bird山中湖の虹, 「カッコウはコンピュータに卵を産む」

山中湖の虹

山中湖の虹 なんだかえらい間が空いてしまいました。先々週の日曜、再び運転の練習のためにレンタカーを借りて、当初予定したとおり道志みちを通って山中湖〜河口湖コース 200km のドライブをしました。

当日は朝からどんより曇って時々ぱらぱらと雨の降るあいにくの天気でしたが、それでも道志みちの開けたところでタイミングよく日が差したり、紅葉にはまだ少し早かったけれども山伏トンネル前の不思議なスポットではそこだけ見事に紅葉している様を見られたりして、お父さん的にはそれなりに当初の目的は達成したつもり。

あいにくの天気も、山中湖ではそれが奏功して、とっても見事な虹を見ることが出来ました。写真はそのときのものです。山中湖の湖面にくっきりと虹がかかって、とても綺麗でした。あゆみさんも子供達もおおはしゃぎでした。

お父さん的には楽しかった道志みちですが、車にあまり強くないあゆみさん、有葉には実に評判悪かったです。思いっきり峠道、ワインディングロードをくねくね走ると、やっぱり酔うらしい。お父さん的には日光いろは坂の紅葉とかも見に行ってみたかったんですが、それを言うと「吐くよ」と脅されました(笑。ドライブに山道は今回でおしまい、な感じです。残念!

そうそう、前回は日産レンタカーでキューブキュービックを借りたので、今回はトヨタレンタカーの一番小さいクラスにしてみたところ、ほんとにトヨタで一番小さい車、銀の「パッソ」がやってきました。パッソは 1000cc ですが、これが結構元気に走るんですよね。ただ昨今のトヨタ車の特徴なのか、後方の視界がいまいちで、キューブに比べるとちょっと運転しずらかった。それになぜかアクセルペダルがガコガコしててスムーズに踏み込めないとか、パーキングブレーキをかけるとボディがギコギコ鳴る、といったところが、高々4万キロしか走っていない車にしては、ちょっとショボい感じでした (キューブは7万キロ走ってたけどそういう劣化はぜんぜん感じなかったので…。メンテの問題なのかしら?)。

初の高速道路もとても大変でした。「疲れた」と思ってもアクセルを離せない、車を止められないことがあんなにツライとは。左端の車線で時々 70km くらいまで速度が落ちちゃったりしつつ、どうにかこうにか今回は走りきりましたが、「まだ大丈夫」と思っても、PA や SA にはこまめに止まるべきなのですね。いやはや勉強になりました。そういや、八王子第二インターで出たいと思って最初の八王子の出口をやり過ごしたら、そのまま八王子料金所となってしまってその次の国立・府中インターまでいく羽目になってしまった。なんでも、第二出口があるのは下りだけで、上りの出口は一箇所しかないのだそうな。先に言ってよ!<マヌケ。

「カッコウはコンピュータに卵を産む」

カッコウはコンピュータに卵を産む クリフォード・ストール著。コンピュータ利用料の 75 セントの誤差から、FBI、CIA や NSA、果ては KGB までを巻き込むハッカー大追跡劇が始まった、というお話。前に読んだ本の中で、セアラが「面白い」と書いていたことに触発されて、いまさらながら読んでみました。

この本が書かれたのは 1980 年代で、一応すでにインターネットは存在していましたが、まだ ARPANET と呼ばれていた時代からそれほど間もなく、ネットワークの主役はどちらかというと電話網、データ通信専用網で、出てくる OS も VMS やバークレー UNIX などの古き良き時代。軍のコンピュータに telnet で接続できちゃうのどかな世界です。この中で紹介されているコンピュータの弱点は今ではかなり対策が進んでいてそのまま利用可能なものはほとんどありませんが、「容易に推測可能なパスワード」や「システムマネージャの設定不良」が発端となってシステムに侵入される、という基本的なシナリオそのものは、今でもしっかり有効です。とはいえ、この本は技術情報を得るための本、というよりも、侵入発覚からクリフが侵入者を追い詰めていくまでのサスペンスドラマばりの展開を楽しむ本ですね。クリフのノリのよい文体もとてもリズミカルで楽しいし、なによりクリフと協力して侵入者を追い詰める3文字略語の政府機関 (FBI、CIA に NSA) の担当者がとても面白い。CIA の T.J (なぜかイニシャルしか明かさない) とか類まれなるキャラクターですよ。クリフの恋人、マーサとのやり取りも最高。クリフが終生電子レンジ利用禁止を言い渡される原因となった事件の話とか、本筋とはぜんぜん関係ないところで実に面白いエピソードでした。

bird祝!「ワンダと巨像」発売!, 「16歳のセアラが挑んだ世界最強の暗号」, 最近の読書

祝!「ワンダと巨像」発売!

ワンダs 今朝、会社でデスクに向かい仕事をしていると、いつも通り遅めな出社の SAK 氏が僕の後ろの席に着くなり言いました。

SAK 氏「ワンダ買ってきたよ」

そういえば今日は、僕がずっと楽しみにしていた ICO チームの新作、「ワンダと巨像」の発売日じゃないですか。

僕「おおっ!見せて見せて〜」

SAK 氏 (ゴソゴソ…)「ホレ」

と彼が取り出したのが、右の写真の缶コーヒー。おいおい、そりゃワンダ違いだろうて…(;´Д`)1。もちろん、ちゃんとソフトも買ってきてたんですけどね。

仕事を終えて家に帰ると、我が家にもちゃんとソフト+Special NICO DVD が届いていました。加えて非売品の「ワンダと巨像」ストラップまで!なんだかちょっと得した気分。

早速見てみたいのはやまやまながら、ゲーム本編は我慢して2、Special NICO DVD の方をあゆみさんと二人で鑑賞しました。Web や E3、東京ゲームショウなどで公開された映像や企画会議用のパイロットムービー、スペシャルギャラリーなどの映像コンテンツが収録されています。どれもとても綺麗で、ゲームを始めるのが今からとても楽しみになってきました。

中でも面白かったのは、前作 ICO のシークレット・ムービー。幻の PlayStation 版の映像3や PS2 でのテクノロジープレビューなど、ゲームとして市販された最終形に至るまでの ICO の変遷が伺える映像が収録されています。ヨルダの方に角が生えていたり、ショートカットにショートパンツなヨルダなど、これまでの ICO のイメージとはちょっと違う面白映像満載。これで僕の ICO コレクションがまた一つ充実したゾ。

「16歳のセアラが挑んだ世界最強の暗号」

16歳のセアラが挑んだ世界最強の暗号 すっごく面白かった!この本を書いた時点でまだ十代のセアラ・フラナリーは、数学者の父を持つ5人姉弟の長女で、父に勧められて参加したコンテストのためのプロジェクトが大変な騒動を巻き起こして…という青春実体験話。書名の「挑んだ」とか「世界最強」という部分は何というかあんまりピンときませんが4、セアラの貴重な体験、充実した日々の様子がとても臨場感たっぷりに描かれていて、一気に読み終えてしまいました。

この本は、前半が数学のすばらしさ、整数論のおもしろさや暗号学の基礎などを楽しいパズルなどを交えつつとてもわかりやすく説明してくれているパートで、後半がセアラがコンテストに参加してからの波乱の日々のドキュメンタリーとなっています。どちらのパートもとても内容が濃く読み応えがあります。後半の、コンテストの後セアラのところへあのロン・リヴェスト (RSA の「R」の人) から電話があるくだりでは、思わず電車の中なのに「わぉ!」と声を上げてしまいました。

そういえば、この本の中でセアラもサイモン・シンの「暗号解読」や「フェルマーの最終定理」にたびたび触れ、「とても良い本。読んでいないならぜひ読むべき!」と薦めているのを見て、彼の本が大好きな僕もなんだか嬉しくなっちゃいました。そうそう、良い本なんですよ。未読ならばぜひお薦め!そう言えばこの間アメリカへ行ったときに、本屋で彼の新刊を見つけたんですよね。そのときは「あっ…」と思いつつ、英語の本であることに躊躇して買わずに帰ってきてしまったんですが、今思えば買って帰ってくるんだった。失敗したなぁ。

最近の読書

本の感想を書くのは久しぶりな感じがするけど、その間本を読んでいなかったわけではなくて、読んだけれども改めて感想を書くまでもないかなぁ、って感じの微妙な本ばかりだったんですよね。
一冊目はグレッグ・ベアの「斜線都市」という SF。ナノテクを用いたアイディアがベースとなっている作品だったんですが、SF 的、というよりはミステリーやパニック小説風のお話で、お話の構成も妙に凝ってて僕にはちょっと読みにくく、その辺がイマイチだったかも。一口に SF と言ってもクラークや最近だとイーガンのようなめちゃくちゃ理系っぽい SF ではない叙事詩的なお話もアシモフを始めとしていろいろありますけれども、この話もどちらかというとそっち系の話って感じで、最近、アシモフのファウンデーションシリーズの続編を彼 (グレッグ・ベア氏) が書いていたりしますが、そう言えばちょっと作風に似たところがあるかもしれないなぁ、と思いました。
二冊目はアイザック・アシモフ著「アシモフの科学者伝」。科学の世界で偉大なブレークスルーを成し遂げた30人の偉人を紹介する、伝記の総集編、って感じの本。そんなに厚くない本で30人分も紹介するため一人一人に関する記述はあまり多くなく、主な業績や基本的な人となりにさらりと触れる程度で、ほとんどの人のことはすでに知っていたこともあって、僕にとってはそれほど目新しさのない本でありました。偶然化学染料を発見したパーキンや、鋼鉄の効率的な生産方法を開発したベッセマーなどの話は面白かった。

birdTortoiseSVN の謎な挙動

TortoiseSVN の謎な挙動

サーバサイドは subversion 1.1.4 を apache 経由で利用している環境で、TortoiseSVN 1.2.4 or 1.2.5 を利用したユーザから、「更新されたはずのファイルが出てこない」というレポートを受けました。
手元で再現させるべくいろいろやってみると、確かにときどき、リポジトリ内には確かに新しいファイルが存在するのに (Debian の svn コマンド (version は 1.1.4) では正常に update できる)、TortoiseSVN では出てこない、というパターンがあるようでした。
apache のログなどをいろいろ見てみて、怪しげなものがないことはなかったんですけれども1明確な原因は分からず、「ひょっとして 1.1.4 のサーバと 1.2.4 のクライアントの組み合わせが悪いのか?」と考えて、サーバ側を 1.2.3 へバージョンアップしてみたところ、上記現象は起こらなくなりました。
どうも 1.1.4 のサーバと 1.2.4 or 1.2.5 の TortoiseSVN の組み合わせは良くないことがあるらしいゾ!要注意だ!

birdiTunes+iTMS と SonicStage+Mora

iTunes+iTMS と SonicStage+Mora

自宅の VAIO で、双方の組み合わせを使ってみましたが、Windows 環境で使う分には、世間で言われているほど iTunes+iTMS の操作性が優れているとは感じられませんでした1

僕が iTunes (version.6 です) で気に入らない点。

スクロールが遅い
ライブラリを表示してそれをスクロールさせる際、そのスクロールが異常に遅いです。マウスホイールを利用する場合もキーボードでスクロールする場合も。何であんなに遅いんだろう?
試聴中にページ移動すると演奏が中断してしまう
iTMS で例えばアルバム中の曲を試聴している最中に、別のページに移動しようとするとその時点で演奏が中断されてしまいます。SonicStage+Mora の場合は中断されることなく演奏されるのに。次々に試聴しつつアルバム探しをしているような場合、iTunes だとスムーズに見て回ることが出来なくてちょっとイライラします。

あんまり使い込んでない段階ではありますが、次期バージョンではこのあたりを修正していただけると>だれとなく(笑2

birdドライブの楽しさ

ドライブの楽しさ

車の運転が好きな人って何が好きなんだろう…。
(雨の日とかは車はいいなぁって思うけど!)

僕の今の状態は一時的なもので、言ってみれば「初めて自転車を買ってもらった小学生」のように、単純に車に乗れるようになったことが嬉しく、可能なら寸暇を惜しんで乗り回したい、というような気持ち (こないだレンタカーを借りた時も、子どもたちが寝静まってから一人で夜中ドライブしようか、と思ってましたもの。実際にはくたびれてたのでしませんでしたが)。そのうち冷めるだろうと思っています。

もっと一般的に、「ドライブが趣味」という人の場合はどうなんでしょうね。実は僕もあんまりよく分からない方だったりします。先日みんなで江ノ島へ行った時も、行き帰りの車の中でみんなでわーわー歌を歌ったりしながら騒いでいたのは楽しかったけれど、「江ノ島へ来た!」という実感は非常に薄かったような。この、距離が隔たった地へ来た、という実感について、僕は昔から結構こだわっているのかもしれない。

自転車に乗っていると、身体は完全にむきだしだしこがないと進まないし、こげば呼吸が荒くなっていやがおうにもたくさん空気を吸ってしまうし、その、どこか新しい土地へ着いた、という感覚が非常に強烈なのですね。それが例えば高々 50km ほどしか離れていない土地だったとしても、なんだか遠く隔たった地へ来ている、という実感を強烈に感じることが出来ました。

昔原付に乗っていた時も、近場からかなり遠いところまで、かなりいろいろなところへ行ってみました。その時、たどり着いたのは同じ場所なのに、自転車で来た時と原付で来た時で全然感じが違っていることに気が付いたんですよね。うまく説明出来ないんですが、身体と土地がマッチ (フィット?シンクロ?) していない感じ。それが僕にとってはすごい違和感で、自転車で移動するより原付で移動するのは楽しくないんだなぁ、と思ったのでした。

そして自動車です。自分で自動車を運転して 50km 離れた土地に行ってみて、やっぱり妙な違和感がありました。僕のイメージでは、自動車ってちょっとどこでもドアっぽいんですよね。家の前で車に乗り込んで、次にドアを開けて出てみるともう目的地。何というかそこに「移動」や「距離」の要素が希薄過ぎて、原付の場合以上に土地と身体がシンクロしない感じを強く受けました。

不思議なのは、公共交通機関 (電車や飛行機) を使う場合にはそれほど強い違和感は受けないこと。電車や飛行機での移動時は、同じ電車や飛行機に乗って移動するとはいえ、周りの環境は常に微妙に変化していることが土地と身体のフィット感向上に役立っているのでしょうか (うーんオカルトだ)。

というわけで、こと「移動する」という面に関して言うと僕の中で最も価値が高いのは自転車、ということなのでした。もちろん冒頭でも書いたけど、移り変わる景色を見ながら狭い車内家族5人でワイワイガヤガヤ騒ぎながらドライブ、という楽しさは、僕もすごくよく感じます。つまり、僕の場合のドライブの楽しさはもっぱらそこなんだろうな、と思った次第。

birdツワモノ, ルーディ・ラッカー, ドライブ

ツワモノ

こないだ朝の通勤電車の中で、VAIO type U でエロゲーをプレイしている猛者がいた。一応、不自然なくらいディスプレイを顔に近づけて周りから画面が覗きにくくはしているつもりのようだったのだが、その様子がまた異常なので (そんなに顔に近づけて PC 使う人いねーよ!!) 余計人目を引いていた。見た目はちょっと無精ひげがだらしないけど普通のスーツ着たサラリーマンっぽかったんだがなぁ…。

ルーディ・ラッカー

以前からちょっと気になっていたルーディ・ラッカーを読んでみた。「フリーウェア」読了。
むむ。あとがきにもある通り、この人の作風は「アナーキーででたらめ」なのね。ちょっと想像してたのと違い戸惑う。またそのうち読みたくなるかもしれないけど、しばらくはもういいや。

ドライブ

先週の日曜に、僕が車の運転練習をするためにわざわざレンタカー1を借りて(笑、家族でドライブしてみました。…が、ウチの家族はみな「ドライブ」なんてしたことがないので、行き先についてみんなノーアイディアで (有葉は「ディズニーランド!」とか言ってたけど、いきなりそんな遠くに行けないよ!)、都心と反対方向に漫然と走っていたら (きちんと運転計画を立てましょう>俺)、江ノ島まで行ってしまった。雨の10月の江ノ島は釣り師の人がいっぱいいて、子供達は釣りしてるところを見たいと騒いだけれど、寒かったし時間も遅かったので早々に切り上げて帰ってきました。
帰りはあらかじめセットしておいた自宅の場所を目的地にしてカーナビ先生にルート選択をお任せしてみたんですが、カーナビ先生の提案してくれるルートってあんまり良くないっすね。無視して違う道を行くたびに「復帰ルートを検索中…」とけなげに補正してくれるのはかわいかったけどさ(笑。
教習所以外で初めて乗る自動車でしたが、2回くらいヒヤリとする瞬間があり、3回くらい後続車にクラクションを鳴らされ、1回前方の車にパッシングされ、2回間違えて右折レーンに入ってしまって思わぬところで曲がることになり、2回ほど無理な車線変更を試みてやさしい人に入れてもらいました。無事に帰ってこれてほんとよかったよ(汗。

bird「バルバラ異界 (4)」, セカチュー

「バルバラ異界 (4)」

バルバラ異界 (4) 萩尾望都著。とうとう最終巻。寂しい。面白かった。

イーガンの「ディアスポラ」と同時に読んだので、すごく良質な SF をまとめて堪能、という気分に浸れました。最後の怒濤の急展開と、ちょっと複雑な余韻を残す読後感は、この間読んだコニー・ウィリスの「航路」を思い出しました。

セカチュー

この間テレビでやっていたので初めて見ました。長澤まさみかわいいなぁとか、サク役の二人はほんとよく似てるとか、高校生のサクの方が演技がうまいなぁ、といった感想。泣き所がよく分からなかったんだけど、この映画はどこで泣くものなの?

bird普通免許取得

普通免許取得

免許ズ 僕はいわゆる「眠気を感じると我慢出来ない」タイプで、過去自転車に乗っている時に居眠りをして植え込みにつっこんだことがあるくらいなので、とても車の運転なんか怖くて出来ない、とこれまで免許を取らずに来ました。あゆみさんは普通免許持っているので、いざというときは彼女に運転してもらえばいいし〜なんて思ってたりもして1

しかしここ最近の仕事上の変化から、免許がないとヤバい (生死に関わる…かも?)、というような状況になってしまって、やむにやまれず 8 月の終わりから教習所に通い始めていました。白糸台駅を利用していたのも、実は教習所の行き帰りだったのです。一段階、仮免、二段階、卒検と無事クリアして、昨日、晴れて府中試験場にて免許の交付を受けることが出来ました。仕事しながらでも1月ちょっとで免許取れるんですね2

ちなみに僕が通っていたのは「東京車人」で有名な (有名か?!) 武蔵境自動車教習所です。ケータイ、インターネットで予約も取れるし、先生達もみないい人ばかりで、とっても楽しい教習生活でした。教習所って楽しいのね。

bird「ディアスポラ」

「ディアスポラ」

ディアスポラ グレッグ・イーガン著。なんだかんだ文句を言いつつけっこう読んでるイーガン1ですが、僕の中ではこの話が今まで最高に面白かった。あ、タイトルの「ディアスポラ」とは、「離散」という意味なのだそうです。

時は30世紀。その時代で「人間」というと大きく3つの種族に分類されています。まず普通の (有機物の) 肉体を持つ「肉体人2」と、機会の身体を持つ「機械化人 (グレイズナー)」、それからそもそも肉体を持つことを止めてしまった「ポリス人」です。「ポリス人」は同じくイーガンの「順列都市」に出てくるような、純粋なソフトウェア的人格のことで、主人公のヤチマもそんなポリス人の孤児の一人です。

これまでのイーガンの話というと、「万物理論」の前半部のようなめちゃくちゃ凝った異世界の設定や考察についての描写 (イーガンは解説者に「詐欺師」と言わしめるほど科学的にそれらしく書くのがうまい) と、ミステリー小説っぽいどんでん返しのあるプロットの組み合わせ、という印象を持っていましたが、この話はその「描写」の方を延々最後まで続けつつ、いかにもドラマ仕立てのプロットではなくて、異世界に起こるさまざまなイベントをある意味淡々と書き連ねていく、というスタイルで、そういう点が僕にとってはイーガンのお話としては珍しく思いました。この本を読んだ時、昔ねおんさんに薦められて読んだ、ガルシア・マルケスの「百年の孤独」を思い出したりしました。

とりあえず、理系的概念にアレルギーのない人、ポピュラーサイエンス好きな人は読んで損はないのではないかと思います3。とても面白かった。お薦め。

bird「断絶への航海」, HORI ワイヤレスアナ振2 TURBO プレミアム・ブラック

「断絶への航海」

断絶への航海 ジェイムズ・P・ホーガン著。あとがきにもあった通り、いわゆる「ファーストコンタクト」もの。恒星間探査機に情報としての遺伝子のみを載せ、人間が生きていける環境を持った星を見つけ次第、その情報から人類を再生する、という手法でアルファ・ケンタウリ星系への植民に成功した人類。地球からはるばる20年かけて開拓されたその惑星、「ケイロン」へ赴いてみると、そこには想像を絶する社会が待ち受けていた…てな感じの話。いわゆる普通の SF 的な仕掛けにはそれほど目新しいものはなくて、この話は言ってみれば「ソーシャル SF」なのだろうと思いました。ケイロン人は人類と同じ遺伝子を持つ同族でありながら、その社会構造は大きく異なります。そんな地球社会とケイロン社会の違いを半ば戯画的に強調しつつ、最後にはある意味クラークの「幼年期の終わり」の社会学版のような展開に。

ホーガンの話はいつもそうだけど、話の展開というかいろいろな前提条件がちょっと楽観的過ぎるようなところあって、そういうところが気になる人はあまり楽しめないかも。僕は結構楽しめました。

HORI ワイヤレスアナ振2 TURBO プレミアム・ブラック

ワイヤレスアナ振2 TURBO 自宅の PSX のリモコンがヘタれ出して、ジョイスティックの左入力が入らなくなってきました。同じようにスティック型のコントローラを持つスカパーチューナーのリモコンもずいぶん前から下に入らなくなっているので、この手のリモコンのジョイスティックは要注意、と思い、大事に大事に使ってきたんですけれども、いよいよアカン感じ。平面型のボタンが壊れることはほとんどないんですよね。Sony はリモコンにジョイスティック付けるのが好きだけど、どうせ付けるなら耐久性も他のボタンと同じくらい持たせて欲しいものだなぁ (松下や東芝のリモコンにも矢印キーはあるけど、たいていジョイスティック型ではなく携帯のような平面ボタン型で、あっちのほうが耐久性よさそうだよね)。

ここで、もう一度 PSX のリモコンだけ購入してもいいんですが (ちなみに我が家のリモコンはすでに2代目)、そうしたところでまた壊れてしまうのだろうし…ということで、ちょっと趣向を変えて PS2 用のワイヤレスコントローラを探してみました。実は以前、出始めたばかりのワイヤレスコントローラを買ってそのレスポンスの悪さ、取りこぼしの多さ、電波到達距離の短さに幻滅して即押入れ行き、という苦い過去があるのですけれども、最近話題の Xbox360 や PS3、Revolution などの次世代コンソールでは軒並みワイヤレスコントローラが採用されてますし、きっといろいろ進化しているに違いない、ということで、再チャレンジしてみることにしました (懲りない男だ…)。

今国内で手に入る PS2 用のワイヤレスコントローラというと、ロジクールの「コードレス コンパクト コントローラ」と HORI の「ワイヤレスアナ振2 TURBO」の2つらしい。前者は去年発売されたモデルで、前モデルから大幅にコンパクト化し電池寿命、電波到達距離も伸びたようなんですが、ただいろいろ調べてみると、本体側に付ける電波送受信部が若干厚く、PSX につけると2つ目のコントローラをそのままでは付けられなくなってしまうらしい (コントローラ延長ケーブルのようなアクセサリを用いれば可能)。後者は今年の春に発売になったニューモデルで、スペック的にはロジクールのものに劣る部分は全くなく、電波送受信部もロジクールのもの以上にコンパクトらしい。実際に PSX に付けてみた、というレポートは見つからなかったけど、うまくすれば2つ目のコントローラもつけられるかも、と思い、過去の苦い思い出には目をつぶり (過去ひどい目にあったのも HORI のコントローラでした)、今回はこちらを買ってみました。

で、結果はというとこれが大満足。今回のコントローラの無線送受信部と普通の有線コントローラ、両方とも無事に接続できましたし、電波到達距離もリビング内ならどこでも OK でばっちり。昔の無線コントローラで気になったレスポンスの悪さや取りこぼしも皆無で、普通の有線のコントローラと全く同じ感覚でコントロールできます。純粋にコントローラとしての質も悪くないし、PSX のリモコンとしてもとっても使い勝手がよいです。いやー技術の進歩は大したものだ。

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