「だれも知らない小さな国」
佐藤さとるさんの本。ある人のブログで紹介されていたことがきっかけで読んでみようと思いました。主人公の「セイタカさん」が小さい頃からとても大切に感じていた小山にまつわるお話。「セイタカさん」が小学生の頃のエピソードである前半部分はまだ太平洋戦争前の話で、セイタカさんが働きだしてからの後半部分は戦後、昭和 30 年頃のお話のようです。
戦前の話、なんですが、僕が子どもの頃もしょっちゅう野山を駆け回るようにして遊んでいたからか、セイタカさんの小学生時代の遊びはなかなか懐かしかった。それにセイタカさんが小山に関して感じる気持ちも、なんとなく分かるような気がしました。山で遊んでいて、ふと木がひらけたような、不思議な場所に行き着くことってありますよね。今思うとちょっと神秘的な感じの。
セイタカさんの小山に対するひたむきな情熱、成長し一時はほとんど忘れてしまったのに、戦争で焼け野原になった街をみてふと思い出してしまうような位置を心に占めているもの、それはとても良いものだと思いました。僕もそういうものをちゃんと大事にしていきたい、というか。
この本は「コロボックル物語」というシリーズの1冊目なのだそうです。そのうち続きも読みたいな。
ネットプリント
こないだ姪っ子の零ちゃんといった多摩動物公園の写真を彼女にあげようと、新しいデジカメを買った時にもらった無料お試し券を使ってネットプリントしてみました。ショップはカメラのキタムラです。中身は富士フイルムみたい?
できあがった写真は普通の (いわゆる銀塩の) それと全く区別が付かなくて、とても綺麗でした。面白かったのは、PC の画面上でピクセル等倍で見ていると「あーピンぼけだ」「手ぶれしちゃった」と思っていた写真のほとんどが、L 判プリントではほとんど気にならなかったこと。ピクセル等倍での写りにこだわりすぎるのもなんだかアホらしい気がしました。
KDE から GNOME へ
自宅で普段使っている Debian GNU/Linux では、2001 年秋にアンチエイリアスな環境にあこがれて KDE へ移行してから、これまでずっと KDE を使い続けてきました。
でも考えてみると、今主に使っている Firefox も Thunderbird も GTK2 アプリケーションだし、特に KDE に特化したものは使っていないのですよね。こないだ買った ATOK17 for Linux も GTK アプリケーションで、QT よりは GTK との相性が良い感じ。
QT アプリケーションである Opera 8 をダウンロードして試してみたところ、なぜか現行 sarge 環境だと非常にに不安定で使い物にならず、フォントの感じも変だし日本語入力もイマイチだし、というのが最後の一押しとなって、えいやっと実に4年ぶりに GNOME に戻してみました。
sarge の GNOME は 2.8 らしく、僕が最後に使っていた 1.4 の頃とは雲泥の差ですね。Debian の設定では、デフォルトでパネルが上下2カ所に表示され、上側にアプリケーションメニューや時計、ウィンドウ・セレクタ、下側にタスクバーやデスクトップセレクタが並んでいます。KDE でも Windows と同様に画面下側にタスクバーを置くというスタイルでずっと使ってきたので最初ちょっと違和感があったのですが、よくよく見るとこれってむかしの Mac OS のファインダーと同じレイアウトなのですね。上側パネルの右端にウィンドウ・セレクタ、その隣にヴォリューム・コントローラ、さらにその隣に時計があって、右端に林檎マークの代わりに GNOME の足跡マークがあって、その隣に文字ベースのメニューがある。さすがにコンテキストによってメニュー内容が変わったりはしませんが、KDE がずっと Windows clone 路線で来ていたせいか、なんだかとても新鮮でした。