bird3D 酔い

3D 酔い

先週末くらいから、ずいぶん前に買ったまま未開封だった「攻殻機動隊 S・A・C」のゲームをやり出したんですが…これがまた酔う。「塊魂」ほどじゃないにせよ、もともと酔いやすいあゆみさんなんか画面を見始めて数分後にはすでに「うげー」とダウン気味でした。
あゆみさんほどではないにせよ僕も結構酔う方で、そのためにプレイしたいと思うゲームの幅も狭まっていたりするわけなんですけど (「絶体絶命都市」はちょっとやってみたかったんですが「酔う」と聞いたので止めた、とか)、もし僕やあゆみさんのように感じている人が結構多いとすると、今から真面目に研究しておかないと将来のゲーム産業にとってゆゆしき問題となるのでは、とふと思いました<おおげさ。
きっと既にそういう研究をしている人がいるに違いない、と Google で検索してみました。とりあえず「VE酔い研究および関連分野における研究の現状」という 1997 年の論文と、「3DCG ウォークスルーにおける「酔い」の分析とその改善に関する研究」という 2003 年の論文が見付かりました。この「酔い」は 3D 酔いの他に、VE 酔いとかゲーム酔いと呼ばれているのですね。
後者の論文の「固視抑制」(バレリーナやフィギュアスケーターが目を回さないようにするために用いているテクニック) に注目しての実験はなかなか興味深かったけど、実際のゲームのデザインやなにかの際に考慮されるようになるにはもう少し網羅的な結果が必要なように思う。
「一人称視点」よりも「三人称視点」の方が酔いにくいらしい、とか、ウォーキングエフェクト (歩く際の上下動) を無くすと酔いにくいらしい、背景のコントラストを下げると良い、というようなゲーム開発者が漠然と感じている知識を、より詳細化、要素化してまとめあげたら、結構役に立つと思うんだよね。僕の体験だと、上であげたことはもちろんだけど、他にもカメラの画角 (広角な画面だと酔いやすいような) なども結構影響しているような気がする。FFXI と攻殻機動隊は画面の作りや操作方法も良く似てるんだけど、何故か前者ではあまり酔わず、後者では激しく酔うのです。FFXI の場合、左スティックと右スティックでキャラとカメラを操作する際、完全にユーザの操作のみがフィードバックされるわけじゃなくて若干システム側のサポートが入るんですが (カメラが自然と前を向く、とか)、攻殻機動隊はその辺のサポートが一切ない、ってあたりに原因があるようにも思うけど、どうかな…。
海外では既に盛んに研究されてたりするのかしら?

コメント

SAK (Thu, 11 Nov 2004 13:35:26)
FFXIの場合、3D酔いよりも、12時間くらいぶっ続けてやると頭が痛くなってくる
問題の方が深刻だ。

これの対策、なんか無いもんかね?
Digitune (Thu, 11 Nov 2004 13:39:58)
さっさと寝るよろし(;´Д`)
SAK (Thu, 11 Nov 2004 13:48:13)
なるほど、やっぱり寝落ちが効果的と。φ(。。)メモメモ…
うさ (Fri, 12 Nov 2004 08:34:37)
原理的には車酔いと同じだよもん。
綺麗な画面が作れるからってやるだけやっちゃった結果さねー。
まあ、みんなさっさと2Dに戻ってくるべし。
ドット万歳。
Digitune (Fri, 12 Nov 2004 17:46:21)
まず前提として、いわゆる「2D ゲーム」と「3D ゲーム」は完全に異質なものじゃなくて、その間は連続的につながってると思うんだよ (例:スーパードンキーコング、ナイツ、etc...)。

そう考えたときに、一般的な 2D ゲームで酔わない、ってのは単に、大抵のゲームが「酔う」スレッショルドから遠く離れたところに存在してるからだけだと思うんだな。

そして僕が求めているのは、単に「酔う」要素についてもっと網羅的、定量的に検証し、それを実際のゲームデザインに反映できるような研究がないかなぁ、ということなので、2D である、3D であるってことはあんまり問題にならないんだよ。

いざ研究してみた結果を悪用すれば (?)、2D でも酔いまくるゲームを作ることも可能かもしれない。というかたぶん余裕で可能。

ドットも良し、ポリゴンも良し、テキストも良しですよ。それぞれのゲームはその内容にふさわしい表現を自ら選択すればそれでいい。
うさ (Fri, 12 Nov 2004 18:37:04)
>いざ研究してみた結果を悪用すれば
単に3Dのカメラプログラムが派手なあまりに酔いを引き起こしてるんじゃなくて?
2Dとか3Dとか関係なく、プレイヤーに居心地いい環境を提供できるか、だと
思いますのことよ裕巳さん。
昔は「スペハリで酔った」なんて話もあったし。
単純にデザインセンスというか突き詰めの甘さかと思ったり思わなかったり。
定量的に量れるかどうかも怪しいし。
というわけで最近あんまりゲームやらないのでした。
Digitune (Fri, 12 Nov 2004 19:19:19)
> 単純にデザインセンスというか突き詰めの甘さかと思ったり思わなかったり。

詰めの甘さであることはまちがいない。しかし、「じゃーどーゆー方向に詰めてけばいいのよ?」と思った時に、指針となるような研究があればいいにゃ〜と思うのだ裕巳さん(って誰だ?・笑)。定量的には計れると思うんだよね。根拠ないけど。

> というわけで最近あんまりゲームやらないのでした。

うさどんと同じように、かつてはゲームしてたけど今はあんまりしない、って人は多いと思うんだよね。生活環境が変わって、というような外的な要因も大いにあるんだろうけど、うさどんの指摘するようにゲーム・コンテンツ自身の問題も大きいと思う。

3D やらなんやら、新たな表現手法を手に入れ、それを使いこなしたソフトを作るのはいい。しかしもし、その新しいソフトから、従来のソフトが持っていた要素が少しでもこぼれ落ちているのなら(僕は絶対こぼれ落ちてると思うけど)、そういうものを丁寧にすくうようなソフトがもっと出てきてもいいと思うんだ。例えばシンキング・ラビットや神宮寺三郎シリーズなどのミステリーアドベンチャーとか。MYST のようなじっくりパズル型のゲームとか。Infocom のテキストアドベンチャーとか(アドベンチャーゲームばっかりだな)。なんつーか、これだけ処理能力があがって、できることの幅がひろがってるにもかかわらず、昔の方がバリエーションが豊富だった、ってのはどういうわけだ?!って、確かに僕も思う。
かぴのすけ (Fri, 12 Nov 2004 23:47:37)
> これだけ処理能力があがって、できることの幅がひろがってるにもかかわらず、
> 昔の方がバリエーションが豊富だった、ってのはどういうわけだ?!

売れ筋を追うと自然とそうなるのだろう。

http://www.venture.nict.go.jp/v_fault/v_fa000020.html

「大失敗しないこと」だってさ。

つーか、メタギソみたいに作れば酔わないじゃん。手間掛かりそうだがね。
Digitune (Sat, 13 Nov 2004 11:40:01)
例えばさ、クソ映画 DVD を思わず間違えて買っちゃった時に、「なんじゃこりゃー!こんなクソばっかりならもう映画なんて見ない!」なんて普通の人は思わないと思うんだけど (せいぜい同じ監督の映画は止めとこう、と思うくらいで)、どうしてゲームの場合はクソゲーがプラットフォーム自体の価値を下げる、って考えちゃうのかな。ゲームに関する批評その他が未熟だから?

クソゲー万歳ですよ。Simple2000 シリーズは一つの解答だよね。制作費も価格も安い、つまり低リスクなフォーマットとすることで、製作者側のアイディアの幅が広がってる。理想が低いとどうしてもマニアックな方向に流れがちではあるけど…(ポピュラリティなんて最初から狙ってないもの多し)。「低価格」にフォーカスするんじゃなしに、「インディーズっぽさ」にフォーカスした (もちろん低コスト路線の) レーベルがもっと他にあってもいいように思んだよね。

> メタギソみたいに作れば酔わないじゃん。

メタギソとか FF みたいな超大物ゲームはさすがにその辺も結構考えられてる感じがするよね。そういう知見をもっとひろめて欲しいもんだがなぁ…。
うさうさ (Mon, 15 Nov 2004 00:05:05)
>メタギソとか FF みたいな超大物ゲームはさすがにその辺も結構考えられてる
FFが!?本気ですか(笑)
あの一画面ぐちゃぐちゃにオブジェクト積み重なってる中をごまみたいな人間が
移動するシーンとか本気で考えてると思う?
ありゃ「手間はかけましたよ」ってなだけのあほの画面作りの典型みたいなもんだ
ぜよー。

>クソゲーがプラットフォーム自体の価値を下げる、って考えちゃうのかな。
クソゲーが下げるわけじゃないな、クソなギャルゲーが下げるんだな。サターンとか
DCの末期だってギャルゲーばっかりになって、デブオタが群がって(群がったのか?)
しぼんだじゃん。価値を下げるじゃなくてみる目のない人間が集まってくるだけ。
そういうのが絵だけよきゃOKみたいな感じの流れを作って、ゲーム機が駄目になるんだ
と思うよー。

バリエーションが貧相になったのは売れ筋重視だから。最近のゲーム開発者が志低く
なったってことで。
ねるかなー
Digitune (Mon, 15 Nov 2004 12:59:03)
> FFが!?本気ですか(笑)

じゃま別にドラクエでも良いが。

FF もシリーズによってずいぶんシステムが違うから、どれ、と言わないと正確じゃないかもね。僕も VIII の次に XI をやっただけで、最近の FF 事情には疎いのよ (しかしそれを言ったらドラクエは V 以降やってないのでますます分からない)。しかし今の文脈ではどちらにせよ酔いはしない、ということであながち間違っちゃいないと思う。どんなにアホな画面作りだったとしても、ポピュラリティをスポイルするほどではない、ってことだよ(対してゲロ酔いするようなアヴァンギャルドなゲームはその画面作りだけで決定的にスポイルしている)。

「デブヲタが群がるクソギャルゲー」(<ってどんなゲームだか想像もつかん(^^;)の問題点はなんなんだろう。世の常識的な価値観に対する挑戦度か?(笑
かぴのすけ (Mon, 15 Nov 2004 21:18:51)
画期的解決法を思いついた。ドーピングすればいーじゃん。
ゲムー前に酔い止めを飲みたまえと。
Digitune (Mon, 15 Nov 2004 23:35:43)
そんなのヤダ>かぴ
うさ (Tue, 16 Nov 2004 09:46:00)
ゲームの問題点とか、そういう部分が作ってる側に見えていないのが問題っぽい。
良くも悪くもゲーム世代が今のゲームを作ってるわけじゃろ。
おもろいもの・おもろくないものをわかってないのに作ったって一般に楽しいものが
できるわきゃーない。
でぢつね氏も、なんかゲーム作っておこづかい儲けたいなら、そのへんは宿題な。
原稿用紙3枚でいいや。
オレ様的には酔いをする・しないで切ってるわけじゃないんよ。FFのあのくそったれ
な画面構成も、3D酔いするカメラプログラムも、要は問題意識の欠如な。
根は同じってこっちゃ。
Digitune (Wed, 17 Nov 2004 08:37:57)
そうだねぇ。業界全体ではなんとなーく危機感持ってはいるみたいだけどね。

SCE も、まがりなりにも「コンピュータ・エンタテインメント」企業を標榜するなら、ハード面のサポートだけじゃなくソフト面のサポート、つまり文化の擁護者 (モーツァルトの時代の音楽業界におけるパトロナイズ制みたいな感じ) としての活動をすべきだよね。「諸兄、ゲームやろうぜ!」みたいなユーザサイドへの取り組みはあったけど、最近ゲームを作る人向けの取り組みは皆無だからなぁ…。「ゲーム/ネットやろうぜ」や「DEP」が結果的にあまり良い結果を生み出せなかったのだとしても、そういう取り組み自体が無駄だったわけじゃないと思うんだよ。

http://d.hatena.ne.jp/ABA/20041115
ABA さん、ってフリーゲームを作っておられる方のページで、「WonderWitch プログラミングコンテストは良かった」という話がちょうど出ていました。今のようにクリエイターが各ベンダーの下に囲い込まれ奴隷のように働かされるだけじゃなくて、もっとサロンのように会社関係なく交流出来るような場があれば、それだけでずいぶん違うと思うんだけどなぁ。
うさ (Wed, 17 Nov 2004 16:17:47)
>もっとサロンのように会社関係なく交流出来るような場があれば

ムリダナ。技術者の囲い込みだの使い捨てだの版権だの騒いでるうちはナ。
って業界人でもないオレ様がいうのもなんだかな。

危機感うんぬんは、ま、ウチの会社もやばーいのに危機感ない人がいるっぽかったりするから、別にゲーム業界固有の問題でもなく、あぶなげな業界には危機感ある人もない人もいるという、ありがちな話ではあるでしょー。

>そういう取り組み自体が無駄だったわけじゃないと思うんだよ。
無駄かどうかは、経験を生かせるかどうか、だねー。たぶん。
SCEとかが無駄にするかどうかは知らん。でもそろそろトロは人間にしてやって欲しいぞな。

ワンダーウイッチは使いこなす前にどっかいっちゃったよ。まあオレ様が使いこなせるとは思ってなかったけれどナ。また久方ぶりにゲームプログラムいじってみようかにゃー。んー。めんどくさいから、プログラマとドッターさんとサウンドさんぼしゅう。オレ様クチを出すだけ。なり。ひとそれをごみ! とかいうらしいぞ。
さすがにもう年単位で手間のかかるゲームを一人で開発する気力はなさげー。
うさ (Wed, 17 Nov 2004 16:22:19)
あとさ。
ウォーキングエフェクト? そういう単語あんのね。しらんかった。
あれもDOOMかQUAKEかなんかがやったら、みーんな真似したべさ。オレ様は普段から揺らさない歩き方をするから、あんなもんなんでつけるのかと思ったのさよ。
で、まあ、エフェクトについてあんまり考えてないんじゃないかと。思いっきり単純に言えば、格闘ゲームとかのダメージエフェクトなんかも昔っからあんま代わり映えしないでしょ。派手になってるだけで。アホ−ダンスとかが進歩してないつーか。アホ−ダンス? まあいいや。
そういう具合なんで、カメラプログラムが既存のなぞりでも、今のゲーム業界不思議でもないような。真似して売れたもの勝ちとはいえ。それでは芸がないというか、なら、ツクールでもできるじゃん、てな。
Digitune (Thu, 18 Nov 2004 23:23:10)
> 技術者の囲い込みだの使い捨てだの版権だの騒いでるうちはナ。

うむ。いわゆる「技術」と「芸術」の狭間で、というやつだな。ゲームのグラフィックスや音楽その他における個々のテクニックなんてあっという間に一般化、陳腐化しちゃうんだから、変に囲い込んだりしないでガシガシ交流して業界全体の底上げをはかった方が良いようにも思うんだがな (良いゲームを作るチームってのは、もちろん個々の技術の集積もあるけど、どちらかというとチームとしての総合力が作品の完成度につながってきているように思う)。技術的にある程度飽和したところから芸術方面のチャレンジが始まったりもするわけだし…。

ちなみにウォーキングエフェクトは俺造語 (Google 検索 0 件だ・笑) なのであんまり信じないように。正式にはなんて言うんだろ?

最近は、そもそもどんな方向にせよオリジナリティを指向してるゲーム自体が少ないのかもしれないね。そんなんでいいのかっ!…って俺は思うけど、あまり思わない人も多いのかも (ベストセラーしか読まない人とか多いみたいだし)。
うさ (Fri, 19 Nov 2004 18:06:34)
>ベストセラーしか読まない人とか多いみたいだし

そういう意味じゃオタはすごいかもね。なにしろ自分が読んでいるものを「ベストセラーにしちまう」んだから。
おらの読んでる新聞に、紀伊国屋だかどこだかのでかいリアル書店と、アマゾンの売上トップ10が週一で載ってるんだけれど、内容が全然違う。アマゾン「ツキヒメ」関連とか入ってくるし。かなりオタの人々の一票がアマゾンのなにかを狂わせていそう。
Digitune (Sun, 21 Nov 2004 09:01:26)
いや、それはデータの見方が間違ってるんじゃないか?>うさ。

アマゾンで一時期ランキングを独占して話題になってた「週刊私のお兄ちゃん」(<…) にしても、とてもベストセラーとは言えない程度しか実際には売れていないと思う。狭い世界 (一部のショップ) に狭い期間に少数の商品に対する需要が集中するから、そこだけを見ていると景気が良いようにも見えるが、純粋にビジネス規模的に見れば一般的に「ベストセラー」というほどのことではないんじゃなかろうか…というのが私見です。

オタだけでなく一般人も巻き込んでバカ売れ、と言われている「ほしのこえ」DVD もたかだか 6.5 万枚程度しか売れてないわけで… (もちろんこの手の DVD の水準から見るとバカ売れと言っても過言ではないわけだが)。
SAK (Sun, 21 Nov 2004 16:07:04)
最近のランキング集計のサンプリング周期が、1週間とか1日とかになってる
ため、妙な方向の瞬間最大風速が結果に見えちゃってるだけだと思われ。

あと、アマゾンは、地方在住オタの数少ない購入経路になってるのも大きいだろうねぇ。
地方の本屋で売ってない本の売り上げが、アマゾンに集中すると。
うさうさ (Mon, 22 Nov 2004 00:15:12)
>「週刊私のお兄ちゃん」
すまん買ったよ・・・

ウメコ_○■_

ダイイングメッセージ

・・・オタで悪いか!
封開けてもいないけれどね・・・。
TrackBack (Thu, 02 Dec 2004 16:26:21)
http://sweet.moo.jp/blog/archives/2004/12/post_21.php
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以前のエントリーにも書きましたが、私はリアルなゲームに酔いやすい体質です。キング...
TrackBack (Tue, 21 Mar 2006 17:22:51)
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