラム起動時に GTK_IM_MODULE=xim をコマンドの前に書く)、とても素晴らしいお返事でした。

最近、僕はどうも初期不良品を引くことが多いのですが (<クレーマーへの道?^^;)、今回の JustSystem のプロフェショナリズムあふれる対応にはとても感激しました。本当にどうもありがとうございました。

birdコインコロン

コインコロン

投入されたコインを自動的に振り分ける「コインコロン」というおもちゃ。記事では、

 「ピタゴラスイッチ」や「めざマシーン」でテレビでもお馴染みのルーブ・ゴールドバーグ・マシン。つまり、簡単なことをわざわざ複雑な仕掛けにして楽しむ装置だ。

と書かれているのですが、僕は全く別のものを思い出しました。

僕の祖父の家は中野にある印刷屋さんで、一階が工場、二階が住まいという家でした。今ではオフセット印刷が主流となり工場の機械もずいぶん様変わりしてしまっていますが、僕がまだ小さかったころ、工場には大量の活字と、大きな活版印刷機がありました。

活字による印刷 (活版印刷) というのは、壁にずらっと並べられた活字入れから一文字一文字活字を選び出して、小さなお弁当箱のような木の箱に並べて版を作り、それをインクをつけて紙にプレスする印刷機械にセットして行います。活字を探して版を作る作業は人手で行うので、昔は何人もの人がその版を作る仕事をしていたといいます。

そんな工場の片隅に、子供心にちょっとおもしろい機械がおいてありました。大きな丸い広場のようなものが左側にあり、そこからグルグルと坂道が上って、右の方に細長い高速道路のような道が続いています。高速道路のような道の左右 (丸い部分を左に見ると前後になります) には、小さな入れ物がいくつも付いていました。最初、僕は何のための機械なのか全然分かりませんでした。

そんなある日、いつもは止まっているその機械が、「ブー」という音を立てて動いていたことがありました。見てみると、丸い部分に積みあげられた活字が、自動的にずんずんずんずん坂道を上り、高速道路を通ってそれぞれまちまちの箱へ落ちていっていました。つまり、この機械は使用済みの活字の振り分け機だったのですね。長澤まさみがでている「ロボコン」映画でも出てきた振動推進1と同じ仕組みで活字を送り、高速道路部分の脇のガードレールにあけられた穴の大きさによって、自動的に活字を振り分けてくれる機械2。版を作った後、大量の活字を元の棚に戻す作業はきっととても大変だったはずで、それを補助するためのツールだったわけです。

子供だった僕には、活字たちが動き回って次々に流れていく様がおもしろくて、ずっと見ていたことを思い出します。この「コインコロン」は、まさにあのときの機械と同じ構造ですね (やっとつながった^^;)。というよりむしろほんとは、自販機のコイン判別機と同じ、というべきなのかな。

12/24 追記。久しぶりにあった親父がここを読んでいたらしく、直接コメントくれました。

あの機械は「込選機 (しらべてみたら込物選別機の略称らしい)」、といって、実際には活字そのものを選別するものではなく、活字の間に詰める込め物 (時間、行間を調整するための細かい金属片、木片?) を選別するためのもの。活字は印字面が欠けてしまったら使い物にならないので、そんな乱暴な扱いはしない。

オヤジのコメントより引用

なるほど〜。あれは活字を分けるものではなかったのですね。一つ勉強になりました。

bird「やがてヒトに与えられた時が満ちて…」

「やがてヒトに与えられた時が満ちて…」

やがてヒトに与えられた時が満ちて… 池澤夏樹著。NHK の「NHK スペシャル 宇宙 天に満ちる生命」に収録されていたという短編4編「星空とメランコリア」と、中編「やがてヒトに与えられた時が満ちて…」を含む文庫です。

著者の本としては珍しく(?)、かなりきっちりした SF の体裁を持った本です。人類の終末とファースト・コンタクトを描いた作品、というとクラークの「太陽系最後の日」(「明日にとどく」(絶版?) に収録) や「幼年期の終わり」なんかを思い出させますが、それらとは全くテイストの異なる、現代を生きる我々にある意味とてもふさわしいと思えるような小説になっている点が、とてもおもしろかった。これまでの池澤さんの本からは連続性のある話だと思うんですが、SF 的視点で見ると非常にユニークなお話だと思う<ほめ言葉です。

ところで、僕もこの本を読み始める直前に、ちょうどたまたま柏井勇魚さんの「コンパスとプログラム」「此処から一番遠い場所」を読んでいて、不思議なシンクロニシティを感じました。僕もボイジャーの送ってきた写真には心躍らせた世代です。

birdNetFront 3.4 TP for Windows Mobile

NetFront 3.4 TP for Windows Mobile

夏から使い始めたアドエスこと Advanced W-ZERO3[es] には、2つのブラウザがインストールされています。一つは Windows Mobile 標準の IE Mobile、もう一つは Opera Mobile で、アドエス的にはこっちが標準ブラウザになっています。
ただ、どっちもいまいちなんですよね。IE は小さい画面へのレンダリング結果の最適化がいまいち、またそもそもレンダリングが遅い (ちょっと重いページへ行くとしばらくうんすんになってしまいます)、スクロール量がぴったり1ページになっていて使いづらい、などの欠点があり、Opera にはブックマークを開こうとしたときたびたび暴走しソフトリセットも効かなくなってしまうので電池をはずす羽目に陥る、またフォントハンドリングがおかしく新しいフォントをインストールしただけでレンダリングがめちゃくちゃになる、などの欠点がありました1
せっかくの Windows Mobile 端末なのに、そんなことじゃ宝の持ち腐れだ、というわけで、ACCESS が期間限定で配布している NetFront 3.4 Technical Preview 版を試してみることにしました。
NetFront は前に使っていた電話、WX310SA にもインストールされていて、そのときはあまり良い印象がなかった (正直、その前に使っていた京ぽんの Opera の方が数段使いやすかった) のであまり期待してなかったのですが、なんのなんの、実は一番使いやすいかも。
レンダリングスピードもそれほど遅くないし、小さい画面へのフィッティングもそれなりに上手です。Opera みたいにフォントがわやになっちゃうこともないし、IE と違ってスクロール量も調整できます。
欠点としては、Opera と比べるとローディング中の操作に対する反応が今一つなこと、Flash Plugin がないこと、TP 版ゆえ来年2月までの期限付きであること、などですが、今のところ我慢できる範囲。
というわけで、少し前からからすっかり標準ブラウザとして活用させていただいています。TP 版でない、製品版が発売されたら買っちゃいそうだなぁ。

bird「『WiiFit』は、実は大きな賭けだった」

「『WiiFit』は、実は大きな賭けだった」

 なぜか? ゲームの歴史を知っている者ならば、「周辺機器を利用したソフトは、高く評価されることはあっても、スマッシュヒットすることはない」という常識が存在することは、痛いほどよく知っているからです。

そんな常識、ありましたっけ?PS2 の「太鼓の達人」は200万本以上、「Eyetoy」は少なくとも355万本は売れたようですし、DDR にいたっては650万本以上です。また、最近欧米では Guitar HeroRock Band といった Guitar 型コントローラを使ったゲームがアホみたいに売れてます。そういった結果を見てもなお、この方は「スマッシュヒットは無い」なんて常識を唱えられるのでしょうか?

後半の考察は DS や Wii のヒットを受けて皆が言っていたことと等しく、つまり「外れ」ではないと思うんですけれども、最後に Wii Fit も新たな UI として定着していくかのごとく言い切ってしまうのは、僕は時期尚早だと思いますけどね。Eyetoy も新しい「General UI」を目指してその後いくつか応用ソフトが発売されましたが、結局最初以上のインパクトを持つソフトは現れませんでした1。Wii Fit の UI を用いた全く新しい「スマッシュヒット」が次々と出てくるまでは、その判断は保留したほうが賢明な気がします。

追記。この人の他のコラムを見直してみたら、この人「常識」が口癖なんですね。あんまり真に受ける必要なかったのかも。

birdいろいろあった, プラズマテレビと PSX

いろいろあった

…というのは清水義範の「国語入試問題必勝法」のネタですが、長い事日記を書かないでいた間には、やはりいろいろありました。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読んだ

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド ご存知、村上春樹著。僕の会社の村上春樹ファン、M 氏が、僕が読んだ村上作品1はどれも彼の中心的な作品ではない、といって貸してくれたのがこの本。

や、面白かったですよ。彼の作品には「女性よりも先にパンツをはかない主義の男」とか、微妙なところにフックしそうなネタがいろいろつまってますよね。そういうところが人気なのかな。

他にもいろいろ読んだんですが、すでに忘れつつあるので省略<ヲイ。やっぱり読んですぐ書かないとダメですね。

BS デジタル/110度 CS 用のパラボラアンテナを買った

夏に今流行りの薄型テレビを購入したわけですが、我が家は多摩丘陵に囲まれた、いわゆる難視聴地域。団地の共用アンテナではなくて、CATV 経由で地上波も見ています。その CATV 会社は、今のところ地上波についてはアナログ・デジタル双方ともパススルーで転送してくれているのですが、BS/CS 系はまだで、ホームページでの告知によると、BS デジタルパススルーサービスは来年以降、段階的に始まるとのこと。当初、そのサービスが始まるまで待とうと思っていたのですが、最近公開になった資料を見てみると、結局「専用コンバータ」なるものを設置しなければならないらしい。これまでの例から考えると、多分その「コンバータ」も有料貸与、という形になりそうな気がする。ならば、ということで、えいやっとパラボラを購入して (パラボラだけなら数千円で買えます)、自分でベランダに設置してしまいました2

スカパー!の時に一度パラボラ設置を経験していたこともあり、またベランダから部屋へのアンテナケーブルはスカパー!アンテナのそれを引き続き使うことにしてしまったこともあって (スカパー!のアンテナは撤去です)、設置はスムーズに行えました。ちなみに、スカパー!のパラボラについてきたアンテナケーブルは 4C のものでしたが、BS デジタル/110度 CS でも全く同じケーブルが利用できます。

BS アンテナをつないでみると、視聴可能なチャンネルが一気に増え、またこれまで表示されなかった地アナの番組表も表示されるようになったりと (その代わりに G ガイドの広告もしっかり表示されるようになりましたが・笑)、数千円の投資としてはなかなか楽しめています。

唯一の気がかりは、今のところ e2 by スカパー!ではペイパービューサービスをやっておらず、毎年夏の楽しみになっていた鈴鹿8耐の生中継が見られないかもしれないこと、くらいかな。今からスカパー!に意見しておかなくては!<クレーマーですか(^^;

自転車のタイヤを替えた

普段使っている自転車 (最近ではあゆみさんが乗る方が多いかも) のタイヤがパンクしてしまったのを機に、えいや、と交換してしまいました。そもそもハイプレッシャータイプのタイヤでオレオレ修理だとちと心配だったことや、8年近く交換していなかったのでかなりゴムの劣化が進んでいたこと (特にサイドウォール)、などが理由です。

元のタイヤは PRIMO COMET というほとんどスリックのタイヤでした。今回新たにはいてみたのは、Schwalbe Marathon Plus という、見た目はふつーのタイヤ。感想としては、漕ぎ味は確かに少し重くなったけれど、それ以上に乗り心地の改善がすごい気がします。なんだかすごく柔らかい感じ。

ところで、今回タイヤ交換は自分でやってみたんですが、これが思いの外大変でした。小径だからかビードワイヤーをリムにはめ込むところがすごく堅くて、あゆみさんと二人でうんうんうなりながら何とか入れました。今までこんなに苦労したことなかったけれどなぁ。次回はちゃんと自転車屋さんに頼もうっと。

プラズマテレビと PSX

ちょっと前の話。何度も書いている通り、我が家のレコーダは PSX です。そして、先日 (一応ハイビジョンの) プラズマテレビを買いました。
当たり前ですが、PSX は SD 専用の HDD レコーダで、内蔵チューナも地アナ・BS アナログのみです。そんなわけで我が家でも、最近の薄型テレビを買った人が最初誰しも感じる不満、「今までのテレビが汚くなった3」を感じることになりました。
ただまぁ我が家の面々はそこまで「テレビの画質」にこだわる人はいないので、まーこんなもんかーと、思っていたわけです。画面が大きくなった方がインパクトとしてはデカかった、というのもありますし。
そんな中、先日あることに気がつきました。
我が家のプラズマテレビには、出力端子がついています (というかふつー付いてるのか?)。といっても HDMI や D 端子で出力できるわけじゃなくて、S 端子なんですけど、おもしろいのは、地デジや BS デジタルの放送もその S 端子から出力でき、その際ハイビジョンの 16:9 の画面を 4:3 の SD へダウンコンバートするのに、いわゆるスクイーズ (横長の画面の左右をぎゅっと押しつぶした形。つまり映るものがみな縦長になる) で出力されるんです。
今回、CS を単独のスカパー!チューナからテレビ内蔵の e2 by スカパー!に移行した関係で、そのテレビの出力を PSX の Line につなぐことにしてみました4。そして、そのスクイーズ出力されたデジタル放送を PSX に録画、それを画面モードを「フル (このモードにすると 4:3 の画面を均等に引き延ばして表示してくれる。つまりスクイーズの逆になる)」で表示してみると、これが思った以上にイイんです!
元のデータがデジタルなので、一度アナログ経路を通るとはいえ地アナ画像よりもずっと純度の高い画像で、解像度もまずまず。そりゃもちろんオリジナルの HD ソースと比べると細部はつぶれてしまっていますけれど、地アナを録画したものに比べればずっと綺麗に見えます5。これは思わぬ発見でした。
最近の薄型テレビは皆そうみたいですが、番組表から録画予約もできます。予約しておくと、そのときテレビの電源が入っていなくても出力端子から映像・音声が出力されます。後は PSX 側で時刻を合わせて録画予約を入れておけば (実際には PSX 側でも番組表から予約した後チャンネルを LINE に変えるだけ)、ハイビジョンスクイーズで録画できちゃいます。
これでまだしばらくは PSX 買い換えなくていいなー、とホクホクした、秋の一日でした。

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