「ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環」, 「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
「ゲーデル,エッシャー,バッハ―あるいは不思議の環」
ダグラス・R・ホフスタッターさんの超有名な本。前回読んだのは確か二十歳前後のころだから (一人暮しするよりも前だった気がする)、実に10年以上ぶりに再読しました。
内容的には主にゲーデルの不完全性定理について扱っている本で、形式システムがいかにして不完全であると証明されていくか、またその不完全性の根幹にある不思議の環について、比較的平易な語り口で丁寧に説明されています。不思議の環とは自己言及のことです。自らの尾を飲む蛇、GNU is Not Unix、自己に言及できるくらい十分複雑な形式システムは、その高い能力ゆえに不完全であらざるを得ない。のだそうな。
本文とアキレスと亀(と蟹とナマケモノ)の会話文が交互に出てくる構成となっているのですが、バッハの曲を下敷きにしたというその会話パートの出来が出色。日本語への翻訳はさぞかし大変だったろうと思います1
前回読んだ時は読み終わるのにまるまる 1 年くらいかかった気がするんですけど、今回は一ヶ月弱で読めました。もっとバリエーションに富んだお話だったイメージがあるのですが、今回の印象は一つのテーマを丁寧に語っているというもの。それだけ少しは内容に対する理解が進んだ、ってことなのかしら?それでもまだ理解出来ない部分も多いなぁ。しかしひと月も電車の中でこのクソ重い本を読むのは大変だったぞ…。
「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」
週末に amazon から DVD が届いたので家族みんなで観賞会。いやー面白かった。
前 2 作とは監督が違うせいか、かなり印象が異なりますね。見ていてやけに「みんな大きくなったなぁ」と感じるのは、実際に演じてる役者自身が成長した、というのももちろんあるんでしょうが、演出の違いも大きいような気がする。それにホグワーツがまるで別の学校かのような印象。すんごく綺麗なんですけど、ハグリッドの小屋ってあんな崖っぷちにあったっけ…とか。あ、シリウス・ブラックもルーピン先生も僕はイメージぴったりでした。
もう一つ、前 2 作との違いを感じたのは、劇中での「音楽」の扱われ方。冒頭の聖歌 (?) 隊もナイスだったし、ルーピン先生が授業中に蓄音機をかけるところとかすごくよかった。そういわれてみるとローリングさんの原作にもあんまり音楽的な話は出てこないんですよね。原作忠実度では前 2 作に劣るけど、僕は今回の演出がとても好きです。
ルーピン先生といえば、どこかで読んだのですが「ルーピン」の綴りは「Lupin」、つまりルパンなんだそうですね。おまけディスクに入っているインタビューでも、インタビュアーの人はルーピンというよりはむしろ「ルーパン」というような感じで発音していました2。日本だと「ルパン」にはいろんなイメージが付きすぎてるから、翻訳者の方がそれを嫌って「ルーピン」にしたのかなぁ、なんて思いました。
コメント
- SAK (Mon, 20 Dec 2004 23:12:22)
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神出鬼没のハーマイオニー萌え。
- Digitune (Wed, 22 Dec 2004 22:18:04)
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ハーマイオニーは本当に綺麗になったね。